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ゲームブックシステム

 何十年か前、ゲームブックという物が流行っていました。

 漫画や小説を読み進めていくと、以下のような選択肢が表示されます。


 ―――――――――――――


 君は松明を片手に持ち、薄暗い洞窟を歩いて進んでいる。


「おや? 道が左右に分かれているぞ?」


 洞窟は目の前で左右に分かれている。

 左からはカサカサと虫の這うような音が聞こえ、右からはコポコポと水面に泡が吹き上がるような音が微かに聞こえる。


 右へ行く……P23へ進め

 左へ行く……P14へ進め


 ―――――――――――――


 指定されたページに進むと、それぞれの選択肢に応じた続きの文章が書かれています。

 また、単純な分岐だけでは有りません。

 以下のようなパターンもあります。


 ―――――――――――――


 君は石造りの廊下を進んでいる。

 一体どこまでこの廊下は続くのだろう?

 ずっと同じ場所をグルグル回り続けている様な気がする。


 ※あなたのヒットポイントから1引いてください。


 ヒットポイントが0になればP14へ進め


 ***


 おや?

 この死体のカバンの中に何か入っているぞ?

 貴方は床に横たわる死体のカバンから古びた青銅の鍵を手に入れた。


 ※フラグ表のF12にチェックを入れて下さい。


 ***


 貴方が祭壇に到着すると、怒りの形相の怨霊が姿を現した。

 貴方の周囲をぐるぐると回って威圧している。


「また盗人が来たか? 誰にもこの王家の墓を荒らす事は許さん!」

「ち、違いますって!」


 フラグ表のF12にチェックがあれば、P14へ進め


 ―――――――――――――


 まぁこんな感じでRPGツクールにあるようなフラグ管理、ヒットポイント管理をテーブルトークRPGの様に自分でやりながら本を読み進めます。


 当時の紙媒体であれば「P14へ進め」と書いてあるのを見ただけで「あ、ゲームオーバーだこれ」と読者に察知されてしまいます。

 しかしなろうのシステムを改修してゲームブック機能を搭載すれば、もっと上手くやれるわけです。


 必要と思われる機能は以下です。


 〇移動先ページ管理、隠蔽機能

 ゲームブック形式の小説の場合、全話サブタイトルがずらりと並んでどこからでも読み進められる状態にしません。

 純粋な読者が見れるのはスタート位置、「プロローグ」と「開幕」ページのみ。

 そこから先は実際に読み進め、選択してゴールに辿り着かなければなりません。

 勿論作者は各分岐先の編集やチェック、修正をしないといけないから全話見れます。


 〇ステータス・フラグ管理機能

 例えばヒットポイント、マジックポイントと言った数値をなろうのシステムが持ち、読者が読み進めるに応じて自動で増減させます。

 また、ヒットポイントが0になれば自動で次の飛び先ページをゲームオーバーページに向ける設定も可能です。

 さらに例えば筋力のステータスを判定し、20未満なら鉄の門から先を通れない。

 20以上であれば強引に押し開けて進む選択肢と飛び先ページを表示すると言った事も出来る様にします。

 また、フラグ管理は要するにイベントの管理ですね。

 プレイヤーがどこで何をしたかを内部的に記憶します。


 〇アイテム管理機能

 商店でポーションを買い、武器屋でソードやシールドを購入し、時には売り払ったりロストします。

 それらのアイテムを管理し、時には判定要素と出来る様にします。


 〇観察機能

 わざわざページを移動するまでも無い場合、例えば探偵もののゲームブックで一つの部屋を入念にチェックする際に、オブジェクト毎に状態説明の表示が出来る機能です。


 机:机の上には二つのグラスと大きな皿、その上には食べかけのピザが載っている。

 椅子:古びた椅子の裏まで確認したが目立っておかしなものはない。

 ピザ:(毒物知識が20以上の場合)この匂い! これは青酸カリが含まれている!

 (その他)普通のピザだ。薄切りのサラミとピーマン、トマトの輪切りが載っている。


 〇ランダム機能

 要するにサイコロを振る機能です。


 貴方は壺の蓋を開けた。

 中には……中にはっ!


 SAN値判定、0~100のサイコロを振り、20以下であれば発狂シナリオページへ移動


 〇全ゴール保証チェック

 誰だって途中で投げ出した作品とか、適当に作ってバグった作品のゲームブックを読みたくありません。

 なので、最終編集後に作者が自分で読み進め、全てのエンディングにゴールが出来ましたと言うのをチェックし、それが出来た場合に全ゴール保証のマークを作品ページに表示します。

 もちろん内容を少しでも改変すればそれは外れます。



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