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世界をまたいだ恋~植物状態になった恋人も異世界に転生してました~  作者: 田鶴
本編

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24/62

18.成敗

残虐シーンがあります。

手足から力が抜けたマリオンを見て騎士達は青くなった。


「お嬢様を離せ!」

「剣を捨てるほうが先だ!」


ルチアはマリオンの首に回す腕に更に力を入れた。騎士達に動揺が走った。


「剣を捨てよう」


隊長らしい騎士がそう言って剣を床に落とすと、他の騎士も従う。ガシャガシャと剣が落ちる音が部屋に響いた。


「こっちの方へ剣を蹴って寄こせ!」


隊長はノロノロと足を剣に近づけた。


「早くしろっ!」


ルチアはイライラして隊長を睨む。隊長の足がやっと剣に触れたか触れないか、その時に、背後の窓がバリンと割れて誰かが押し入ってきた。ルチアが振り向いた時には既に遅く、彼女の背中は切り裂かれていた。


「ク…クソッ…」


ルチアは悔しさと苦痛に呻きながら床に膝をついた。ルチアの腕の力が緩んでマリオンの身体が床に崩れ落ち、騎士達の1人がさっと彼女の身柄を取り戻した。


窓から押し入ってきた騎士は、マリオンがルチアから離れた途端、剣をもう一度振りかぶった。ルチアは隙を突いて剣を落とそうと足掻くが、疲れと背中の激痛で本来の動きはもうできない。剣の切っ先がルチアの左胸を突き、ぐぐぐっと背中まで差し込まれた。


「ぎゃああああー」


騎士が剣を抜くと、鮮血がピューッっとルチアの胸から噴き出た。彼女はもうこと切れていた。


ルチアの遺体は、本来処刑されるはずだった刑場で朽ちるまで晒され、両親が引き取ることも許されなかった。


マリオンは翌日になっても意識を取り戻さなかった。クラウスはマリオンに付きっ切りで、彼女の寝台の脇の椅子にずっと座っていた。クラウスは焦燥して目が落ち込み、隈が酷い。


「ああ…マリオン…目を覚ましてくれ…君が意識を取り戻してくれるなら、すぐに君の心が欲しいなんてもう贅沢は言わないよ…あのペンダントだってずっと持ってたっていい…」


コンコンとノックの音が聞こえた。入れと応答すると、侍女がやってきてマリオンの父が呼んでいると伝えた。


クラウスが公爵の執務室に行くと、マリオンの父は妻と2人で待っていた。クラウスは未来の義父の顔を見て憤懣をぶつけずにはいられなかった。


「こんなことになるなら、あの女の両親に最期の別れをさせてやろうなんて温情をやらなければよかったんです!」

「ちょっとクラウスさん、それは言い過ぎだわ」

「…申し訳ありません」

「…いや、それは私の失策だった。だからあの場で始末させた。それに加えてあの女は馬車の事故の黒幕だったことも分かった」

「ええっ?!なぜ?!あの女はカールに執着してましたよね?あの事故でカールは騎士を続けられなくなったのに」

「カールは元々非番だったが、あの日は急遽護衛に入った」

「そうだったのですね…彼は今、どこにいるのですか?マリオンは音信不通だと言ってましたが、義父上はご存知ですよね?」

「どうしてもと言うので、辺境警備隊に送った」


クラウスは、何かを決意した強い目線で義父を見た。


「マリオンが目を覚ました時に彼がまだ生きているのなら、手紙のやり取りを許してやって下さい」

「クラウス君、いいのか?」

「マリオンの心は縛れません。それに彼女は誓ってくれました。私と結婚するし、裏切ることはないと。私はそれを信じます。私が彼女を信じていれば、いつかきっと私に心を開いてくれるでしょう」

「そうか…もっと早くそういう風に素直になってくれればよかったのにな」

「申し訳ありません。でも色々あってやっとここまで成長できたんです」


マリオンの両親は執務室を出て行く未来の義息子の背中を黙って見送った。

第16話以降、時系列が前後していましたことに他サイトでご指摘をいただきましたので、2023/9/29に第17話として投稿した「青い魔石のペンダント」を一旦非公開として話数を繰り上げました。

カールがルチアの襲撃からマリオンを守って怪我を負ってから1ヶ月後に公爵家を出奔というのは変わりませんが、ルチアは両親の嘆願によりすぐに処刑されずにカールが出奔後も生きていたという風に変えました。

ストックを作らずに執筆してすぐに投稿という行き当たりばったりで矛盾が起きてしまいました。混乱を招き、ご迷惑をおかけしてすみません。(2023/10/1)

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