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第6話 追いつめられる土曜日

ごちゃごちゃしているのは仕様なのでそこらへんも考慮しながら楽しんでください。

 なんか息苦しいな。


 それになんだか柔らかいような気がする。


 っていうかここはどこだろ。


 あれそういえば昨日は確か円周率を数えて寝ないようにしてたはずなんだけど・・・


 もしかしてこの柔らかい感触は・・・。


 やっぱり月那か。


 月那は綺麗な寝顔で


「うーん。土流さまそこはダメです。」


とか


「土流さま、それは違うと思いますけど・・・」


といった寝言を言っている。



 いったいどんな夢みてるんだか


 だいたい昨日会ったときから疑問だったんだけどボクのどこを好きになったんだろ。


 容姿は普通だし性格は最悪だと思うんだけど・・・


 っていうか月那と釣り合う所がないと思うけど


 月那は容姿はキレイというかカワイイといった感じだしこのぶんだと多分頭も悪くないんだろうし何でボクなんか好きになったんだろ。


 まあ月那からはボクが好きとかは聞いていないから分からないけど・・・


 っていうか早くこのベッドから抜け出さないとこんな場面を家族のだれかにみられたらボクの人生が・・・


 まさにベッドから出ようと瞬間だった。


 携帯のカメラがパシャといったのは・・・


「やった。これでルルちゃんにまたおごってもらえる。」


 しかも嫌な声と共に


「なんでこんな時間にここにいるの。瑠火ちゃん」


「えっ何かおもしろそうな電波が飛んできたから受信してみると何だかおもしろいことになってるみたいじゃん。これはおごってもらうチャンスだと思って・・・あとこの状況を楽しむためかな。」


 どこから突っ込めばいいのかわからないけどとりあえず気になったことを聞いてみる。


「瑠火ちゃんって電波を受信できるの。」


「当たり前だよ。これって誰でも出来ることじゃないの」


 そんなことを聞かれても返答に困るだけど・・・


「うん、普通はできないと思うよ。」


「でも偲木ちゃんとかお祖父ちゃんとか普通に返してくれたけどな。」


「まあともかく瑠火ちゃんはボクになにをして欲しいのかな。」


 かなり下手にでると


「それじゃあ、ブランド物のバックでも買ってもらおうかな。」


 あなたは弟に何を望んでくれてやがるんですか。


 ボクまだ中学生ですよ。


 そんなことを考えていると


「冗談だよ。今度カラオケでもおごってね。バイトがあるからバイバイ」


 そういうとさっさと部屋を出ていった。


 いったいなんだったんだ。


 瑠火ちゃんの新たな一面を知ったボクだった。


 前から不思議な人だと思っていたけどまさか電波が受信できるとは星流家恐るべし


 そういえばこの前ボクに好きとか言ってたような気がするけど


 まあともかく気をとりなおしてベッドから出ようとするとそこには


 カメラ、カメラのオンパレード


 どうすればこんなところにカメラが置けるのかという場所にまでカメラがあった。


 っていうか気づけよボク


 最近自分につっこむことが多くなったような気がする。


 っていうかいろいろなことが起こりすぎて感覚が鈍くなってるんだろうか。


 ちなみにというかもちろんテープは全部抜かれていた。


 多分テープが最初からなかったという見解はありえないだろう。


 だいたい瑠火ちゃんがテープを回収してたような気がする。


 まあこんなことで落ち込んでたら家の休日はやってられないよなと思うことにした。


 まあとりあえずもうお昼も近いから月那を起こそう。


「月那、もうそろそろお昼も近いから起きたらどう?」


 と言いながら揺すってみると月那は


「あと5分だけ眠らせてください。土流さま」


 と蚊が鳴く声で返事をした。


 いま唐突に思ったんだけど蚊が鳴く声って小さくて聞き取りづらいイメージがあるけど実際はうっとうしいだけだよね。


 だって耳元でブーン、ブーン言われたら寝るに寝れないよ。


 特に夏はきついよね。


 ってそんなことはどうでもよくて月那を起こさないと


 まあ正直な話をいうとほっといてもいいんだけどボクの家族に捕まるといろいろとマズいので月那とは一緒に行動をしないと


「5分たったけどまだ起きないの、月那」


 とボクが言うと月那はさっきと同じようにこう答えた。


「あと5分だけ眠らせてください。土流さま」


 このやりとりが何十回と続いたんだけどある言葉を言うとさっきまでのやりとりがまるでウソだったかのように一発で起きてくれた。


 ちなみに月那の第一声は


「本当なのですか。土流さま」


 だった。何が本当だったのかはボクと月那のヒミツ


 まあしょうもないことだけどね。


 っていうかこんなやりとりするのはラブコメだけかと思ったよ。


 しかも普通役割が逆だと思うんだけど・・・


 そんなことを考えていると月那が


「おはようございます。とてもいい朝ですね。土流さま」


「朝というより昼だけどね。おはよう。月那」


 月那は時間を携帯で確認すると


「ワタクシとしたことがこんな時間まではしたない。いつもはこんなに寝坊することなんかないのに・・・」


「まあ疲れでも溜まってたんじゃない。初めての家で緊張もしただろうしこれから早く起きればいいじゃん。」


 とボクがフォローみたいなものをすると


「ワタクシにそんな優しいお言葉をかけて頂けるなんて月那は嬉しいです。」


 ボク、そんなに優しい言葉を発した覚えがないんだけど


 この子どういう育ちかたしてきたんだ。


「月那、ごはんはどうする。」


 とボクが聞くと月那は悲しそうな顔で


「すいません。できればワタクシが土流さまに昼食を作ったあげたいのですけど料理というものをワタクシは作ったことがないのです。」


「それじゃあ、昼食はボクがつくろうか。何か食べたいものはある?」


 とボクが聞くと今度は悲しそうな顔から一転不思議そうな顔で


「土流さまがお料理をなさるのですか。ワタクシはずっと専属のシェフが作ってくれていたんですけど土流さまは専属のシェフはいないのですか。」


「いやボクの家はそんなにお金持ちじゃないしボクの家の唯一の家訓が自立だからね。だから基本的には料理を作れる人は自分で作ろうってことにはなってるけど」


 まあなかには料理が壊滅的にダメな人もいるけどね。


 月那はボクの言った言葉に興味を持ったのか


「自立ですか。ワタクシに教えたかったのはこれなのですかお祖父さま」


 とブツブツなんか独り言を言っていた。


 そういえばじいちゃんは婚約者とか言っていたような気がするけど慎之介さんは一言も婚約者とは言っていなかったような気がする。


 ボクはとんでもない勘違いをしているんじゃないだろうか。


「ねぇ少し聞きたいことがあるんだけど」


 とボクは恐る恐ると言った口調で話を切りだすと


「聞きたいことってなんですか。土流さま」


「ボクと月那って婚約者同士?」


「なにをいってるんですか。確かにワタクシは土流さまのことは大好きです。後々は結婚を前提としたお付き合いもいいかもしれないですけど・・・まだワタクシは結婚は早いと思います。けど土流さまがどうしてもというなら」


 ってことは全部ボクの勘違いだったってこと


「それならどうしてボクと一緒に寝たりずっとくっついてきたの。」


 もちろんやましい意味はないけど男と女が寝るのは普通ありえないだろ。


「お祖父さまがワタクシに土流さまに密着するようにと言われたのでその通りにしただけですが・・・何かおかしなことでもあったのですか。土流さま」


 慎之介さん、ちゃんと密着の意味を教えてくださいよ。


 お宅のお孫さん


 某ドリンク剤のCMと同じことしていますよ。


 いまはそのCMはやってないけど


 ってことはあのくそ爺、全部わかっててやったな。


 ただおもしろくなるからといった理由で・・・


 まあ対策はあとから考えるとしてとりあえず昼食でも作ろう。


 腹が減っては戦ができぬともいうしな。


 まあそんなわけで昼食を作って食べながらテレビをみていると月那が


「あれ、ワタクシたちが映っていますわ。」


 と呑気な口調ですごいことを発言していた。


 このときボクは嫌な予感が頭をよぎったけどそれを振り払ってテレビを見てみるとボクと月那がスヤスヤと眠っている姿が映し出されていた。


 しかも大画面で


 ちなみにこのときボクは新聞をみていて気づくのが月那よりも遅れた。


 やばいボクの世間体が・・・


 クールなボクのイメージが・・・


 サヨナラ平穏だった日常そしてこんにちは異常な日常


 こんなこと考えながらボクが放心していると


 ボクの携帯電話がなり響いた。


 電話番号は知らない番号だったけどだいたい誰からかは予測ができた。


「どういうことだね。私は大事な孫娘をあずけたつもりだったんだがまさか手を出すとは・・・君を信用した私がバカだった。こうなったら責任をとって結婚してもらうぞ」


 と一方的に話をして慎之介さんは電話を切ってしまった。


 弁解ぐらいきけよ(涙)


 次に電話がかかってきたのはじいちゃんからだった。


「まんまとワシの罠に引っかかったな。まさかこうもワシが作ったシナリオ通りになるとはびっくりじゃよ。ちなみあのテレビを放送したのはワシの力じゃ。」


 とこっちも言いたいことだけ言って電話を切ってしまった。


 ちゃんと説明しろよ。


 ここからがすごかった。


 家族のみんなや中学校の友人からひっきりなしに結婚おめでとうというメールや電話が・・・


 誰かボクを助けてくれ。


 そんなときにテレビでは月那のお父さんがこんなことをいっていた。


「こうなってしまっては仕方がない。こうなったら結婚ということで・・・明日、結婚式を行いたいと思います。場所は・・・」


 その瞬間ボクはテレビの電源を切った。


 なんかおかしくないか。


 明日結婚式をするとか言っていたような・・・


 これは夢だ夢に違いない。


 とかボク言っていると月那が


「これは夢じゃないですよ。」


 と言ってボクの頬を引っ張ってきた。


「確かに夢じゃない。普通こういうムチャクチャな話は夢オチっていう話が多いはずなのに・・・」


「土流さま、お祖父さまと流星さまにハメられましたね。つまりあの2人は既成事実というものが造りたかったのではないでしょうか。」


「既成事実?」


 月那はまるで探偵にでもなったかのような口調で


「もともとあの二人の間ではワタクシと土流さまが婚約者になるというのは決まっていたそうです。ワタクシもそういうことは聞いていたのでいつかは結婚するんだろうなくらいは思っていましたけどこういう奥の手を使ってくるとはまさか思いもしませんでしたわ。」

「てことはつまり・・・」


「つまりこういうことですわ。」


 月那が説明してくれたのはこういうことだ。


 まずはボクと月那を結婚させるには内部からということで家族にわいろをわたして説得


 次に月那を勘違いさせたままボクと会わす。


 その次に月那は勘違いしているので何か事件をおこす。


 それをカメラで録画してテレビで流す。


 そしてボクのところに電話をかける。


 怒った口調で責任をとれとかなんとか言ってボクを追い詰める。


 ボクは世間体が気になるので結婚しないといけなくなるという計画らしい。


 っていうかもうどうしようもないじゃん。


 あの二人ならボクたちの年齢ぐらい簡単に詐称しそうだし・・・


 14歳で結婚なんてありえないだろ。


「月那はどうするつもりなの。」


 とボクが聞くと月那は諦めたような顔で


「もうどうしようもありませんわ。あの二人なら力づくにでワタクシたちを結婚させますわ。結婚する前の土流さまをあまり知れなくて残念ですわ。」


 えっとボクのまわりって変わった人が多いなとは思っていたけど・・・


「ボクと結婚するのはいいのかよ。」


 とついつい家族と同じように突っ込んでしまった。


「何をいってるんですか。ワタクシは初めてお会いしたときからあなたさまのことが好きでしたわ。女のワタクシからこんなことを言うのもなんですが土流さま結婚しましょう。」


 いまどき一目惚れなんて時代錯誤だと思うんだけどな・・・


 っていまプロポーズされたような気がする。


 これからどうすればいいのか迷いながらもじいちゃんには絶対に復讐をしようと誓ったボクだった。


 っていうか結婚って展開早すぎだろ。

次はいつもかなりうっおしいこのひと。

NO.2

姓名:星流秋水ほしながれしゅうすい

年齢:19歳

兄弟:7人で長男

特技:パソコン

一言:まあこれからのオレ様の活躍に期待してくれよな。

マイファミリー愛してるぜ。


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