31. 風と命の剣
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ドラゴンゾンビに襲われ、謎の指輪を浄化して……しばらく進んだのちに、依頼主の元へたどり着いた。
「ここが、依頼主がいる村か………しかし」
やはりと言うべきか村人達は瘴気にあてられ、病人だらけになっていた。
「あの瘴気は人間にとっては猛毒よ。それに長時間あてられたのなら、この状況は仕方のないことよ。」
フウナさんはそう言いながら周りを見渡していた。
村人達は怯え震えていた。
「あ、あのぅ……この村になんのようで?ゴホッゴホッ!」
「大丈夫ですか?無理はしないでください。」
樹生はおじいさんを優しく支えてあげる。
「ありがとうございます。私は……ゴホッ!この…村の村長でして……冒険者の方ですか?」
「はい。魔獣駆除の依頼を受けて来たのですが……。いつからこんな状況に?」
樹生が村長に聞くと、状況を説明してくれた。
どうやら話は一週間程前に遡るらしい。
「一週間程前までは普段通りの村で何も以上はありませんでした。」
ふむ、一週間前って言うと俺がイルドランに着くぐらいか。
「ですが、ある日勇者を名乗る人物とその仲間達がこの村に来たんです。邪悪なドラゴンを討伐するためだと。
私達は言ったんです!うっ!ゴホッゴホッ!」
「村長さん。大丈夫です。ゆっくりで大丈夫です。」
咳がひどい。さっき子供達の様子をシルエルに見てもらったが、発熱と発疹もひどいとの事。
余り余裕はないとのことだった。
「うぅ……フォレストドラゴンは穏和で森を守る守護者だと……しかし彼らはドラゴンを殺してしまったのです。その次の日からでした。瘴気が広がり始めたのは。」
…………勇者か
「お願いします。冒険者様。狂ってしまったフォレストドラゴンを倒し、我々をどうか…ゴホッゴホッ」
樹生は村長を落ち着かせ、一旦その場を離れフウナさん達と合流し、情報をすりあわせた。
「…………て言う感じだな。勇者、瘴気、狂ったドラゴン、病気の蔓延。ドラゴンはさっき倒したからこの病気を何とかしないと………」
樹生はホワイトマーケットの薬品売り場を見ていた。だが彼の医学知識は乏しく最低限しかわからないため下手なことは出来ない。
「……タツキ。あなたがこの村を無理に救おうとする必要は無いのよ。厳しい用だけどこんな光景は世界中何処にでもあるものなのよ。」
フウナさんは樹生にそういった。彼女なりの優しさなのだろう。
「フウナさん………ありがとうございます。でもどうにかしたいんです。それに、勇者という言葉が気になります。もし一緒に召還された奴の仕業なら……」
「ワフッ!(にぃは悪くない!)」
「そうよ。別に貴方が気に病む必要は無いのよ?それに私たちにはカンドラに行くって言う目標があるの。その勇者だ何だか知らないけど自分のケツは自分で拭かせるべきよ。」
クウとシルエルに励まされた。
本当に俺は恵まれたなぁ……だからこそ!
「俺は戦えないし、弱いけど今この状況をどうにか出来る力があるんだ。なら使わない以外方法はない!」
樹生が強くそうしたい、そうありたいと思ったからだろうか?
「最終認証完了。魔力充電完了。広範囲の生命汚染を検知。聖剣オメガプロキシモ第一権能起動。」
「はっ!?剣がしゃべって……てか、眩し……」
「これは!!」
一瞬、眩い光に包まれ……
「あ、あれ?身体が動く」
「…………く、苦しくない!」
村人達の様子が変化した。あんなに来るしをでいたのにいったい……
「お、おい!森を見ろ!」
変化は村人達だけではなかった。死んでいたはずの森が行き帰り、暗く鬱蒼とした森は消え去り青々とした爽やかな森が目の前に広がっていた。
「もしかしてさっきの光のおかげなのか?」
タツキはいつの間にか腰に戻っていた、聖剣オメガプロキシモを見る。
「…………思い出したわ。その剣、聖剣オメガプロキシモ。別名、風と命の剣。死者すらも蘇らせられる優れものね。」
フウナさんの唐突な爆弾発現。
スキルも相棒もチートだが、剣までバグレベルのとんでもチートだったとは………
「彼か!救世主様は!」
「救世主様!!」
「ありがとう……本当にありがとう!!」
すっかり元気になった村人達に囲まれる樹生達。
相変わらずクウとシルエルはびびっていた。
「兄ちゃん、ありがとう!!」
村の子供達も来ていた。
よく見ると、ガリガリに痩せていた。大人達も痩せ細っている。
「なぁ、みんなお腹は減ってるかい?」
樹生はそういうと子供達はこくこくと頷いた。
大人達も遠慮そうにしているが目を見れば分かる。
「よし!それじゃあご飯にしようか!!」
樹生は村人達全員のご飯を作るために準備を始めた。
メニューはシチュー!最後まで栄養たっぷりの暖まる料理は今の状況に最適である。
聖剣の秘められた力の解放と言うのはロマンがありますよね!それにしてもこの感じだと第2、第3権能もありそうですが……
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!




