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  作者: 師走
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私は「それは気の毒だな。それなら私が友達になろう。まず、声を小さくすることだ。」「こういう風にか?」と鬼はやって見せました。なるほどたしかに幾分ましになりました。しかしまだ疾風が吹き荒れました。私はあんまりかわいそうになったので、もう指摘しませんでした。「次にもっと優しく接することだ。」「こういうことか?」鬼は厚い壁のようなその腕を近づけてきましたが、やはりあんまり危険なので、「まあ待て、それでも速すぎる。もっと最大限にゆっくりと手を皿にするようにして近づけるのだ。」とアドバイスしました。すると鬼はふんわりとした調子になって手を皿のようにしてやってきましたので、私はひょいとそれに乗って、掴まないで!と叫びながら上へと行きました。鬼と同じ目線になったので、思わず身震いをしてから、「よく出来ました。さあ、ゆっくり下ろしてください。」というと鬼は素直に従いましたが、持ち上げるのと下ろすのとでは勝手が違うらしく、急にすとんと落としそうになりましたが、どうにかこらえてゆっくりと地面に着きました。私が下りると、どうしたことでしょう、四方八方から歌が聞こえてきます。~ああ喜べよ 我ら一等の 苦しみ受けて 堪えきれず 逃げ出して 話さずに 見もせずに 隠れ隠れていつの日か さあ今日は 喜びの日だ 改心の日だ 素晴らしい日だ さあ楽しもう さあ遊ぼう もう気兼ねなんて ないさ~私は明るみの歌だとすぐにわかりました。誰がそんな古い歌を歌っているのかなと思うとそれは周りの木々たち、鳥、兎、生き物たちでした。みんないないわけではなかったのです。鬼はすっかり感激してしまってすぐに寝るときは立ったままで、なるべく周りを荒らさないこと、変にみんなを殺さないことなどを約束してしまったほどでした。見よ、もう木はぐんぐん伸びて、鳥は鬼の肩へ止まり、鹿は周りを駆け回っているというていで、すっかり賑やかになりました。鬼は私にお礼するのも忘れて対応していました。私が森から出るとどっとみんなが駆け寄ってきました。どうなってるんだとか、俺がやったんだとか、がやがやしていましたので、私はまあ待てとなだめて、すっかり聞かせてやりました。みんな感じ入って、拍手してそれから帰りました。

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