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27.  緊急クエスト

ふふふ、やったわ!作戦成功ね!


これで彼はあなたの加護を受けたも同然ね!


さぁ、神託の時間よ。




「あら、その剣どうしたの?」

フウナさんが剣のことについて聞いてきた。

「シルエルに付いていったらこの剣があったんです。いつの間にか鞘に収まってるけど」


聖剣オメガプロキシモ···風の女神の加護を付与された伝説の剣。使用者に風の加護を与えると共に、風属性魔法の能力を大幅に強化する。

本来なら勇者などの英雄しか扱うことが出来ないはずだが……


「何で俺が引き抜けたんだ?シルエル、何か分かるか?」

俺がシルエルに聞くと、焼き魚を頬張りながら「簡単なことよ。」と答えた。


「その剣があなたを選んだのよ。それにその剣はまだ眠っているわ。」


「眠っている?剣がか?」

樹生が疑問に思っているとフウナさんが「なるほど」となっとくしだした。


「シルエル、あなたの考えていることが分かったわ。」

焼き魚を食べ終え、満足そうにしながらフウナさんはとんでもないことを言い出した。



「その剣をタツキに使わせて、強くさせよう!ってことよね」



「「は?」」


「うふふふ、そういうことなら先に言ってちょうだい。私が最高の場所を教えてあげるわよ!」


や、ヤバい………本気だ


「いやいや、そんなわけ無いですよ。ね、シルエル?」


「………………いや、それいいわね!賛成!」


嘘だろおおおおおおおおおお!?



「まじで死んじゃいます。剣が最強でも使用者が雑魚何です。それくらい分かるでしょ!?」

樹生の必死の抵抗もむなしく、フウナさんとシルエルがわいわいと話を始めた。


「終わった……」

絶望に打ちのめされる樹生の元にクウがやってきた。


「アオン!(頑張って!)」


「うう~、クウぅ~………」

純粋に応援してくれるクウの優しさに樹生は涙をながし始めた。





しばらくして、樹生達は星見の森を後にしていた。

「イルドランに一旦戻って今後の依頼を考えましょうか」

樹生の言葉にフウナさんは頷いた。

「そうね。あなたのこともあるし。それに………」


フウナさんは星桃を食べながら鼻歌を歌うシルエルのことを見て


「彼女のこともギルドマスターに報告した方がいいわね。」


そりゃそうだろう。この世界において精霊はエンシェントウルフと同じくらいの扱いを受けるらしいからな。


「後はこの剣ですかね?」

ポンポンと腰の剣を叩く。

「名前を聞いて驚いたわよ。まさか聖剣オメガプロキシモだったなんて。」

フウナさん曰くこの剣は魔神大戦のさい一人のエルフが振るっていたそうでとんでもないことになっていたらしい。




「クァ~」


何て話をしていると、クウが目を覚ました。


「おはよう、クウ。」

「ワフ~(おはよう~)」


樹生の前でコロコロしていたが、突然じっと遠くを見つめ始めた。


「クウ?どうかしたの?」

「··············」


何か気になるものでもあるのだろうか?


「この感じ………フウナ!」

「ええ!急ぐわよ。樹生捕まりなさい。"本気"で

 走るわよ!」


「えっ?ちょ‥‥…」


ズバッンッと地面がえぐれ、とんでもない速度で走り出した。


「…………くっ!」


樹生が振り落とされないのは、風の加護のおかげであるがそれでも少し力を抜けば振り落とされるだろう。


いったい何が起きてるんだ?


樹生が考えを巡らせるよりも先にイルドランに到着した。






「…………これはいったい?」


冒険者や街の兵士達がまるで戦争でも始まるかのような雰囲気でバリスタや他にも様々な物を持ち出していた。


「うん?………おい!!あんた!!」

あれは………


樹生はあの時の門番さんに声をかけた。


「何かあったんですか?」

「聞いてないのか?ワイバーンだよ!!ワイバーンの群れがこっちに向かってんだよ!」


ワイバーン………ま?


「ふーん、それでこんなことになってるの?ワイバーンごときに?」

「シルエルの言う通りね。門番さん皆に伝えてちょうだい。

武器をしまっていつも通り過ごして大丈夫よ。」

「アオン!(大丈夫だよ!)」


一瞬門番さんは安心した顔をするが、すぐに首を振った。


「いやいや!あんたら簡単に言うが、数は百を超えているんだぞ!」


「しばらくお肉には困らなそうね。」

「そうね。ワイバーンの肉は美味しいからね!」

「ワフ!(お肉!)」


「本当に大丈夫なのか?なぁあんた、俺たちは助かるのか?」



「················うん?ああ、すいません。えっ?」

どうやら脳が聞くことを拒否していたらしい。

いやいやワイバーンって言ったら、ドラゴンみたいな奴だろう?無理無理、今度こそ死ぬわ笑


「あらあら、樹生ったら疲れてるのかしら?大丈夫よ。剣もあることだし。」


と言うことで…………



「ギャアアアス!!」

「ギィィィィィ!!」



「ふふ、暴れるわよ♪」

「打ちのめしてやるわ。トカゲモドキども」

「グルルルゥ!!」


何で……何で……


「何でいつもこうなるんだよぉぉぉ!!!???」



緊急クエスト

内容、ワイバーンの殲滅(数不明)







クエストから帰ってきたら速攻事件に巻き込まれてますね。星熊、キングアシッドスライムときて次はワイバーンですか。彼の悪運も笑えなくって来ましたね。笑

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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