二月三日
二月三日
大きな町で見世物を見物した。女が手品をしている。見物人はみんな仕組みを知らない、ぼくも知らない。ところが彼女は手品を終えると、タネを明かし始めたものだから見物人に罵倒されてどこかへすごすごと消えてしまう、不思議だ。さっきまではどうなっているのだろうとみんな眼を輝かせていたのにその裏を知ると「おい、なんてことしてくれたんだ」と怒る。
人は騙されていたいんだ。知らないでいたいんだ。でもぼくは知りたい。
二月三日
大きな町で見世物を見物した。女が手品をしている。見物人はみんな仕組みを知らない、ぼくも知らない。ところが彼女は手品を終えると、タネを明かし始めたものだから見物人に罵倒されてどこかへすごすごと消えてしまう、不思議だ。さっきまではどうなっているのだろうとみんな眼を輝かせていたのにその裏を知ると「おい、なんてことしてくれたんだ」と怒る。
人は騙されていたいんだ。知らないでいたいんだ。でもぼくは知りたい。
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