2さ 凄いのお見舞いしてア・ゲ・ル
青くみずみずしい身体。
そう、俺はなったんだ! 憧れのスライムに!
しかしこの身体、動きにくい。
まぁ、それはそれ、これはこれ。
大事なのはそこじゃない。
地面の感触…………ある。はい、オッケー! 美少女の身体を堪能できます!
溶解液はどうだ? 身体からほとばしる粘液。感覚としては唾を口に溜めるような感覚だな。
みるみる草が溶けていく。はい、オッケー! 服を溶かせます!
後は服だけを溶かすテクニックだな。
おっ、前方に人影発見!
父さん、母さん。僕は今大人の階段を登ります。
スライムが現れた!
スライムはプルプル震えている!
この演技はどうさ?
可愛らしくてスリスリしたくなるさ?
目の前には冒険者風美少女パーティがいるさ。
プルンプルン揺れてる胸が俺を誘ってるさ。
ここで口説き文句さ。
「プルプルプル。オイラ悪いスライムじゃないよぉ。エロ……」
「嫌ぁ!!! このスライム喋ってる」
頭上からどデカイ棍棒が迫ってくるさ。
あっ。
ブシャァァァア!
ここは何処だ? 教会?
「おぉ、スライム。死んでしまうとは情け無い。もう一度機会を与えよう。お前がレベル2になるには、後3回服を溶かせばいいだろう」
一升瓶を持ったオッさん神父。胡散臭い。
しかしスライムは服を溶かせばレベルが上がるのか?
これは素晴らしい情報だ。
強くなって有無を言わさず美少女の服を溶かすのも有りか。
背に腹は変えられない。
俺は教会にあるオッさんの服、タンスにしまってある服、その全てを溶かしつくした。
あぁ、初めての溶解は美少女のが良かった……。
俺はスライム。
レベルは15。準備万端。
俺は再び草原に降り立つのだった。
次回予告!
な、なに、このスライム!? 仲間になりたそうに見ている!!
に続く......ような気がする。