冒険4歩目
とりあえず出発の前に装備の確認をしようと思う。
まずはログインボーナスのスキルポイントから1消費して【鑑定】スキルを習得する。
今後活動するうえで最も重要なスキルだ。
アイテムには等級がありレア度が高いほど希少になってくる。
等級には【粗悪】【普遍】【特殊】【希少】【固有】【伝説】とありそれ以降も全部で10等級あるらしい。
それぞれには品質があり、同じ等級でも品質のいいものほど価値が高いようだ。
現在の持ち物は
[薬品] 下級ライフポーション×10 【普遍】
HP +20 品質 5/10
HP回復用のポーション。とても苦い。
[食料] 携帯食料×10 【粗悪】
空腹度 +30% 品質 5/10
携帯用に加工された食糧。味に期待しない方がいい。持ち歩きに便利
[道具] 水筒 【粗悪】
容量 100% 耐久 ∞ 品質 3/10
水の入った水筒。飲むとのどの渇きを潤せる。
空腹度をわずかに回復する。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 剥ぎ取り用ナイフ 【希少】
攻撃力 0 射程 0.2 耐久 ∞ 品質 3/10
剥ぎ取り用のナイフ。攻撃力はないが倒した獲物に突き立てることで素材に変換することができる魔道具。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 簡易テント 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
持ち運びの簡単な簡易テント。テントを張ることでどこでもログアウトできるようになる。
簡易なので内部はとても狭い。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 罠師のお下がり 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
罠師が使っていた道具が入っている。
内容:ロープ×∞ 丈夫な糸×∞ 細い糸×∞ マキビシ×∞ シャベル×1 工作用ナイフ×1
見習い教本(罠)×1
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 鍛冶師のお下がり 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
鍛冶師の使っていた道具のお下がり。最低限必要な道具が入っている。
内容:炭×∞ 携帯炉×1 ハンマー×1 矢床鋏×1 金床×1 水桶×1 鑢×1 坩堝×1
砥石(荒)×1 砥石(細)×1 見習い教本(鍛冶)×1
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 薬師のお下がり 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
薬師の使っていた道具のお下がり。最低限必要な道具が入っている。
内容:薬品ビン(小)×∞ 鍋×1 乳鉢×1 乳棒×1 フラスコ(小)×1 フラスコ(大)×1
三脚×2 漏斗×1 布×10 おたま×1 薬皿×5 見習い教本(調合)×1
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 大工のお下がり 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
大工の使っていた道具のお下がり。最低限必要な道具が入っている。
内容:釘(中)×∞ 鉄のノコギリ×1 金槌×1 鉋×1 鉄のノミ(大)×1 鉄のノミ(中)×1
見習い教本(木工)×1
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[道具] 簡易収集セット 【粗悪】
耐久 ∞ 品質 3/10
収集に必要なための道具が入ったセット。最低限必要なものが入っている。
内容:スコップ×1 鉄のピッケル×1 採集ナイフ×1 鉄の斧×1 鉄のノコギリ×1
網×1 大きな入れ物×1 小さな入れ物×1
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
となっていた。
剥ぎ取り用ナイフだけ等級が高いのは魔道具だからか。
ちなみに服に関してはこんな感じ。
[防具] 麻の服 【粗悪】
防御力 1 耐久 ∞ 品質 3/10
冒険者たちが初めに着ている服。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[防具] 麻のズボン 【粗悪】
防御力 1 耐久 ∞ 品質 3/10
冒険者たちが初めに着ているズボン。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
[防具] 皮の靴 【粗悪】
防御力 1 耐久 ∞ 品質 3/10
何かの皮でつくられた靴。
※ギフトアイテム:このアイテムは死亡時保護されます。
言っては何だが紙防御にもほどがある。
せめてもの救いは壊れないことくらいか。
とりあえず罠師のお下がりからシャベルを取り出して装備する。
どれほどの威力があるのかは不明だがないよりはましだ。
いいじゃあないか、最強の白兵戦兵器はエンピ(シャベル)というだろう。
ポーションと携帯食料は品質低下が怖かったのでカード化しておいた。
そうこうしているうちに出発の準備が整ったようだ。
森へ行くのは護衛を含めて50人ほど。
ログイン時の人数と比べれば微々たるものだがこれが生産職のすべてというわけではないだろう。
たぶん散っていった中にも生産職はいるかもしれない。
いずれ合流するか単独で行動するかはわからないが頑張ってほしいものだ。
ということで森へ向かって歩くこと数分。
どうやらモンスターなどは初めに降り立った地点から一定以内へは近づいてこないようだがちらほらと見え始めた。
というよりもプレイヤーに対してモンスターが足らないようであちこちで取り合いをしているようだ。
モンスターが現れると我先にと群がって袋叩きにしている。
そんな哀れなモンスターを鑑定してみたのがこちら。
[魔物] グリーンスライム Lv.1
討伐対象 パッシブ
鑑定のレベルが低いためか表示される情報はここまでだったがある意味予想通りだった。
丸いジェル状の肉体に黄色い核を持つモンスター。
ファンタジーの定番中の定番、最弱モンスター堂々一位に輝くスライムさんです。
鑑定しなくても見ただけでわかるよ。
幸いにもこちらに向かってくるモンスターはいない。
というかそんな隙もなく狩られている。
俺たちが手を出す隙すらない。
まあ今回の目的は狩りではないので彼らの間を抜けて森へと進む。
ある程度進むとモンスター分布が変わってきた。
徘徊しているのは円錐状の角を持つウサギと巨大なバッタだ。
こちらはスライム地帯ほどではないがそれなりにプレイヤーがいる。
スライムでレベルが上がらなくなったか混雑を避けてきた者たちだろう。
鑑定結果はこちら。
[魔物] ホーンラビット Lv.3
討伐対象 パッシブ
[魔物] グラスホッパー Lv.2
討伐対象 パッシブ
パッシブというからにはこちらから攻撃しない限りは反撃してこないのだろう。
ただしこちらのモンスターはリンクするらしく、戦闘しているうちに近くにいた別のモンスターがアクティブになって襲いかかっていく。
気を抜いたところを後ろから襲いかかられ光となって散っているプレイヤーもいる。
あれが死に戻りのエフェクトだろう。
死に戻りは登録された安全地帯への強制転移とバッドステータス、アイテムの一部消失のペナルティーが課せられるらしい。
それと一定時間の経験値減少。
どの道死んで得することなど一つもない。
うまく立ち回らなければあっという間に他のプレイヤーから引き離されてしまうだろう。
ようやく森の木々が数えられるほどにまで近づいてきたので気を引き締めることにする。