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18. 昨日ぶりですね!

親子丼………じゅるり……


………!ダメよ!私は女神なんだから。絶対に………


「あ!?やんのかぁ!?」

「あらあら……」

ということでにらみ合い中の二人。


「これは何て食べ物ですか!教えてください。今すぐ!」

サンドイッチを食べながら詰め寄ってくるエルフの女性に困惑する樹生とクウ


その様子を見てこめかみを押さえる一人の女性


こんなカオスなことになったのは少し前にさかのぼる……




チュンチュン


死臭のしない目覚めがこんなに気持ちがいいとは!

樹生が横を見るとフウナさんとクウがまだ寝ていた。


「朝ご飯の匂いで起きてくるかね?」


ということで朝ご飯の準備にかかろうと思う。

ホワイトマーケットに入っている残りの額は一万円とすこしであり、金貨は無くなってしまっていた。また、この世界に来るとき手に持っていた荷物は全て消えてしまったのだがポケットにいれていた財布だけは残っていたのだ。


「まあ、おかげで初手無一文って言うことは無かったんだけどね」

我ながら強引な手段に出たものだと今になって思う。下手すればアンギス帝国で殺されていたかもしれないのだから。

そんなことを考えながら朝ご飯を作る。


「サンダーバードの肉が余ってるから蒸し鶏でも作るか」


サンダーバードの肉を蒸している間に、きゅうりと玉ねぎを薄切りにし玉ねぎの水にさらしておく。


「後、ソースは……」

マヨネーズにマスタードとはちみつを混ぜて火にかける。塩胡椒で味を整えて


「蒸しサンダーバードのハニーマスタードソースの完成」


「いただくわ♪」

「アオン!」


ホラー展開にはまだ慣れない樹生であった。




「しかし、いろんな物が売っていますね!」

ギルドに向かいながら商店街を歩いていた。


「いらっしゃい!採れたての新鮮な野菜だよ!」

「東の国からの物だ。見てくれこの綺麗な布を!」

「釣ったばかりの魚です!痛みが早いから今のうちですよー」


活気が凄く、気になる商品もいくつかあった。


「ふふ、余りはしゃぐと迷子になるわよ」

「·········」

「クゥ……」

クウ……可哀想だからその目はやめてあげよう?


そんなこんなで歩いていた時……事故は起きた。


「あっ、そうだフウナさ…」

「あっ、危な……」


どこかで聞いた覚えのある声がしたかと思うと、全身に強い衝撃が走った。


「!!」


モフッ!


次に走った衝撃はモフモフしたものだった。


「いてて……フウナさん、ありがとうございます」


「とと、すまねぇな。前見てなく……」


あっ……昨日の


「!!てめぇは!」


「マーヤ!走りすぎよ。」

「そうよ……お腹減っちゃったよ…」


昨日ぶりの雷光さんが目の前にいた。

そして、冒頭に戻る


「今度は避けられると思うなよ!」

「あら、何のことかしら?」

フウナさん大人げないなぁ。挑発はほどほどにしてほしいけど……

「クウ……」

「大丈夫だよ。クウのお母さんは最強だからね。」

クウが心配そうに顔を覗かせていた。


一方……

「アリスぅ……何かない?お腹減ったぁ」

「ああもう!さっき食べたばかりでしょう!?」


「……あの、もしよかったら食べます?」

見てたら悲しくなってきたため、お昼のサンドイッチをわたしてあげた。


「いいんですか?」

「はい。まだありますから。」

おずおずとサンドイッチを口に運ぶ。

まるで小動物にご飯をあげている気分になった。

パクッと一口

「············」

「············」

バッ!

「これは何て食べ物ですか!教えてください。今すぐ!」

「えっ……あっ…えっ?」

気づいたら押し倒されていた。

しかも、自分の上にはサンドイッチを食べながら恍惚の表情を浮かべるエルフ……

絵面がヤバい!

「あの!雷光さん!何とかして……ください!」


「………はぁ」


ひょいっと、エルフの女性が持ち上げられた……


ぐいっと、マーヤと呼ばれた女性が引っ張られた……


そして………



「な·に·やってんのぉぉーーー!!!!」



盛大な雷が二人の頭上に落ちたのだった。


「「「·········」」」











昨日ぶりの雷光さん達一行。また樹生達にからんでいるようですが……本当の雷が落ちないことを祈ります。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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