おっさんの過去
『…ここは…オレの家か…』
どうやら、オレは、
昔住んでいた家にいるみたいだ。
〖アナタ!これからジム行くんでしょ?はい!着替えとタオル!〗
『咲恵…』
オレの妻の咲恵が目の前にいる…
オレは感極まり、咲恵を抱き締めた。
〖ちょ、アナタ!どーしたの??〗
『…少しこのままでいさせてくれ…』
〖…もお…〗
「パパとママ、らぶらぶぅ~!」
〖こら!優希!〗
『優希…!』
息子の優希だ…。
『優希…優希もおいで…』
「わーい!」
〖もー!アナタ少し変よ!早くジム行ってきなさいよー!〗
ジム…
ジムなんか行く必要ない…
大切なおまえ達を守るために始めたボクシング…
あんなもの何の役にも立たない…
大切な…
ものすら守れなかった…
……。
『パパ、今日はジムには行かないよ…』
〖どーして?毎日行ってるじゃない!せっかくプロにもなれたのに!休まず行かないと!〗
『もういいんだ…ボクシングなんか…やっていても意味がない…』
〖そんなことないわ!私は、ボクシングしてるアナタも好きよ。イキイキしててカッコイイわよ?〗
『ありがとう…でも、今日は行かないよ』
〖そお…〗
「パパ今日ジム行かないのー?」
『ああ、今日はジム休むから優希とたくさん遊べるぞ』
「わー!嬉しい!やった!やった!」
優希…
本当に本当に可愛い優希…
オレの大事な大事な息子…
「パパ!公園行こ!」
『ああ!ママも一緒に行こう!』
〖私やることいっぱいあるのにー!掃除とか洗濯とか…〗
『マーマ!行くよ!』
〖はいはい!行きます行きます!〗
「皆で公園楽しいなー!るんるん!」
公園で遊び、
家に着くと、
見知らぬ男が立っていた…
そう、、アイツが。




