~第ニ話 悲しみ~
みなさんお久しぶりです。ちょっと部活とか学校とかで忙しかったのでちょっと投稿できていませんでした。お礼として今回はいつもより少し長めです。
溯が死んだ。
昨日の夜トラックに轢かれてしまったらしい。
今日の朝先生から告げられた。
「そんなわけない…」
私はそう小さく呟いた。だが先生は
「悲しいがな…そうなんだよ…橋華…」
と現実を告げてきた。
「そんなわけ…そんなわけないよ!昨日まで溯は…!溯は…!私と!みんなと!喋ってた!生きてたんだよ!なのに…なのに…昨日死んだ?そんなわけ!」
と先生に対して怒ってしまった。この、誰にぶつければいいのかわからない怒りを…ただ溯が死んだと教えてくれただけの先生にぶつけてしまった。
我に帰った私は
「すみません…体調が悪くなったので早退します…」
とだけ伝え学校から逃げ出した。
なにも考えず歩いた。歩き続けた。なにも考えれなかった。ずっと歩き続けてついたのは…「冬風公園」。溯との思いでの場所だ。ここは山の奥にある公園だからだれも来ることがない。
昔、この公園がある「冬風山」に溯と二人きりででかけてしまい道に迷った。まだ10歳あるかないかぐらいの時だったため親への連絡手段もなく泣きながら歩き回った。歩き回り見つけたのがこの公園だ。その公園で一度休憩していると不安になり探しに来てくれたのか溯の母親が迎えに来た。私たちは泣きながら溯の母親に抱きついた。溯の母親は泣きつつ私たちを叱ってくれた。その後溯の母親に送ってもらい帰ることができた。
初めて公園に来たとき誰もいなかったからもしやと思ったが何回来ても誰もこなかった。みんなこの公園を知らないらしい。溯と私はこの公園があることを誰にも教えず私たちの秘密基地のようなものになった。学校から帰ったらそこにいつもいっていた。休日だと朝方から夕方までずっといた。それだけずっといたのだからそこで喧嘩することもあった。だけど仲直りもここでするようになった。
喧嘩も仲直りも雑談も全てここでやっていた。溯とずっといた思いでの場所だ。高校生になりくることは減ったがだとしてもたまに来ていた。その思い出の公園で私は…泣いた。泣き続けた。何分、何時間泣いたのかわからない。ようやく泣き終わった頃にはもう夕方になっていた。さすがにまずいとおもい私は家に帰った。だが帰る途中でもたまに泣いてしまった。家につき家のドアを開けると私の親が思いっきり抱き締めてくれた。そして一緒に泣いた。また泣いた。親も溯と仲が良かったため悲しかったのだろう。そのまま、また数十分泣き続けた。
いいですよねぇ…私もこういう思い出の場所とかほしい…