愛と才能 4 莉言
「ねぇ。立花くん」
クラスの女子に話しかけられた。
出席番号11番小泉沙奈絵。
よく話し、よく笑う、比較的明るい女子。
しかし、つまらない。
俺は別に小泉沙奈絵と話したい訳ではなく、
むしろ邪魔しないで欲しいくらいだ。
俺はつまらないことが嫌いだ。
つまらないことが怖くて、退屈であることが嫌でたまらない。
そんな俺は、とあるクラスの女子が気になっている。
出席番号13番笹山扇言。
この進学校で、成績トップをキープしている天才。
必ず100点満点をとり、いろんな人に好かれている、運動神経までいい美少女。
俺は、そんな彼女の秘密を知っている。
見ていたら、わかってしまった。
彼女には、感情がない。
いつも、周囲の人と同じタイミングで笑い、同じタイミングで泣く。
でも、感情はぴくりとも動いていない。
何故わかったのかは俺にもわかんない。
彼女は、俺に似ている。
自慢じゃないが、俺も比較的IQが高く、大抵の事はこなせる。
彼女の考えていることがわかる。
彼女の、感情を動かしてみたい。
新しいキャラクター、立花莉言君です!
莉言君は退屈を恐れる、天才の好青年。
これから莉言君が、どう生きていくのか、
一緒に見守っていけたなら、幸いです。
微笑ましくご覧下さいませませ。