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黄色い線の外側で  作者: 結城
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小悪魔彼女

「圭祐く〜ん!」

ドガッ。

痛って〜。誰だよ。

振り返るとガラスの彼女が立っていた。

沈黙...

「もーどうしたの?だんまりして」

「いや、覚えてたんだ。俺の事」

「覚えてるも何も、ついこないだ会ったばっかじゃん」

彼女が顔を近ずけてくる。

なんかいい匂いするな。なんだろう。

「ちょっと〜、女の子の匂い嗅いでニヤニヤするなんて変態〜」

彼女は小悪魔のような笑みを浮かべていた。

こんなキャラなんだ。

しかし隠キャな俺は話す事がない。

隠キャな自分を心の中で殴る。

「どうしたの?圭祐君」

「なんでもない」

「ほんと?〜」

疑ってる様子だ。

「女の子の前では静かなんだね」

「えっ」

「この前叫びながら鬼ごっこしてたでしょ」

最悪だ。見られてたのか。

「私も今度やりたいな〜」

えっ本気で言ってるのか?

初対面同然な俺に。

疑いの眼差しを向ける。

「な〜に?女の子だからってなめてるの?」

「いやそういうわけじゃ」

「こう見えても私、足の速さは女子の中で一番なんだから」

自慢気に言った。こんな足で一番って。

すらっと長い足に目がいく。

「まあやりたいならいいけど」

むしろやってほしい。が、口には出さない。

「決まり!じゃあ明日やろっ」

俺は承諾して天国のような時間に幕を下ろした。


帰り道、響斗にその事を話した。

響斗はやったなお前〜とからかってきた。まあマジで嬉しい。人生でこんなチャンスとは無縁だと思っていた。だが今こうしてチャンスが回ってきた。全力鬼ごっこをやるというのはどうかと思うが。やりたいと言ってくれたんだ。楽しませなければ。そう決心して家に帰っていった。


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