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ものぐさ魔法嬢の罪滅ぼし  作者: 若柚子
1/9

1.序奏は刺繍でもしながら

ざわ、ざわ...

「グラシアン...僕、本当は君のことが...」

「言われなくてもわかってるさ...。オレも...」

 舞踏会のホールのど真ん中。

バーガンディの髪の青年と、アイスブルーの瞳をした青年が周りの大衆には目もくれずに抱き合っている。

青年たちの周りにはリーフグリーンの瞳の少女がその目を見開き、両手で口を覆っている。

そして二階観覧室の一室には青ざめた顔で三人を覗いている少女が一人。

少女は思う。


...や...やらかしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!


ーーーーーーーーーーーーーーー

 お初にお目にかかります。(わたくし)はエレーナ・B・シャーグロッテ。このザンギエフ王国にて侯爵の長女として生を受けました。私はこの国の王子であるフラムルンド=ザンギエフ殿下とのご婚姻を望まれている身。しかし私はあまりあのお方との婚姻には興味がないのです....。

......。

...いや、本当にどうでも良いんだよな...。この口調も辛いし...。あ、改めて初めまして。あたしの本名というか、前世の名前は「所沢 結」。ただのしがないオタクで腐女子な高校生です。

夏休み初日に親友と海に行ったら溺れて、気を失って...というか多分死んで、目が覚めたらこーんな金髪紫眼、フリッフリのドレスなんかを着ちゃってるお嬢様、「エレーナ」になったったワケ。

 この世界に来て早一週間が経つんだけど、多分この調子だとあたしはいわゆる「悪役令嬢」っていうタイプのお嬢様なんだろうね。まだヒロインの子とか見てないんだけどさ。

とは言え、この世界がもしゲームとか小説とかの世界だとしても、あたしはエレーナとかフラムルンドとかそういうキャラが出てる作品とかまーったく知らないし、聞いたこともない。

だからあたしはヒロインちゃんが来るまで今やってる刺繍やら茶会やらして大人しく待ってんの。運良くまだエレーナがなにか悪事を働いてなかったしね。

あ〜〜!!悪役令嬢とかくっっそどうでもよ〜〜!!

前世の家に帰らせてくれ〜〜!!まだ見終わってないアニメだか漫画だかがあるんだよ〜〜!!

はぁ...そんな事言っても状況が何にも変わんないのはあたしが1番理解してるんだがねぇ...。

「はぁ...。」

思わず溜息も出るわ。

 で、ここからがあたしが...というかエレーナがこの世界について知ってる事。

ここヴェルトはいわゆる「剣と魔法の世界」。

七つのでっかい王国とか帝国とか大公国が大陸を支配してるんだけど、まぁ同盟とか敵対とかがある訳さ。

そんであたしがいるザンギエフ王国と、隣国のミズガルズ王国がライバル...というか敵国になりかけてて一触即発状態なんだよね。

ザンギエフとミズガルズはどっちも七つの国の中で結構大きな国で、他の国も仲介ができなくなってるんだよ。

で、ザンギエフ王国は「魔法を重視した国」で、ミズガルズ王国は「科学を重視した国」らしくてさ、そこも相まって魔法vs科学でバチボコにやり合いそうになってるんだって。

しかもあたしの婚約者であるフラムルンド殿下とミズガルズ王国のグラシアン王子はもうほんとに犬猿の仲どころじゃないレベルで仲が悪い。

...いや〜...下手したら...下手しなくてもあたしとヒロインちゃんは巻き込まれるだろうなぁ〜...。とてつもなく面倒臭いなぁ...。海なんか行くんじゃなかったよ...。

ヒロインちゃんはともかくあたしまでこんな面倒なことに巻き込まれるなんてとんだ大迷惑だよ...ほんと。

...マジでダルいなぁ...。

皐月...助けてクレメンス...。

あー、親友残してこんなとこ来とうなかったわ...。また思い思いに推し語りがしたいよ〜...。

こんな話をしている内に刺繍ができてしまったよ。こんな話をずーっと続けてたら飽きるだろうし、テンポがもう既に悪いから魔法とか練習も兼ねて紹介しよっか。

さーて、我が大庭園にご招待しよう〜!

はーい初めまして。若柚子と申します。

普段はMemories libraryのキャラ作成とか舞台設定、ストーリーの一場面を勝手に作って相方の紅林檎に無茶振りさせている者です。

というわけで私は普段裏方の者なので、この作品は私の処女作ということになるでしょう。

悪役令嬢ものです。しかし悪役令嬢(推測)なので最早悪役令嬢かすら怪しいです。けど主人公が悪役令嬢と信じているのでこれはきっと悪役令嬢ものです。

今回は一話ということでなんか色々書いてみました。初っ端からカオスですね。

エレーナ(所沢結)とその周囲の人間が織りなす、ほぼギャグに近いドタバタストーリーを是非お楽しみください。

メインはあくまでメモライなので多分不定期投稿になると思います。

次回は相方の書くメモライを読みながらゆっくりと待っていただければ。

ここいらで後書きの筆を置かせて頂きます。

若柚子でした。

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