23. 期待と出会い
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森に入ってしばらくがたった。
目的の星見の花は群生しており、真上を向いて咲いており形も星形の花であるためその名がついた。
そして……
「見つけた!」
目的の花を発見。さっそくいくつか摘んでいこう。
タツキが花の採取を始めた。何の問題もなく依頼は完了しようとしていた。
グガァァァァアァァァァァァア!!!!!!!!
「そう上手くはいかねぇよな!ちくしょう!」
全長三メートルはあろう巨大な熊が現れた。その胸にはキレイな星形の模様があり、一瞬ツキノワグマが頭をよぎった。
「ふふっ、星熊ね。クウよくみてなさい。」
そこはホシノワグマじゃないんだ……
タツキが余計なことを考えていると、フウナさんの回りにパリパリと電気が流れ始めた。
「黒焦げにしちゃダメよ。せっかくのお肉が…台無しだもの」
バチッと強烈な音がなった。
「カッ……カハッ…」
ズンッと星熊が倒れた。どうやら強力な電撃を頭に打ち込まれたようだ。
さすがフウナさんである。頭以外目立った外傷がない。
「ふふっ、タツキ後は頼むわよ。期待してるわね。」
どうやら、かなり俺の料理を気に入ってくれたようだ。
ならその期待に応えるのが俺の役割だ。
「はい!期待しといてください。」
保管庫を開き星熊を入れる。容量が無限というのは本当なのだろう。
「……………………」
「フウナさん?どうかしたんですか?」
いつも余裕なフウナさんが森の奥を見つめていた。
「本来星熊はもっと奥にいるはずの魔物よ。さっきあったブルーオークもあんなに群れることはないはず。精々二匹か三匹ってところね。」
フウナさんはどうやら何かを察しているようだった。
この森には得体の知れない何かがいるようだ。それもかなりの大物が。
「楽しくなってきたわね。タツキ、クウ、先に進むわよ。」
「アオン!(行こう!)」
「よし。行くか………じゃなくて!」
あぶねぇ………流されるところだった
「もう依頼は完了したんですよ。これ以上危険なところに行ってもしょうがないでしょ!さあ帰りま……」
「ダメよ……楽しまないと♪」
「てっ!うわぁぁ!」
首根っこを持ち上げられた。
「行くわよ。何だかいい予感がするのよ♪」
「アオン!(いい予感!)」
「何か最近クウの言葉が分かるんんん!!!!」
タツキ達は森の奥に進んだのだった。
「はー、はー、………ふぅ」
ここは………
「あらあら、これは……すごいわねぇ」
フウナさんの言葉で周りを見渡すと、悲惨な光景になっていた。
木々が何かに押し倒され、所々が溶けていた。
いったい何が………
「そういえば、依頼書にキングスライムと書いてあったわね。」
バキバキ!!
「!?」
シュー……
「色々とおかしいと思ったのよ。ブルーオークも星熊ももっと奥にいるはずだもの。」
「あ、あのフウナ……さん……」
「グルルル………」
クウも威嚇するがそれはまったく気にしてはいないようだ。
「あなたが犯人ね。"アシッド"キングスライム。」
プルプルとした体躯に前に見たスライムのなん十倍もある大きさ。そして体の中に食べ掛けの魔獣が無数にいた。
「二人とも下がってなさい。こいつは私が狩るわ。」
フウナさんがアシッドキングスライムの前に立つ。エンシェントウルフを前にして引かないどころか、前に進むこいつは恐怖を知らないのだろうか?
「ふふっ、最近つまらない相手ばかりだったから久しぶりに楽しめそうね。」
アシッドキングスライムがフウナさんに飛びかかり、
「爆ぜなさ……」
ズバァン!!
「うおおお!!」
キングアシッドスライムが核を残し木っ端微塵に吹き飛んだ。
「さすがはフウナさん!」
「アオン!(ママ強い!)」
「···············」
どうかしたんだろうか?
「………私じゃないわ」
「え?」
「今の攻撃は私じゃないわ」
「ええ、その通りよ。」
少しエコーがかかったような声。手のひらより少しおおきく、背中からは蝶の羽が生えていた。
「こんにちは。私はシルフ、風属性を司る精霊よ。これから宜しくね。異世界人。」
そういうと彼女は不敵に笑った。
新しい仲間?の登場です。正体は不明な点が多いですが、なにやらタツキ達のことを知っているようです。
まぁ……きっと、そういうことでしょう。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!




