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5話 地図を検分していたら森からエルフが出てきた

ふむふむ、ここが今居る遺跡だろ。大きな大陸らしき陸地のほぼ南端だな、北は深い森林で集落みたいなのがちらほら、その先は大きな山脈で越えたら大きな街らしきものがある。東は平原で開けていて街や集落もたくさんある感じだ。西は荒れ地っぽく街も少ない。少し南に行けば海に当たるのか。

まじまじと脳内地図を眺めているとふと思い立った。


「アリス、この遺跡はもしかしてエリス様を祀る神殿か何かだったのか?」

「そうです。遥か昔にエリス様の御名を忘れられて朽ち果ててしまったようです。」

「そうか、とりあえず祈るか。」

「エリス様にですね。」

「そう、だってここはエリス神殿なんだろ?だったらエリス様に祈りを捧げて不都合あるまい。」

「素晴らしいお考えです!ソウシ様。」


アリスは両手を胸の前で組み何か恍惚とした表情をしている。


「まあ俺は直接エリス様に会っているし。名前を忘れられて力も弱まり悲しそうな顔も見ている、気持ちは痛いほどわかるんだ。それに加護すら授かっている身でこの状態を見て見ぬふりなんて出来る訳がない。」

「長い間神殿として機能せず朽ち果てておりますが、どうなさいますか?ソウシ様。」

「そこはまず・・!」


すると突然森の木々がざわめき殺気のような気配が起きた。とっさにアリスを抱き寄せてかばう。アリスは戦闘能力もあるはずだけど条件反射的にそうなった。アリスは俺の腕の中で頬を赤らめて身をよじっている。


「我らの領域に何の用だ!ヒト族の者よ。」


代表らしきリーダー風の者が声をかけてきた。他の奴らは木陰や木上から弓を番えて狙っている。ヒト族とか言ってたし耳が長く尖っているな。なるほどこれがエルフか。


「俺達はこの神殿に用があるだけだよ。」

「この朽ち果てた遺跡が神殿だと?」

「ああ、そうだ。」

「でたらめを言うな!我らの領域を侵略する先兵だろう?」

「朽ちてはいるが神殿だったんだ昔は。」

「ではその神殿に何の用で来たのだ?」

「この世界の創造主であるエリス様に祈ろうかと思ってね。」

「なに!?神の御名はエリス様というのか?」

「そう、ここはエリス様がお創りにになった世界だそうだ。」

「・・・・。」


なんかエルフが黙り込んでしまったな。長命と言われるエルフでもエリス様の名を失伝しているのか。かなり深刻だな。


「話はもういいか?危ないからちょっとどいててな。」


「ドールクリエイト!ドールハウス!神殿!」


俺はおもむろにドールクリエイトを唱え、ドールハウス神殿(小)を創造した。

             


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