十二月十四日
十二月十四日
気にしなきゃいけなかったのにそうしなかったのは、ぼくが間抜けだから。知ってるさ、全部知ってる。ぼくがぼくじゃないっていう表現はまさにぴったりだ。どうも場違いな気がしてならない、だって、ああ、ぼくはとうとう認めなくては、ずっと見て見ぬふりをしていたけどそれももうおしまいだ。
全部があやふやなんだ。ぼくはどこにいるんだ、おまえは誰? ぼくは消えてなくなりそう、それも少しずつ。ぼくが知っている筈のものは全部間違ってる。ちょっと落ち着けよ。確かにおまえはおまえだ。ただひたすらにおまえだ。でも、おまえじゃない。
ああ、リル。