第3説 人の欲と生存本能
俺が思うに、人間は欲でできていると思う。
何をするにも、あれがしたい、それがしたい。
あれはいや、これはいや。
では、人から欲をなくせばどうなるか。
それはきっと、ただ命令を受けるだけの機械に等しい存在となるだろう。
食べ物を渡さなければフツーに餓死するし、目の前においても、命令がなければ何もしないだろう。
非常に面倒くさい。
かといって、それは生存するために必要な要素であるゆえに、人間等というものを作った神様的な何かは、その欲をある程度残した。
神様的な何かにとって、欲とは利用価値のある存在であるからだ。
タバコやら麻薬やらがその面をよく象徴しているように思える。
そこで七つの大罪という、神様的な何かにある程度抗うことのできる枷を用意した。
しかしそれは全能ではない。
全能であるものなど、現在の我々には、理解しがたい矛盾であると思うのだよ。
欲による破滅をある程度回避するための策でしかない。
かといって、意味の無いものではないだろう。
人の、いや、全生物を育てるのは、欲、強いて言うなら恐怖心だ。
恐怖心があるからこそ、生存するための欲が生まれる。
恐怖心こそが、生命活動の根元とも言えるわけだ。
欲はありすぎれば破滅するし、無さすぎても破滅する。
非常に面倒くさいが、そのバランスを俺たちは保ちながら生きるしかないと思う。
違うと思うならば、その意見を聞かせてほしいかな。
納得するものを頼むよ。
これもひとつの欲である。
人は欲がなければ動かない。
自由意思を持っていたとしても、それに欲がなければ同じことだと俺は思う。
これが俺の見つけた『人の欲について』の考えである。