表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
208/460

粒あんより、こしあん

「おいしい……おいしい……」

「それはなんでしょうか」

「おはぎです」

 首をかしげる先輩におはぎについて説明する。私の地元で夏の終わりから秋の初めに食べるおやつだと。おやつ、だと思う。たぶん。

 ここは私の住まう寮で、同居人はすでにたらふくおはぎを食べて遊びに行っている。今は勉強を教えに来てくれた先輩と二人きりだ。

「先輩も召し上がるのでしたら、お持ちしますよ」

「いただきます」

 ということで冷蔵庫からいくつか出して持って行く。ちなみにこのおはぎは、他の先輩に作ってもらったものだ。

「ほう……作ってもらった……?」

「はい。お茶会のメニューの相談を受けたので私がレシピをお伝えして作ってもらって……余りをこうしていただいたのです」

 先輩はおはぎを頬張ったまま、何故だか黙り込んでしまう。何か気に障っただろうか。それともおはぎがおいしすぎて感無量?

「……作り方、僕にも教えてもらえますか」

「もちろんです」

 そして作り方を説明する。先輩は熱心にメモを取り、質問をいくつかしていた。真面目だなあ。そういう姿を見ていると応援したくなるもので。

「次の休みに、一緒に作りましょうか」

「?」

「おはぎです。先輩が試作なさるなら私もご一緒させていただこうかと。勉強を教えていただいているお礼も兼ねて」

「是非! 是非そうしましょう!! ……あ、はい。構いません。材料はこちらで用意しておきますので」

 かわいいかよ。前のめりで食いついてきたのに、はっとして下がるところ、めっちゃかわいかったです。うん、楽しみだな。先輩とお菓子作り。まあ、私はそんなに褒められた腕ではないけど、邪魔にならない程度には役立てると思う。

「もしカフェでの新メニューにとお考えでしたら、お茶もお持ちしますよ」

「ほう」

 そうして気付いたら二人でお茶や料理の話で盛り上がってしまった。……勉強は余り進まず。まあ、いいんだ。先輩がかわいいから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ