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さあ、引き継いで戦いますか

「貴方が敗北している場面は案外新鮮なものですね。まあここからは私が後を継ぎましょうか」

そう言って羅刹は自身にシールドを張って間合いをとった。

この時羅刹は気づかなかったが破雪の死体が消えていたようだ。

「お相手は貴方ですか。貴方のことは知っていますよ。どうせなら無理言ってついて行けばよかったでしょうに」

なぜか美雪は通常状態に一旦戻っているようだ。

「私は嫌な思いをされてまでパーティを組みたいとは思いませんよ。それにしても貴方が前魔王を倒したと認識して間違い無いでしょうか?」

「ええ、かなりギリギリの死合いでしたが勝てましたよ。もちろんこんな役職なもんですからパーティは組めませんでしたけどね」

やはりか。

羅刹はそう思いつつもとりあえずはバトルに集中することにしたようだ。

現在相手の損傷レベルは中程度。

具体的に言えば6割ほどが無傷と言ったところだろうか。

両者動いた瞬間に始まることがわかっているのか一歩も動かずにただただ時を待っている。

「久しぶりの緊迫した空気ですね。私にとってはもはや懐かしささえ感じてしまいますよ」

「ふふ、懐かしんでいる間に死んでいないといいけどな」

しんでいるをかけて言葉遊びを展開してくるぐらいには美雪も羅刹も余裕はあるらしい。

しかしそんな時間は長くは続かない。

言葉遊びからの数瞬後には戦闘が開幕した。

お互いは一歩も動かずに様々な地点に火、水、氷、雷、風をランダムで生成して攻撃し始めた。

しかしどの攻撃も神がかった魔力制御能力で相殺されて両者には一つも触れないようだ。

「凄まじいレベルやな。まあ私がいえたことでも無いんやがな」

「まあ私と互角レベルならば前魔王を殺せたはずがないでしょうからまだ何か持っているのでしょう?」

羅刹はその“何か”を警戒しているようだ。

「せやなぁ。まあ確かに持っているんやが、これはもう相性が悪いんよな」

そう言われた瞬間に羅刹は一つ心当たりができたが流石に違うだろうなと思った。

しかし聞いてみたくなってしまったようだ。

「もしかしたら、それは光と闇の融合反応のことでしょうか?」

それを指摘されて美雪は笑いが溢れたようだ。

「はっはっは、その通りや。いやぁよくぞ気づいたな」

美雪はそういうと魔法攻撃を終了させて残っている魔力を相殺した。

羅刹も攻撃を終了させた。

「現在この世界で私が把握している限りの光と闇の魔法使用可能者は私と羅刹、そして破雪だ」

それを聞いて羅刹は少し目が動いた。

「何故破雪が使えると言えるのでしょうか?」

当然の疑問を羅刹は聞いた。

「そんなん何世界も渡り歩いていて、しかも魔法に体術から結構仕上がっているからっていうのが理由や。魔法が使える作者っちゅうんは大抵光、闇も使えるもんやで。それにあいつは結構珍しく…」

「そこまでだぜ。俺のいないところで俺の秘密を話さないでくれよ」

羅刹が振り向くとそこにはさっき死んだ破雪がいた。

「珍しいよな。まあそこについては置いておく。それはそうと私は謝らなければならないことがあるんや」

少し嫌な予感がしたが破雪は先を促した。

「私は魔王じゃない。そして美雪というのも偽名や。まあ答え合わせはせんでもええよな」

美雪の後ろにはヤバい雰囲気を発している雪梛と黒ロングの少女がいた。

「人様の物語に干渉しまくるとは、覚悟はできているの?」

雪梛は重心を低くして構えた。

「ああもちろんや。私は雪梛と香澄に何回殺されてると思うとるんや」

なぜか死ぬってのに死を気にしていないようだ。

「貴方を殺した瞬間にロックをかけさせてもらうわ。覚悟なさい」

黒ロングの少女…香澄も雪梛と同じ構えをした。

二人は同時に動き出した。

その瞬間に白い一閃がはしった。

「「マイゾーン:一閃」」

その瞬間に美雪の首が飛んだ。

そのまま血が吹き出すかと思ったらその前に消滅した。

「血の描写が面倒だからってそのまま消えるとは。ごめんなさい貴方達。私の世界のアホが失礼したわ」

「また戦おうね」

そうして二人は帰っていきその瞬間に魔王城がただの草原に変わった。

「まさかこの魔王城すらも美雪と名乗った少女の創作物とは驚きましたね」

「まあ少し考えればわかる話だったかもしれないがな」

「それはまたどういったことか説明してもらえますか?」

単純に興味があるのか羅刹は俺に聞いてきた。

「まあ順序立てて話すとしようか。ここで一旦少し遡って…私がこの世界に来る前の話をしようか。その世界は魔法が非常に発達していて結構面白かったから長期滞在したんだけどその時に変わった口調のやつにあったんだよ。そいつは作者と名乗っていたがその後にてんちょうという名前が発覚したんだ。その時に雪梛に会っていたんだけど雪梛から“物語に干渉しまくるてんちょうってやつがいるから気をつけてね”と言われてたんだ。当時から雪梛のレベルが高かったんだけどその雪梛が気をつけてと言っていた。そのことからてんちょうはかなりのやつだと捉えられる。そしてこの世界で先日雪梛と戦っただろ?雪梛がこの世界に来たことによっててんちょうにも位置関係が把握された可能性が大だ。そして今回の魔王という遊びをしてきたというわけだな。説明はあんまし得意じゃないからわかりづらいかもだったけどどうだ?」

羅刹は少し考えると頷いてくれた。

「なるほど。確かにそれならば辻褄が合いますし可能性としても一番高い事象だっていうことをいうのも可能ですね。それにしても、貴方も闇魔法や光魔法が使えたのですね」

まあ聞いてくるだろうな。

この世界では既にほとんど失われた魔法といっても差し支えないのだからな。

「ああ、使えるぞ。まあこれについては隠すつもりはなかったんだがいうタイミングもなかったんだよな」

「では実際に見せてもらってもいいでしょうか?」

「ああ、もちろんだよ」

私は少し気をつけながら闇、光を生成した。

「これが闇と光の魔法だよ。まあそれなりに使えるんだがそもそものこれらを使うレベルの相手が今までほとんどいないから私自身も忘れていたよ」

羅刹はかなり興味深そうにみていた。

「なるほど。これほどまで安定しているものは初めてみましたよ。少々これらの特性についての説明もお願いしていいでしょうか」

お願いを聞くこと自体は全然いいんだがいかんせん私には説明能力があまりないんだよな。

だったら私がやってあげるよ。

私がこんなことを書いたら雪梛が急に返事をしてきたようだ。

「一旦家に帰ろうか。そしたら解説の続きをしようか」

「確かにそうですね」

これでとりあえず、私たちの荒れ狂ったヘンテコな戦いは終了した。

こんにちは雪梛です。

ついにストックがなくなってしまった…

ということなので明日からの更新頻度が著しく低下いたします。

しかし失踪はしないので気長にお待ちいただければと思います。

ではまた次回お会いしましょう!

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