ちょっと解説をさせてもらうね
破雪たちは家に帰るとモニターが用意された部屋に集まった。
「これで準備完了だな。じゃあ雪梛、後よろしくー」
「わざわざありがとうね。まあ私自体はちょっと変な時空にいるからいつでも話せるんだけどね。まあそこについては一旦置いておこうか。今回は光、闇、そしておまけの衝撃透過についてだね。じゃあまずはわかりやすいように魔力についてから解説を始めようか。魔力というものは全世界で一貫して人工的に生成された空気中の波長を乱すものだね。今回はこの波長というのがかなりのキーワードになってくるのだけれどもこれについてはまあ音波とかをイメージしてもらえれば十分だよ。空気中の波長とは別の波長を生成して新たなる物質を生成して可視化できるようになっているわけだね。まあ可視化できているのは目のつくりてきに当たり前なんだけどね。じゃあ光と闇の特性について最初に話そうか。光には波長を変え続ける特性があり闇には波長を一定化させる特性があるよ。まずは光を解説するよ。波長を変え続ける。すなわち軟性であり応用が効きやすいものということだよ。ここで最初の魔力の説明で出てきた空気中の波長を乱す、という文言に注目してほしい。光だけでなく魔力を使用する際は必ず空気中の波長とのずれが発生する。つまり火、水、氷、雷、風などといったよく使われている魔法の元となっているのは光ということが言えるね。光は軟性だから応用として性質を変えて生成されていると言った方がわかりやすいかな。ちょっと話が逸れるけどこの破雪の物語の舞台となっている世界では光、闇がほとんど使われていないって感じらしいけど実際は使っているってことだよ。次は闇についてだね。闇は波長を一定化させる。つまりは他を自に同化させるといったところだね。火という波長が闇という波長に飲まれるとそれは闇となり無に帰していくというわけだね。ちなみに闇に人間が触れると粒子単位での攻撃が開始されるから普通の人間じゃ助からないね。まあこんなところかな。そしたら最後に衝撃透過についてだね。衝撃透過は私が編み出した技だけど概要としては身体の力を完全に抜いて力のベクトル操作ができるように準備をする。そしたら打撃系統をもらった時にその方向に向ける。これで大気中に衝撃の威力を霧散させてダメージをなくすといったものだね。まあ口で説明すると簡単なものだけど実際にやろうとしたらかなりの難易度の技だからね。でもこれをマスターすれば大抵の打撃系統は無効化できるって話だよ。まあ破雪のロマン砲をノーダメでやっていけるほど万能ではないんだけどね。じゃあ私の解説はここまでだね。何か質問はある?」
雪梛がそう聞くと破雪が挙手をした。
「私が前に行った世界だと闇は未解明だったんだよな。どうやって闇について調べたんだ?」
「あー、多分あの世界だね。私も実際行ってきたけどもう私が解明したから謎でなくなったんだけどね。解明方法については簡単だよ。大きな闇を生成してもらって私が中に入って闇を内部から破壊。それだけの話だからね」
本人はそれだけの話とか言っているが実際にそれが可能な人物が一体全世界にどれほどいるのだろうか。
「なるほどな。解説を色々とありがとうな。また何かわからないことがあったら聞くからその時よろしくな」
「わかったよ。私はいつでもこの空間にいるからいつでもまた聞きにきてね」
そういうと雪梛はモニターの画面から消えたようだ。
「さてと、技解説のパートも終わったしそろそろあれをやらないか?」
「あれ、と言いますと?」
破雪はニッと笑って答えた。
「互いの技の習得だ」
翌朝、私たちは開けた土地へといった。
道中なんか飛び出してきた魔物がいたためとりあえず殺しておいた。
飛び出したら轢き殺されるぞって習わなかったのかね?
そんなこんなで目的地に到着だ!
そしたら私たちは間合いをとった。
「最初にどっちからやりますか?」
「そしたら羅刹のシールドからたのむ」
「わかりました」
そういうと羅刹は少し考え始めたようだ。
まあこう言ったものは長年の経験から生まれてくる産物だものな。
「そしたら私のシールドの構成から話しましょうか」
どうやらまたも解説が入るらしいぜ。
「私のシールドは複数魔法を融合させて作っています。具体的には主軸:サブ:サブ:調整:調整で4:2:2:1:1ですね。主軸というのは受けたい魔法が決まっているのであればそれと相性がいいものを、そうでなければ得意な魔法、サブというのはそれと対となっているものが一つと貴方でしたら光を入れて問題ないですね。調整ではそれらが完全に混ざり合うようにする補助ですね。まあ口頭での説明はこのぐらいにして早速やってみましょうか」
というわけで私は羅刹をきっちりみていくぞ!
体感時間が少しだけ遅くなり羅刹が魔法を生成する瞬間がほんの少しだけ確認できた。
これを参考にやっていくとしよう。
まずは小さいサイズからいこうか。
私は属性ごとの割合に細心の注意を払いながら準備を完了させて混ぜたぞ。
その瞬間に嫌な予感がしたため受けの構えを瞬時に取った。
その瞬間に小規模なエネルギー爆発が発生したようだ
「なかなかにいい感をしていますね。まあそんな感じでやっていってください」
どうやらこれはかなり面白いもののようだ。
私は才能型ではなく努力型だからこういったものはかなり好きなんだよな。
「なるほどな。じゃあ先に私の技も羅刹に伝授しておくとしようか」
「ではお願いしますね」
羅刹にそういわれて私は少しだけ考えるぞ。
「…本来であれば私のこのロマン砲は力を最大限に圧縮してその空いたスペースに力を再度詰めていく技なんだがいきなりこれをやろうとすると腕が吹っ飛びかねないんだよな。ということで力の代わりに魔力を詰めてもらおうと思う。じゃあやり方を説明していくぞ。まずは感覚的でいいから利き腕の筋肉を手首に収縮させるイメージをしてくれ。そしたらその腕全体に魔力を詰めてまた同じイメージをする。そしたらあとは開放するだけって感じだな」
「なるほど。ではやってみますね」
そういった羅刹はさっそく開始したようだ。
どうやら案外体を動かすことに慣れているのか結構腕に力が圧縮されているのがわかる。
そして魔力が流れ始めて圧縮が開始され多量の汗をかきながら羅刹の拳が空を突いた。
ブォォン!
羅刹は予想通り腕を抑えて顔を歪めた。
「かなりのハイセンスだな。まあその痛みはある程度は減らせるけど基本的には自己耐えだと思っておいたほうがいいぞ」
「これを本当に、自己耐え、している、なら、あなたは、なかなか、どころでは、ないですね」
そんな感じで私たちは互いのロマン技を習得するために鍛錬を開始したぜ!
こんにちは雪梛です。
久しぶりの更新ですね。
早速私ごとで申し訳ないのですが進級出来ましたため今年も更新をしていくことが出来そうでよかったです。
まあ次回の更新はいつになるか分からないのですがね。
ではまた次回お会いしましょう!