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守護霊なう  作者: 宇龍地
プロローグ
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プロローグ1

初の連載です

試行錯誤しながら、とりあえずプロットらしいプロットも出来たので手探りで書いてます

誤字・脱字・表現に関しては読み直してなるべく問題ないつもりですが、もし何かありましたら感想にてお願いします

「気が付けば恥の多い人生でした・・・」

とかどっかの文豪の書いた有名な作品の書き出しのような事をつい呟いてしまいたくなるほど無様な人生を送っている。


齢40にして家事手伝い、それが俺と言う人間の総評だ。

一口に家事手伝いと言ってもニートでも引き篭もりでもない文字通り「家事手伝い」なのである。

家に帰れば親を含めて4人分の夕食を作り、流しの洗い物をし昼間は認知症の親族の家で留守番と言う名のセールス除けをする。

これで給料が出ないわけだからそりゃもう「家事手伝い」としか言いようが無い。


俺の人生のケチの付きはじめはもう20年近く前だろうか世間が不審者を掃討する為に躍起になっていたあの時代だ。


俺は俺の不手際で、せっかく就職した大企業(の子会社)の寮を追い出される事になった。

理由はと言えば、リストラ候補に挙がった事と会社の忠告を受けながらも部屋の整理ができなかった所為なので自業自得だ。

リストラ候補に上がったのも、仕事はそこそことはいえ若干ミスもあり、手も遅く、その上生活リズムのストレスで精神に異常が出て夜勤ができなくなった事が大きい。

そんな中、運が悪い事に俺は強制的に引越しを行った際にたまたま剥き身で転がってて危なかった果物ナイフを普段使いのバッグのポケットに入れたまま忘れていて、それを夜間警邏中の警察官に発見されてしまったのだ。


その際身元引受人として会社の人に来てもらったものの、それが決定打となってこれ幸いとリストラされてしまったわけだ。


今冷静に考えてみればこれがリストラであり、自業自得どころか本当は不当解雇なのだとわかるのだが、今となっては後の祭りである。

気づいたのは10年も経ってからだった。

もう時効だ。


何が酷いって、当時はボーナス支払い直前で査定も終わっていたのだ。

そして、急な引越しで蓄えも無かった俺は会社に借金をしていたわけだが、本当に温情があるなら払われるはずだったボーナスから補填してもいいはずのところをきっちり未払いの給料と退職金から引きやがった。

直前に購入していた社食の食券数千円分も返金・買取は無く、ほぼ無一文で野に放たれたのである。

そうなれば後はどうなるか・・・借金をして地元に帰るか、借金をして残るかだ。


地元に帰ったところで荷物を置く場所も無く、身の置き場も無く、仕事も無い・・・俺は後者を選ぶ事にした。

後はもう転落人生である。


即金が欲しいと手を出した日雇いのポスティングは暴力団がらみで、警察から目をつけられていた。

研修も終わり、歩合の給料でやっと生活ができるくらいになったところで一斉摘発をされた・・・

一晩ブタ箱入ってる間に目覚ましでかけていたラジオをとがめられ、結果保証人になっていた会社に連絡が行き離職バレをする。

何とか家賃遅れだけは無い様にしようと日雇いを繰り返すもことごとくブラックで稼げやしない。


日雇い派遣に行けば基本的に遠方の体力仕事で、交通費なしに作業着は初任給を担保として貸与。

それでも希望日にきちんと仕事が入ればまだいいが、まず仕事自体が無いときてる。


しばらくして失業保険が申請制であると教えられる・・・ハロワでも総務でも聞いた事ねーよ、そんな事!!

漸く申請するもそれから3ヶ月失業保険は降りないと言う・・・

結局順番待ちをどうにかできれば何とかなる製本所の人足バイトをする事になる・・・が、これも確実に毎回入れるとは限らない。

退職前後に使ったクレジット系の支払いも滞り、生命線だったPCなどを売る事になる。

もう死に体だ。

どうにもならなくなったところで管理人から家の方に連絡が行き、帰らざるを得なくなる。


このまま東京に居ても生きるためだけのバイト三昧に力尽き、一大決心をして帰郷する事にしたのだが、それからも酷かった。

まず仕事が無いのだ。


仕事を得ようとバイト誌を見れば、近隣(と言っても10km以上離れてる)にしか仕事は無く、それも少数。

とりあえず小銭だと郵便局の期間バイトをやってみれば、翌年は案内まで出しておいて採用なし。


そうこうしている内に採用年齢から外される様になってくる。

そんな中、親の実家の敷地内に家を建て、家族ともども厄介になる事が決まり、とりあえずゆっくりできる部屋ができたと思ったのもつかの間だった。

厄介になるはずだった家で叔母が認知症となり、また怪我をして歩けなくなってしまったため、唯一暇だった俺が留守番をする事になってしまった。


仕事に行こうにも留守番以外の時間でしか仕事を探せない。

家に帰れば「どうせ仕事をしていないんだから」と夕食を作る役目を任じられる。

ますます仕事を探せなくなる・・・俺が解放されるのは深夜早朝(睡眠時間含む)なのだ。

まじめに仕事をすると、家事手伝いほどブラックな仕事もないと言う事だ。

・・・まぁ、まじめにやればだが。


そんなこんなで今日もひと仕事を終え、熱帯夜を快適に過ごそうとコンビニに涼みに行くのだった


一応プロローグ込みで10話くらい書き溜めてひと段落つきましたが、プロット上ではまだ1/3(汗

プロローグ後は予約投稿で2日ごとに投稿するつもりですが、続きが出来る前に追いつかれたら申し訳ありません。

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