午後から夜にかけて
それから僕らは、大学の近くにある喫茶店に入った。
古風な部屋に流れるジャズに酔いしれながら、僕はコーヒーを啜り、彩はお腹が減っていると言っていたのに、オレンジジュースだけしか頼まなかったのは、僕に遠慮したのか、それとも、彩も食べる気分ではなかったのだろうか。僕には知り得ない。
ともかく、なんだか、ほんの少しだけ、気まずさを感じながら、僕と彩は別れた。そして、僕は家路に着いた。
3限目以降をサボって。元い、自主休講なるものをして。
それが、今日の午後の話。
家に帰ったら、僕は眠りについた。
最近、やけに眠くなる。眠ってしまいたくなる。
時折、全て消え去ってしまいたくなる時がある。みんな、生きている者全てを、殺したくなる時がある。そして、死んでしまいたくなる時がある。生きている者を殺すことも、自分が死ぬことも、きっと、意味としては、同じなのだろうと思う。けれど、まだ、人を殺したいと願う方が、僕はまだこの世界に生きていたいと思っているということなのだから、まだ、いいのかもしれない。
でも、僕は、この、世界、で、生きて、いたいのだろうか。
ただ、ただ、ただ、ただ、この世界に、執着していたいだけなのだろ、う。
僕が、眠りから覚めた時、康平さんが帰宅してテレビを見ていた。
「帰ってたんだ」
「おう」
康平さんは、シャワー上がりで、首にタオルを巻いて、片手にビールを持っている。
僕も、冷蔵庫からビールを取り出し、康平さんの座っているソファの横の地面に座る。
「ねえ、森崎弥生って覚えてる?」
「殺人鬼か」
康平さんは、口角を上げ、不敵な笑みを浮かべる。
「お前、仲良かったよな。俺は、テレビでしか会ったことない」
「嘘だ」
「まあ、すれ違ったことくらいあったかも。でも、森崎、さん? が、仲良くしてたのって、お前くらいだぞ。本当に。お前ら、よく一緒に返ってたし、神社とかよくいたよな」
「神社?」
「ほら、俺の家の裏にある、えー、鷲崎神社だっけ。何のオーラもない、ボロ神社。よくそこで見たぞ、お前らのこと」
「あー」
僕は、手に持ってビールを一気に飲み干した。
康平さんは
「いくねー」
と、笑みを浮かべた。その時、ヤニのついた康平さんの歯が見えた。
僕は、そのまま自分の部屋に戻った。
そして、ベッドに横になって、目を閉じた。
そして、僕は、ある夢を見た。
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