第1話 良いのかこれで?
誤字、脱字がありましたらすみません。
《ふぁ…………だりぃ》
とある学園の屋上で倦怠感をにじませる声がする。
(…いや、今どき真夏にサッカーってどうなのさ)
ある人物は自分のクラスメイトが校庭を走る姿を横目に屋上にある給水塔の日陰で昼寝をしている。
今は昼休みが終わり、体育の授業の時間である。
(つーかいい加減教室にもエアコンつけようぜ校長…)
只今絶賛お昼寝(サボり)中であるこの男、姓を小鳥遊(たかなし)名を蒼司(そうじ)
何処にでも一人はいる平凡な男子学生である。
(つーかここ|(屋上)が一番涼しいっちゃ涼しいんだけどまだ充分熱いんだよなぁ…)
もっとも、
その評価は本人の主観ではあるが。
性格は天然、鈍感、面倒臭がりの三拍子。
身長は180後半あり、顔は美形ではないが普段は仏頂面なのに笑うと保護欲をそそられる様な人懐っこい笑みが浮かぶ。
身体も特に引き締まってるわけではないが適度に筋肉がついている。
スポーツ、勉強ともに成績はそこそこできる。(あまり本気で何かをした事がないのでどれぐらいかは本人もわからない)
…もっとも面倒臭がらないならではあるが。
屋上の給水塔の影で彼は横になって校庭を眺めていた。
この独特の性格と容姿で密かに彼を狙っている一部の女子達がいたりする…というのもまた別の話。
(つかもう全てがダルいな…)
そんな彼は齢18歳にして自分の人生に飽きていた。
繰り返される日常、
繰り返される言葉、
繰り返される物事、
そのすべてに。
その虚無感を癒すために役に立つ事立たない事、善行悪業様々な事に手を付けてきた。
しかし結局は徒労に終わり、虚しさだけが残った。
彼にとっては文字通り『暇潰し』で終わってしまったのである。
(なんか面白いことねーかなぁ……………こう…なんつーの?世界がぐるっと変わるような…)
暇を潰そうと途方も無いことを考える。
すると放送が聞こえ、教員が自分を呼び出す声が聞こえる。
いつの間にか体育の授業は終わり、クラスメイトの姿もなくなっている。
既に時刻は放課後、校門から帰宅する生徒の姿が見える。
思った以上に時間が経っていたのに少し驚き、まぁ時間が潰れたので良しとしよう、と思い直しながら彼はため息をつき、面倒くさいと思いながら階段へと続く扉へと向かう。
これから始まる恒例行事|(説教)の事を考えながらドアを開く。
その瞬間。
《用意は出来ているか、我が半身?》
『小鳥遊 蒼司』という存在はこの世界から消え去った。
はじめまして、鰹武士《かつおぶし》と申します。
初の投稿になりますので色々やってしまうかと思いますが、どうか暖かい目で見守ってあげてください。