第二まで踊れるの、結構自慢
朝早くに目が覚めたから、双子の姉妹と散歩に出た。すると近所の公園で小学生がラジオ体操をしている。
「懐かしいねえ。参加してく?」
「そうしよう」
子供達が体操する後ろの方で一緒に体を動かすも、何か違和感がある。
「なんか……変わった?」
「うーん。あ、もしかして、これ第一なんだ」
「あー、そっかー」
ひとしきり体操を終えてから世話係らしいおばちゃんに聞いたら、やはり『ラジオ体操第一』とのことだった。学校の運動会の準備体操なんかで流していたのは第二だから違和感があったんだ。
「夏休みのラジオ体操って子供とお年寄りばかりだからね、無理の内容に第一を流すのよ」
そう教えてもらって納得する。
それから更に駅の方まで歩いてアイスを買い、食べながら川縁を歩いて、また家の方に向かう。夏の朝は風は気持ちいいけど、既に日差しが強くなってきている。二人で日陰を奪い合うように歩いた。
「そろそろ帰る?」
「そうだね。母さん達も起きたかな」
「母さんはいいけど、父さんはそろそろ起きないと遅刻する」
「じゃあ帰ろう」
双子だからか、特に話さなくてもなんとなく同じ方向に進む。もちろん、点でバラバラの時もある。でもそれって普通の姉妹とかでもきっとそうだ。
「何か買ってく?」
「家にアイスなかったっけ」
でもこんな風に、片方が思い出せないものは、もう片方も思い出せなかったり、ちょっと残念なシンクロもしたりする。
「まあ、いいか。帰ろう。暑いし」
「そうだね。なんか眠くなって来ちゃった」
少し歩くと、道に人が増えてきた。住宅街だから、みんな駅に向かっていくんだ。普段だとその中に学生も混じっているけれど、今は夏休みだから、大人ばかりだ。
「「ただいまー」」
家に着くと、両親とも既に起きていた。ダイニングのテーブルには私たちの朝ごはんも並んでいる。
「ねえ、父さんはラジオ体操できる?」
「うーん、どうかな。背中を痛めそうだ」
そう渋い顔をするのが面白かった。




