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さて、今日は何を読もうか

 本棚の隣のタンスの上。そこに未読の本が積まれている。百はある。二百は……ない、んじゃないかな?

 今日はどれにしようか。一応熱心に読んでいるし、これからも読み続けるつもりではいるんだけど、いかんせん買う速度が速すぎて追いつかないのだ。だって気になる本が多すぎる。

 先日親戚の女の子が

「最近たくさん本を読んでいるの! 買ったけど本もいっぱいあってね。なんと三冊も!」

 と言われ困惑した。一緒に話を聞いていた、私と同等の読書家である祖母も同じように困惑していた。三冊? 三桁の間違いではなく?

 その後二人きりになった祖母が

「あの子は本を読まないから人の気持ちがわからないのよ」

 という発言が胸に残った。

 それはいい。今大事なのは私が何を読むか、である。ファンタジーかエッセイか……はたまたSFか? しかしいい加減に量を減らしたいから、薄くてすぐ終えるものから読んでいこう。そしてテンションが上がったら厚いものにも着手しよう。ここで言う厚いものとは京○夏彦等のことだ。厚すぎて着手までに時間がかかるのだ。同じく司馬○太郎のシリーズ物等についても同じ事が言える。

 そうこうして、一日がっつり読書にあてて、気分の良い休日を過ごすことができた。

 翌日の月曜日。職場で隣の席の同僚に

「昨日何してた?」

 と聞かれたので本を読んでいたと答えた。すると同僚は

「えー、暇してたんだ。じゃあ声かければ良かった」

 と言う。何を言っているのだろう。意味がわからない。本を読むのに忙しかったのだ。何一つ暇などしていない。そして同時に祖母の言葉を思い出す。

(ああ、そうか。こいつには人の気持ちがわからないんだ)

 祖母の言う『人』は『本を読む人』だ。どうも、読む人と読まない人は違う生き物で、なかなかわかり合えないんだな、と実感した。

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