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直視したら目が潰れるよ

「お邪魔しまーす」

 友人と、更にその友人が住む言えに遊びに来た。もちろん彼女らが好きそうなおやつ持参である。その代わりに友人の友人……西浜さん手製の最高においしい夕ごはんのご相伴に預かる予定だ。

「あ、南雲くんストップ」

 入れてくれた友人、未吉に制止される。言われたとおりに止まりつつ首をかしげてみせると未吉は少し言いよどんだ。

「景、今起きてリビングでお茶飲んでるから、景が部屋に戻るまで待って。そんな顔してもダメ。嫌われたくないでしょ」

 ぐぬぬ。寝起きの西浜さん、見たいなあ。色っぽかったり、少しあどけなかったりするんだろうか。しかし未吉のしかめっ面を見るに、やめておいた方が良さそうだ。俺とて好きな人に馬鹿なスケベ心で嫌われたくない。

「南雲くんは大人だなあ」

「馬鹿なことで嫌われたくねえし」

「賢いね」

 そう淡々と言いつつ、リビングの様子をうかがって、手でOKサインを作って入れてくれた。テーブルの上には冷たい麦茶が二人分置いてある。西浜さんが置いていってくれたんだろう。ありがたくいただいたら、少し塩が入っていてめちゃくちゃおいしかった。

「いらっしゃいませ」

「あ、お邪魔してます」

 少しして西浜さんが出てきた。きちんと身だしなみを整えていて、いつものしっかりした西浜さんだ。

「南雲くんのお土産おいしいよ」

「いつもありがとうございます。夕ごはん、腕によりをかけますね」

「楽しみにしてます」

 と、何故か西浜さんがニヤッと笑った。

「見たかったですか?」

「え」

「見なくて正解でした。目が潰れるといけませんからね」

「え……?」

 それから西浜さんは笑顔のまま、俺が持ってきたおやつを食べ始めた。どういう意味だ。物理的に叱られるのか、なんなのか。未吉は目も合わせてくれないため、ちっともわからなかった。

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