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おしごとを さがして

冬童話2021投稿作品です。


みにくさを わらい おくさまを わらわせるために こうしゃくさまに つまにされた アグリー。

しかし かなしそうに わらうだけの おくさまを アグリーは なんとか わらわせたいと おもうのでした。

 みなしごから こうしゃくさまの およめさんになった アグリーでしたが おやしきで やらなければ いけないことは なにもありませんでした。


 それは そうなのです。


 こうしゃくさまは おくさまの ごきげんを とるためだけに めがちいさく はなもひくく そばかすだらけの アグリーを おやしきに むかえたのですから。


 でも アグリーは めげません。


(おくさまを ほんとうの えがおに してあげたい!)


 でも おくさまと アグリーでは みぶんが ちがいます。

 おともだちのように きがるに あうわけには いきません。


「おしごとを しよう!」


 することがない アグリーは そうきめました。




「しごとを したいって?」

「おねがいします!」


 しつじさんは こまりました。

 アグリーは いちおう こうしゃくさまの およめさん。

 しごとなど してもらうわけには いきません。


「あたし おしごとがないと しんじゃいそうなんです!」


 きぞくのなかで うまれそだった しつじさんには こどものときから はたらいている アグリーの いっていることが よくわかりませんでした。


 ですが しつじさんは こうしゃくさまから


『アグリーの あつかい? わたしや つまに めいわくを かけなければ すきにしろ』


 と いわれていたのを おもいだしました。


「では おそうじを おねがいします」

「わかりました!」


 しつじさんは かるいきもちで アグリーに しごとを おねがいしました。




 しつじさんは いっしゅうかんご そのことを こうかいしました。




「なに? これは……」

「いや その おくさま これは……」


 ぽかんとする おくさまのよこで しつじさんは ひやあせを ひっしに ぬぐいます。


「うちの おやしきは こんなに きれいだったかしら……」

「はぁ まぁ いや その なんと もうしますか……」


 アグリーが まちでしていた しごとは はやくやったり いっぱいやったり ていねいにやったりすると そのぶん おかねが もらえました。


 おやしきの しごとは やっても やらなくても もらえるおかねは いっしょです。


 ぜんりょくで がんばる アグリーと おこられなければいいやとおもう しごとでは できがちがうのも とうぜんです。


「このそうじは だれが?」

「あの だんなさまが つれてきた……」

「そう……」


 おくさまの つぎの ことばが よそうとちがうことを しつじさんは かみさまに おいのりしました。


「アグリーと はなしをしてみたいわ。 わたしのへやに よんでちょうだい」


 かみさまは おひるねちゅうの ようでした。


『……わたしや つまに めいわくを かけなければ……』


 こうしゃくさまのことばが しつじさんのなかで ぐるんぐるんと まわっていました。

読了ありがとうございました。


しつじさんの しんろうや いかに。


次の話もよろしくお願いします!

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