序章 転生劇
今日も今日とて暇。起きてネトゲをし、眠くなったら寝る。
昔から夢は変わらない。その"森羅万象になる"という馬鹿げた夢は。
いつからこんな屑人間に育ってしまったのか...。
それを知るものは誰もいない。全ては"気づいたら"である。
「圭介?ごはん...置いとくわよ?」
あぁ、母親が飯を持ってきてくれた。何とも楽である。
望みもしないのに食事が出てくるのだから。
「ねぇ?お願いだから...部屋から出てきて...?」
「うるせぇババァ!!!さっさと行け!!!」
「...」
本当はそんなこと思ってもいない。
母親には感謝しているし嫌いでもない。寧ろ大好きなのだ。
だが、自分にはそんな母親に孝行すらできない。
歴とした屑。大屑である。
「はぁ...なんだかな...」
自分でもわかっているのだ。その"怠惰"に。
そんな状況に自分は"憤怒"している。
動かず考えず何かを得ようとする"強欲"さに、
考えず働かずの屑が威張って母親に盾突く"傲慢"さ。
TVなどに出ている女優に"色欲"して、
富豪などの人生の成功者に"嫉妬"する。
そんな屑でも飯は鱈腹食う。"暴食"の限りを尽くした。
―そうして大罪を極めた者は、裁きを食らう。
「...っ!!グッ...!!!」
彼、圭介の心臓に異変が生じた。
胸に走る激痛。
圭介は生活習慣病により動脈硬化を引き起こし、心臓への血流が不足したため
心臓の細胞が壊死していた。俗にいう心筋梗塞なるものだ。
(もう終わりなのか...)
圭介は悟った。自分にはもう何もない。
そして何も成すことなく自分の人生は終わるのか...と。
バタン
深き音を立てて圭介は息を引き取る。
自身の部屋は圭介一人を残し閑散とするだけであった。
圭介の魂が消滅する瞬間。何かに囁かれた。
《貴様、良い夢を持っているな?ふん、我にはわかるぞ。其方の大いなる夢を!!》
(何言ってんだよ。俺の"森羅万象になる"とかいう夢か?馬鹿にするのも大概にしろ)
《馬鹿になどしておらぬ!!其方のその夢。我が力を授け叶えようではないか!超魔界へ来い!話はそれからだ!》
意味わかんねぇよ!
でも、やることもないんだしいいんじゃね?
なんか名前もかっけえし行ってもいいかもしれない!
(分かったよ...連れてってくれ)
刹那、魂は強烈な快楽を持って超魔界へ転生する。
その際。自らは『傲慢、憤怒、怠惰、色欲、暴食、嫉妬、強欲』を手に入れて
自身の部下になる『大罪魔皇』達を生み出すことになる。
魂は虚無の何処へと行き、現実に残された死体は腐敗していく。
生物の魂は現実で役目を果たすと超空間という現実とは違う空間に転生させられるという。
その超空間でも五つの世界に分類される。
一、ユグドラシル
二、ヴァルハラ
三、ハルフヘイム
四、ニブルヘイム
五、ヘルヘイム
そして、膨大な力を持ち、災厄の化身となりて超空間の世界に渾沌の嵐を巻き起こす存在が超魔界へ転生するのである。
涅槃寂静以下の確立で起こると謂れている起こり得る筈が無い事が今起こったのである。
奇跡以上の事が起こることによって転生した魂はある能力が与えられる。
《奇跡為者》
それは、如何なる可能性が低い行為でも可能にさせることができる恐ろしい能力なのだ。
こうして超空間世界に災厄が訪れる。
始祖たる神々はその存在に気付く。
そして悟るのだ。間も無く渾沌の時代が訪れる...と。
鎌田圭介は自らを『ディザスタリング』と名付け、魔王以上の存在『魔皇』と為って超魔界へ転生する。
初めまして!今回この処女作を執筆したピエロです!
作文力とか日本語力とか全然ないんですけど頑張って書いていくんで
良かったら見届けてやってください!
キャラクターの情報なんかは今作っている最中ですので今暫しお待ちください。
次作も早急に仕上げますんで気に成ったらご覧ください!