表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/20

終焉

【マぁーキぃートぉー】


『…!!』


「アンタ…パチ屋じゃなかったの…!?」


【金なくなったからぁ…つかよー、なんでお前らマキトと遊んでんだ、あ?、マキトぉ、パパ言ったよな~?外出たらお仕置きだぞ?ん?】


「ごめんなさい…」


【なんでテメェは言うこと聞けねーんだよ?】


「お兄ちゃんと…遊びたかったから…ごめんなさい…」


【テメェ…もう許さねー…】


『止めろ』


【オメーは関係ねーだろが、へたれ!またやられたいんか?あ?】


『止めろ』


「…トモヤ…やめときなよ…?」


『黙ってろ』


【くそが…。お望み通りにしてやるよ】



‘ガッ’


‘ドゴッ’


『うッ…!!』


【んだコイツは、本当に弱すぎだろ?(笑)

オラ!行くぞ、マキト!!】


「やだ!やだ!やだ!」


【黙ってろ!るっせーぞ!】



‘バキッ’



【…!!ってーなコラ!!誰だてめぇは!?】


「誰だっていい。子どもが嫌がってんのが見てられねーんだよ。」


【なんなんだよ、てめぇは!?】


『うっ…、あれは…』


【くそくそくそくそ…誰だか知んねーけどな、俺に逆らう奴は殺すぞ!!】


「…子どもに手ぇ出してる奴が粋がるな、その様子じゃカミサンにも手出してんな?」


【いちいちイライラさせんなジジイ!!】


『…ホームレスの…おっさんか…!?』


【…オメェも…殺してやる…】


「オメェも?おれ意外に誰か殺してるのか?」


【黙ってろ!!】


‘ヒュン’


‘ヒュン’


【な、なんでパンチも蹴りも当たらねーんだ…!?オメェ…ただのオヤジじゃねーな…!?】


「今更気付いても遅いわ…」


‘ガッガッガッガッ’


【…ぐぁ…ごふッ!!】


『…!!おっさん!!やりすぎだ!!』


「…!!すまない…止めてくれてありがとう…」


『いや、いいんだ。お礼を言うのはこっちだ、ありがとう』


「ワシはこういう輩を見ると許せないんだよ…ワシにも昔、息子がいたが‘不慮の事故’で亡くしてしまってな…」


『そうか…』


「パパ!!パパ!!大丈夫!!?パパ!!」


『…マキト、パパは大丈夫だ、気を失っているだけだ…』


「…!!、、、良かった…。」


『マキト、すまなかったな、オレのせいで…』


「ううん…!ボクがいけなかったんだ…、お兄ちゃんも、おじちゃんも、お姉ちゃんも悪くないよ!」


【うっ…】


「パパ!!」


【マ、マキト…】


「パパ…ごめんなさい…」


【マキト…次外出たら…また…お仕置きだかんな…】


「はい…ごめんなさい…」


『てめぇ、まだそんな事言っ…』


「お兄ちゃん!!」


『…!!』


「いいんだよ、ボクが悪いんだから…」


『マキト…お前…!?』


【マキト…帰んぞ…】


「うん…」



オレ達は無言のまま2人を見送った…



『おっさん、強いな』


「お前が弱すぎんだよ」


『うるせー』


「見かけ倒しの兄ちゃん、じゃあな」


『あ、ちょっと待てよ』


「あ?なんだ?」


『あんた…』


「あ?」


『…いや、なんでもねー』


「なんだよ?」


『…おっさんにお礼の品やるよ…』


「…なんだ…コレは…?」


『ただの名刺だよ』


「は、はは…よくわからんが、ありがとよ」


『じゃあな…おっさん』


「おお、じゃあな、兄ちゃん」




それから数日後

マキトんちにパトカーやら救急車がきたらしい

具合が悪く寝たっきりになってた母親が死んでいたらしい

犯人はあのチンピラ野郎だ


マキトは母方の婆さんちに引き取られたらしい


一方オレは…


あの後ゆかの家に転がり込み、

ゆかに一目惚れされてたらしく、付き合うことに。


結婚したいやら、

子供が欲しいやら言われるが、


今んとこオレは考えてない。


とりあえず今は、


ゆかのカレーを食べているときが


一番の幸せなときだ。




今はそれだけで十分、幸せだ。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ