会話短編 『daizu』
というわけでノリと勢いだけで書いた会話小説!
超不定期で、頭にネタができたら書きますが、今回はその1作目。
ほんと頭に浮かんだから息抜きに書いたので、変なとことか多そうですw。
読んだ後は、文句があればぜひ感想欄にどーぞ!
会話小説とか言ってるけどぶっちゃけ戯曲とかって大体こんな感じでは?w
「なあ」
「何?」
「お前、もし大豆になったとしたら、何になりたい?」
「はい?」
「いやだから、もしも大豆になったら何になりたい?」
「何言ってるの?」
「いやだから、大豆になったら何になりた」
「だからその意味が分からないから聞き返してるんだよ!!」
「は?」
「いや、ほんとにその文言だったら、間違いなく回答は一つだから!『もう大豆になったんだから何になりたいもないだろ』だよ!!!」
「……ああー、なるほど。確かにそうだな。それは申し訳ない。言葉足らずだったな。では文言を変えてやろう」
「……なに問題に不備作っといて上からなのさ…………」
「今大豆を食っててな、思ったんだよ」
「はあ」
「大豆って、醤油とか納豆とか厚揚げとか、沢山の物になるだろ?」
「はいはい」
「その中で、豆腐ってあるじゃん」
「あるね」
「豆腐ってさ、腐った豆なんて言うじゃん」
「字はそう書くね」
「ぶっちゃけ、豆腐になる大豆の気持ちからすると、『なんで腐ってもいないのにこんな字なんだ!』、『納豆の方がよっぽど腐ってるだろうに!字を入れ替えろ!!!』って感じなんじゃないかって思うんだよ」
「なるほどね。確かに納豆の方が『豆腐』っぽい」
「だろ?でも、納豆なんて好き嫌い分かれるものになりたいかって言われると、そうでもないだろ?」
「僕は別に納豆でも、好きな人がいてくれたらそれだけで幸せだと思うけどね」
「……なんか急に好感度上げに来たな、、、でもやっぱ、沢山の豆はこうなりたくないんじゃないかなって思ったんだよ」
「なるほどねぇ。確かに生き方としてはちょっと辛いかもね」
「それで、ふと思ったんだよ。『大豆って、なんの製品になりたいんだろう』って」
「……暇人なんだね」
「こんな豆を食いながらボーっとしてたんだ。暇じゃない訳がないだろ?」
「でも確かに気になる。大豆の気持ちか……」
「それでさ、人に聞いてみたらなんかわかるかなって思ってな。お前はどうだ?大豆になったとしたら、何になりたい?」
「う~ん、味噌とかきな粉とかはみんなに好かれるし、結構良いよね」
「なるほどなぁ」
「でも、」
「うん?」
「でも、僕は『枝豆』が良いかな」
「ほう?」
「枝豆ってさ、大豆になる前の状態じゃん」
「そうだな」
「大豆は確かに、沢山の人生に分かれる事ができる。だけどさ、それは選べないんだよ」
「興味深い。続けろ」
「だからなんでさっきから上から……まあいいや。つまりね、成長して大豆になったら、そのまま君のソレみたいにそのまま食われるものもある。きな粉みたいに華々しいものになるのもある。納豆みたいな陰キャみたいなやつになるのも、当然あるじゃん」
「陰キャって……マジで納豆好きに刺されないだろうな……」
「それでさ、いろんな選択肢が用意されるけど、それらは自分たちの意思にかかわらず、勝手に、無作為に選ばれる。自分に選択権はない。確かに華々しく飾れる可能性はあるけど、悲惨な末路をたどるのもある。規格外で捨てられるのとかね」
「確かに悲惨だな」
「そんな運ゲーって、やってられる?仮に華々しいきな粉になるとしても、それまでの間は、もしかしたら捨てられるかもしれない、そうじゃなくても自分の意思に沿わない末路を迎えるかもしれないリスクを抱えてる。そんなの、僕は耐えられない。だったらさ、長く生きられなくても、若い時に、農家の人の保護下にあるうちに、嫌われない枝豆になるのが一番なんじゃないかなって、そう思う。命はほんとに短いけどね」
「なるほどなぁ。確かにそういう考えもあるのか。そういう考えを持ってる大豆も、実は多かったりしてな」
「でしょう?」
「ありがとな。貴重な意見、参考になった」
「うん!!!……ところでさ」
「あ?」
「君はどうなの?」
「俺?」
「君は、大豆になったら何になりたいの?」
「俺は……」
「そもそも、大豆になんかなりたくねえな。つーか、大体の人間そうだろ?」
「じゃあなんで僕にそんなの聞いたのさ!!!!!!」
会話だけって作者は自分の脳内で補完できるからいいんですが、読む側からすると意味わからない部分もあったかもですね。
何かあればほんと感想欄に文句書き殴っていいのでw
という訳でいかがでしたか?
「こんなのいいからさっさと真円進めろよ」
……サーセン