第二話
特にないです・・・っていいのかな、これで?
学校、それはすべての人類が通らなくてはいけない地獄、そう、いわゆる「ヘル」なのである。あ、ただ英語にしただけじゃん!とかいうツッコミはいれないでほしい。
そして第一話とまったく同じ書き出しにした理由は特に書くことが思いつかなかったからである。それではVTRどーぞ。
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「VTRじゃねーだろぉがっ!」朝一発目のツッコミをいれたのは原田である。「たっくよ、学校がボケでできてるのは知ってたけど、小説のナレーターまでボケたら意味ねーじゃねぇか。」
「まあまあ、お前もボケてもいいんだからさぁ、気にするな。」桜花がまったく説得力のない励ましをする。
「お前はいいよな〜。好き勝手にボケるんだから。ツッコミをやる方の気持ちにもなれよ。」原田が荒々しく言うと佐藤が入ってくる。「でも、普通小説でボケとかねーんじゃねーか?」
「それは違うね。僕が見てるアニメはすべてツッコミやボケがあるぞ。たとえば、銀*やハヤテのご*く、そして、みな*けなどにもちゃんとボケと・・・」「うるせー!お前はどっかいってろ!このオタクが!」三人のパンチがオタクにクリティカルヒットする。だがオタクは一度喋りだしたら止まらない伸介さんのように(第一話のネタ)止まらないのである。
「ふふふ〜。あまいな三人ともオタクをなめてもらっちゃ困るぜ。本来、オタクとは人間で言う欲望や誘惑を表に出しているものであり、すべてのオタクが変な種類とは限らない。そしてまた、君たちのように・・・」
「あー、今日もだりーよ。学校、消えてくんないかな。」この時、初めて三人が共通して思った 先生ナイス!
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「よーし、今からお前らはグループに分かれて俳句を作ってもらう。」もちろんここで質問したのは委員長の由紀である。「先生!どうして私たちが俳句なんてつくるんですか?それと何の種類ですか?」担任が答える。「うん。いい質問だ、二ノ宮君。」「二ノ宮じゃありません。」由紀の普通のツッコミを普通に無視して担任が言う。「まあ、話せば長くなるんでここは回想シーンを利用させてもらう。それではどうぞ。ポワワワ〜ン」「効果音古いし!」by原田。
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この駄目駄目学校には担任の他にも駄目な教師がいる。そして今日の朝、担任は校長に呼び出せれたのである。
「また、俺なんか悪いことしたかな〜?ご飯に味噌汁かけて食べたからか?」意味のわからない妄想をしながら校長室に向かう。ガラガラ、戸の音と同時に担任が入る。もちろんそこにいるのは校長なのだが、実はこの人もボケ役なのである。
「お〜君。よく来てくれた。歓迎しよう。」「いや、あんたが呼んだんでしょ?」担任の冷静なツッコミを受けて校長は話を続ける。「まあ、座りたまえ。君には頼みたい事があってな、実は明後日に俳句コンクールというのがあってじゃな・・」「俳句コンクール?生徒が書いた奴を出す奴っすか?」「そうじゃ。内の生徒は毎回変わってるのが多いからな、面白い物が書けそうではないか。ハッハッハー。」「いや、ハッハッハーじゃないでしょ?つーか校長も漫画好きのボケ役じゃないすか。」「うむ。そうじゃなでも漫画はそんなでもないぞ。すこしばかり単行本を買っているだけじゃ。」「それは違うでしょ。だってあんた漫画のナ*トが気に入ってこの学校の名前を螺旋に変えたでしょーが。」「それはしかたないじゃろ。だってカッコイイじゃん。あの螺旋丸。すげーいいじゃん。螺旋手裏剣もなかなかだけどあの技は強いじゃん。」このままだと漫画の話で終わりそうなので担任は話をきった。「はぁー、まあ話を戻すと俳句をあいつらに書かせろって事っすね?」「そうじゃ、頼んだぞ。」
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「というわけです。皆、分かったかな?」担任が体操のお兄さんの様な喋り方で話す。「わかりましたけど、俳句って季語が入ってないとだめなんですよね?」由紀が聞くとだらだら担任が答える。「いや、これは川柳だから適当でいいぞ〜。」それを聞いた生徒が騒ぎ始める。そして何やかんやあってやっと俳句(川柳)作りが始まった。
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「よし、タイムアップだ野郎ども。」担任が叫ぶと生徒は作業を止める。「先生!これって発表とかするんすか?」桜花が聴く。「ああ、するぜ。」相変わらずやる気のない声で答える。「じゃあ、発表はしたい人だけにしましょう。」由紀が言うと皆もそれに賛成した。
そして生徒達の発表が始まった。だが、しかし当然のように原田は確信していた。今から始まるボケ合戦を。そのために原田はツッコミという世界最強の武器を何重にも装備してボケを待っていたのである。
「それでは、最初の人どうぞ。」最初に立ったのは佐藤だ。「よし、じゃあいくぞ。」
[海岸を 渡るすがたは カニの様]
一瞬沈黙が流れたがこれはまじめな作品だったので皆は拍手をする。そして次は桜花の番である。原田はこの超KY男の俳句を打ちのめす準備をしていた。「桜花、行きます〜。」
[フジテレビ 五文字変えると エスカルゴ]
また意味不明な事にたいして原田は一応ツッコミをする。「はぁ?それあたり前だろうが!五文字変えたらなんにでもなるじゃねーか!つーか、だからなんだよ?So what?」原田が怒鳴ると桜花が言う。「特に意味はないぜ。」澄ました顔で言われると原田もあきれてくる。そして由紀が無理やり次の人に移す。次はオタクである。「よし、俺は新世界の神になる!」
[象も来てゐる静磐図の重さかな]
全世界が停止したかの様に思われた。あのオタクが生徒たちの理解できないランクの言葉を使っているからだ。担任もびびったらしく無理やり言う。「うん・・いい詩だね・・・意味も分かりやすくていいんじゃない?・・。」すかさず桜花が聞く。「今のってどういう意味なんですか?」生徒達は禁断の言葉を口にした桜花をにらんだ。なぜならそこは教師が分からないという事を恥ずかしく思う担任がいたからである。普通の教師ならプライドがボッキボッキだが、まだ、だらだら教師という事だけが担任の唯一の命綱である。だが担任はめげない。
「いや、俺は分かるけどぉ・・、お前らにはまだ理解するのが早いっていうかぁ・・・まあ、そのアレだ。俳句やってた時、俺ちょうど親の転勤で忙しかったから、そこだけ抜け落ちてるって感じで・・・うん・・・。」
なんという言い訳であろう。この瞬間、教室のなかで冷戦状態よりも冷たい空気がながれた。だが由紀がここで活躍する。「あっ!じゃあ、先生の俳句を見せてくださいよ。」生徒達は由紀ナイス!とみんな思った。こうすれば先生の居場所を作れるからだ。そして、ついに先生の俳句が発表される。「よし、じゃ言うぞ。」
[消しゴムで 学校消せたら いいのにな]
もちろん、ここでお決まりの生徒のツッコミが一斉にはいる。
「それが教師の言う台詞かぁぁぁぁぁ!」