父の故郷
side:Sistina
※(リンク視点)
見渡す限り緑一色。山。森。川。湖。木々の隙間に三角屋根の小さな家。太陽を背に轍を行く馬車一つ。すれ違う旅人の姿もなく、俺たちを乗せた馬車は一路北へ、長閑な風景に溶け込むようにひた走る。
帝国側から《転移門》を使って国境を抜け、それから数日、関所という関所もなく、ただひたすら馬車の旅。『敵国侵入』、『諜報活動』というワードに当初こそは緊張していた俺も、ここまで何にもないと緊張感も弛むってもんで、今は実にリラックスした気分で馬車に揺られている。ま、それもこれも、帝国が秘密裏に設置していた《転移門》のおかげで、北の軍事基地をスルーしてこれたからこそ、リラックスなんてしていられるんだけどさ。
「しゅ、しゅりゅ……」
「シュリューティル」
「しゅりゅーてぃる……らばーて……?」
「ラバーティア」
「らばーてぃあ」
蹄がパカパカ、車輪がカラカラ。小鳥がピーチクパーチク。俺の口から意味不明な言葉の羅列がツラツラ……とは言い難いな。ちくしょー、舌がこんがらがりそうだ。
「シュリューティル・ラバーティア……って、いつ使うんだ、こんな言葉!」
「ハハハ!愛を説くには必要な言葉だろう?」
シュリューティル・ラバーティアとは直訳して『貴方の美しい瞳に私をうつして欲しい』、要するに『愛しています』という意味になる。
そんな言葉を勉強の為とは言え何度も唱えるなど、小っ恥ずかしい事この上ない。俺は自分で言うのも何だけど、お年頃ーーこの夏でもう12になるんだ。その辺の子どもたちと同様に色んな意味で血気盛んなお年頃だ。可愛い女の子を見つけたらつい目線で追っちまうし、いつかは可愛い女の子と付き合いってみたいなとも思ってる。けど、だからってさ、まだ女子相手に『好き』だの『愛してる』だの口には出来ない。そんな状況を想像しただけで顔に血が昇っちまう。めちゃくちゃ恥ずかしくなっちまうんだ。
「あはははは!なによ、その表情!」
「リュゼ兄……」
口を捻って難しい表情をしていた俺の肩を背後から叩いた茶髪の青年。その表情には『良いカモ見つけた!』と描いてある。ニヤリと弧を描くレモン色の瞳と薄い唇がタチが悪い。
「親父さんにライザタニア語、教わってたんじゃないの?」
「そ、だけど……」
俺の父ちゃんはこの国ーーライザタニアの出身だ。だから当然ライザタニア語も堪能だ。俺も父ちゃんの影響で、少しはライザタニア語も使える。だけど、父ちゃん程じゃない。だからこうして旅の途中で教わっている訳だけど……。
システィナでは、今はもう大陸共通語しか使われちゃいない。けど、ライザタニアでは大陸共通語とライザタニア語が使われているんだ。だから、店屋の看板やメニューなんかには、大陸共通語とライザタニア語との両方で書かれている事が多い。街から遠い田舎じゃ、まだライザタニア語しか使われていない場所もあるくらいなんだとさ。
それに、話し言葉にも大陸共通語だけじゃなくてライザタニア語が所々混ざるらしい。大陸共通語だけでも話自体は通じなくもないけど、明らかに余所者だと思われるのはマズイだろ。なんせ、ここは軍事国家ライザタニア。ライザタニアは現在も隣国システィナを占領する為の侵攻作戦を進行中なんだ。その最中に異国民ーーそれもシスティナの人間が混じってるとバレるのは非常にマズイ。もしも、俺たちの正体が『システィナの工作員』だってバレるような事があれば、その場で打ち首になっちまう可能性だってあるんだ。当然、そんな未来は願い下げだ。任務遂行の為、自分たちの身の安全の為にも、俺たち親子がお二人の騎士サマを上手くサポートしなきゃならない。俺たち親子は、騎士様方が異国の地で恙無く任務に励めるように配置されたサポート要員なんだから。
「スリューヌ……愛しい人、パシェーロ……囚われた心……何なの、この本?」
ぷくく……と口の端で嗤いながら、リュゼの兄ちゃんが俺の手から取り上げた本の内容片目に俺の事を見てくる。
「教本だよ、ライザタニア語の」
「教本?にしては俗な言葉ばかりだね」
すると、そのリュゼの言葉に反応したのは、俺の隣で御者をしている父ちゃんだった。
「ハハハ!ライザタニアでは愛しい人に愛を説く言葉こそが、最も重要だとされておりますからね」
「へぇ〜~、意外と情熱的なんだ?」
不思議そうに目を見開くリュゼの兄ちゃん。その背後ーー御者席と馬車内とを仕切るカーテンの隙間に、ナイルの兄ちゃんの顔が見えた。ナイルの兄ちゃんは剣の手入れをしながらコチラの様子を伺っている。けど、口を挟もうとはしない。
「南国ドーアほど露骨ではありませんがね……。ライザタニア国民は元は遊牧の民。『星を見ながら愛を説く民』です。仕事中は無口な紳士も、淑女を前にすれば饒舌になります。ーーおっと、これはライザタニア紳士だけとは限りませんね」
父ちゃんのウンチクを片耳に、俺はうぅーんと首を捻る。俺のルーツにそんなチャライ血が流れていたなんて初耳だ。そーいや、オレ、父ちゃんと母ちゃんとのナレソメなんてのも聞いた事がないな。だからって両親の恋模様なんて、詳しく知りたいとも思わないけどさ。
「ハハァーン。だから教本にもその手の言葉が多いワケだ?」
「ええ。ーーそれにほら、その手の言葉の方が覚えやすくて良いでしょう?」
「違いない!」
下世話な父ちゃんの言葉を聞いたリュゼの兄ちゃんの顔には今日一の笑顔が浮かぶ。この笑みってのが、な〜んかゲスいんだよなぁ……。
サスガにリュゼの兄ちゃんの正体が『塔の魔女』サマを守る騎士サマだって聞いた時には腰が抜けそうになったけど、それも一時の事だった。だって、兄ちゃんたちの態度があまりに変わらなかったからさ。特にリュゼの兄ちゃんの表情は始終緩いんだよなぁ。ホントに騎士サマなのかと疑いたくなる時がある。
父ちゃんが「リュゼ殿も覚えてみますか?」と兄ちゃんを誘うと、兄ちゃんは「気がむいたらね」と父ちゃんの誘いを軽く躱した。
「もう!兄ちゃんは邪魔しないでくれよッ」
「え〜〜いいじゃん?」
「ダーメ!兄ちゃんたちに見られてちゃ、気が散っちまうよ!」
「ハイハイ。奥に引っ込んでりゃ良いんだね?」
リュゼの兄ちゃんはヒラヒラと手を振るとバサリとカーテンを開いて馬車の荷台へと引っ込んで行った。雨にも強い特殊な布で織られたカーテンだけど、所詮、カーテンはカーテンだ。中の会話が外へ聞こえないように防音措置が施されてるらしいけど、外の音は拾えるようになっているから、馭者座で話す俺たちの会話は筒抜けになっていると思う。けど、側でじっと見られているのといないのとでは、気分が格段に違ってくる。
暫くしても顔を出す気配の見せない兄ちゃんにホッと胸を撫で下ろした俺は、身体を正面に向けると、視線を父ちゃんの方へ向けた。
「……なぁ、父ちゃん。父ちゃんはこの国で生まれ育ったんだよな?」
唐突な質問だったから、父ちゃんは「オッ?」という表情をしたけど、何でそんな事を聞くのかとは聞かなかった。視線は正面を、そして手には手綱を持ったまま、俺の質問に答えてくれた。
「出身国って言っても、生まれたのはここからずうっと下の……南西の片田舎だがな」
「南西?」
「南国ドーアよりも西国システィナに近い地域だ」
「ドーア?砂漠の国だっていうあの……?」
「よく知っているな?南は草木もまばらで遊牧には向かん土地だから、昔っからライザタニア民はあの地に住みたがらない。それに、今は昔より砂漠に侵食されてきたらしくてな。放牧するには羊たちに食べさせる物がないし、そもそもあの辺りは気温が高すぎる」
「へぇ……」
「未だに放牧を行なっているのは北の地方だけだろうな。北は野菜が育ちにくいが、羊の食糧となる草は豊富にあるからな」
父ちゃん曰く、ライザタニアは瓢箪を引っくり返したような形の国だそうだ。山に囲まれた窪地に人が多く住んでいるんだってさ。基本的にシスティナより標高が高くて、年中気温が低いらしい。でも、国土が南北に長いから、北と南じゃ、別世界と思えるくらい風土が違うそうだ。
俺自身、ライザタニアに来たのはこれが始めて。システィナじゃ移民の子だって言われ続けてきたけど、実際にはシスティナ生まれシスティナ育ちの生粋のシスティナ国民なんだ。顔立ちはライザタニア寄りだけど、残念ながら隣国の事なんてこれっぽっちも知らない。これまで父ちゃんとも故郷の事について話した記憶もない。特に父ちゃんが足を悪くしてからは毎日を暮らしていくのだけで精一杯で、そんな余裕がなかったんだ。だから、こうしてゆっくり話す事自体が久しぶりだった。
「ふぅ〜ん、じゃあ東は?」
「東は自然豊かな妖精の聖地。深き森と高き山、美しい湖があるという。あの地は薬草作りが盛んだな。東にはエルフ族の里もあると聞くが、妖精族は自分たちの住いとしている地域に人間が入り込む事を嫌う風潮があって、他国から蛮族と呼ばれるライザタニア国人も流石に侵入しようとはしない」
出た。『妖精』。俺はどんな妖精にも逢った事はないけど、ちょっとした興味くらいは持っている。だからって竜族とはエンカウントしたくはないけど、美男美女ぞろいのエルフには一生に一度くらいお目にかかってみたいと思っているんだ。
「因みに西はどうなってんの?」
「ライザタニアの西側はシスティナの国境に沿ってずうっと山と谷になっているな」
「山?」
「山と言ってもその辺に見える程度の山じゃない。標高がバカ高くてしかも岩山が多い。踏破しようと思う事自体が無謀だとすら言われている」
「へ……何で?」
「魔獣や魔物の住まいになっているからさ」
「ゲェ!」
「最大の脅威は竜族だな。両国を挟む大峡谷には赤竜の巣があるらしいぞ?」
「あ〜〜だから、ライザタニアもソコを通ってシスティナに入り込もうとはしないワケだ」
「システィナに着く前に兵の数は半数になってしまうからな」
成る程。ライザタニアがアルカードの東にある国境ばかりを狙うのには理由があったワケだ。東の国境は人が安心して通れる唯一の場所。だから、ライザタニア国軍はあの場所ばかりに攻め入ってくる。じゃあ、あの場所に『塔』が建てられているのも、その為なんだな。
残虐で極悪非道な蛮国だと世間から見られているライザタニアも、竜の巣窟の只中を闊歩する勇気はないらしい。ライザタニアがマトモな判断ができるなんて意外だし、何となくちょっぴりガックリもする。妖精族VS亜人なんて、見物だと思うけどなぁ……?
「……俺の住んでた所は鉱石採掘の盛んな場所でな。俺も若い頃はそこで鉱夫をしていた」
俺の脳内で恐竜大戦争が繰り広げられようとしていた時、父ちゃんの昔語りが聞こえてきた。
「なんでも、鉱山で採れる鉱石が魔宝具の良い素材になるってんでな。システィナに卸せば良い値段で売れたんだ」
「なるほど、魔宝具の素材か……」
「俺の爺さんの時代にはもう放牧生活を終いにしていてな、家畜を育てるよりも鉱石採掘の方が割りに合うってなもんで、俺の生まれた頃には採掘一本で生活を賄っていた」
システィナ原産の魔宝具。魔宝具職人と呼ばれる職人が作るアイテムは、システィナの生活には欠かせない物になっている。貴族だけじゃなくて、平民も買える安価な物まであるんだ。現在じゃ炊事、洗濯、掃除には欠かせない物になってる。だけど、俺もバイト先で魔宝具を使った事があるけど、あれはマジで便利な道具だと思う。
「へぇ〜〜。そんなに売れてたんなら、鉱夫辞めてまでシスティナに来る必要なかったんじゃ……?」
「そうなんだがな……。世の中ってヤツは不思議なもんで、ツイてない時はとことんツイてないときた。俺たちは突然鉱山を追ん出されて、仕事も住む場所も失っちまったのさ」
「はぁ?どんな展開だよ、それぇーー!?」
俺は眉を顰めて声を荒げた。人生の分かれ道は突然訪れるって聞くけど、父ちゃんの人生は波乱だらけだと思う。苛立った俺の表情とは対照的に父ちゃんの顔は明るい。
「なぁに、ライザタニアじゃ珍しくもないハナシさ。ご領主様が国王派の中央貴族にハメられて利権を騙し取られたんだ。ご丁寧な事に、ご領主様は王家に仇をなす叛逆者の汚名まで着せられてしまってなぁ……」
「酷い貴族はどこにでも居んだな?……それで、ご領主様はその後どーなったんだ?」
貴族が平民を裏切る事は良くある事だけど、貴族が貴族を裏切る事もあるんだなぁ……?俺は唇を尖らせながら話の先を促した。
「このままじゃあ戦好きの国王様に首を斬られてしまうって事態になってなぁ……。血を好む国王様は弁明などお聞きにならないだろうと、ご領主様は亡命を選ばれたよ」
「亡命……?亡命って、国を捨ててよその国に逃げる事だよな?」
「よく知ってたな。そうだ、ご領主様ご一家はシスティナへ亡命なされた」
「システィナ!?」
亡命っていう聴き慣れない言葉よりも、亡命先がシスティナって事の方に驚いた。ライザタニアがシスティナの富を狙って侵攻を始めたのは三年前が初めてじゃない。もう何十年も前からなんだ。なのに、亡命先ーーつまり逃げ場所にシスティナを選ぶなんて……。そう思ったのが表情からバレたんだろうな。父ちゃんは俺の頭にトンと手を置いてグリグリと撫でてきた。
「あそこからは一番近い国だからな。それに、システィナにはご領主様の縁者がいらしたそうで、その方がご領主様の亡命を支援なされたそうだ」
「なるほど……んで、父ちゃんたち領民はどうなったんだ?」
「それがなぁ……ご領主様は我々領民を信頼できる貴族に託して行かれたんだが、その貴族はご領主様が思うほど善人ではなくてなぁ。我々は新しく来られたご領主から奴隷のような扱いを受けるようになってしまったんだ」
「ひでぇな!」
「ハハッ!こればっかりは国を去られたご領主様を恨む事などできんさ。良い領主に当たるも当たらぬも、全ては『運』だ。それはライザタニアもシスティナも変わらんだろう?」
ポンポンと頭を叩く手が温かい。『運』だって言われても、俺には納得できないモノはできない。俺はプンスカ怒ってるのに、なんでか、父ちゃんはニコニコと笑っている。
「そこからは坂を下るように転落していった。何年か経つと鉱山からはそれまでのように良質な鉱石が採れなくなり、ご領主からのあたりは強くなって……」
「で、で、父ちゃんはシスティナに来たんだな?」
興奮気味に続きを急かすと、父ちゃんは一つ頷いて口を開いた。
「ああ。このままじゃ奴隷堕ち待ったなし!って状況には、俺も流石にマズイと感じてな……。幸い、俺の両親は早くに亡くなっていて兄弟もなく身軽だったもんで、このままライザタニアにいて奴隷堕ちするくらいなら、移民として異国で一から始めるか!と一念発起したんだ」
「それって、かなり思い切った選択じゃないか?」
俺ならそこまで思い切れるだろうか?と首を捻った時、父ちゃんは俺の背中をバンバンと叩いた。
「ハハハ!選択肢があっただけ、ラッキーだったと思うぞ?」
「そーゆーもんか?」
「ああ。選択肢も与えられずに苦しい生活を強いられている奴なんて、この国じゃゴマンといる。それに比べりゃ、俺はまだツイてた方さ!」
それは分かるかも知れない。逃げたいのに逃げられない。止めたいのに止められない。その身に覚えのある感覚に背中がブルリと震えた。
「確かにシスティナでの生活は苦しい時もある。移民が生活するには大変な事も多い。でも、キチンと働きさえすれば給金が貰えて飯にありつける。これは当たり前の様に見えるがそうじゃない。特に、ここライザタニアではな……」
父ちゃん自身の過去ーーしかも、とても幸福だとは思えない過去なのに、やっぱり父ちゃんのカオには笑みが浮かんでいる。その幸せそうな笑みを不思議に思っていると、父ちゃんは再び俺の頭に頭を置いて撫で始めた。
「それに、思い切ってシスティナへ行ったお陰で、アイツとも出会えた。リンクーー可愛い息子にも恵まれた。愛する者と過ごせる日々、こんな幸せな事は他にない」
父ちゃんの言葉がストレートすぎて、俺の表情は一瞬で赤くなる。愛情表情がストレートなのは昔からだけど、最近の父ちゃんはその度合いが増えてると思う。はっきり言って恥ずかしい。
「リンク、人生は一度きりだ。悔いのない選択をしろよ」
思いっきりイイ笑顔で俺の頭を撫でまくる父ちゃん。俺は恥ずかしさの余り俯いたまま「うん」と頷いた。そのままグリグリと頭を撫でてくる父ちゃんの笑顔が流石にウザく感じてきたとき、父ちゃんは俺の頭からスッと手を離すと、さっきまで読んでいた教本を俺の膝に置いてきた。
「とりあえずは、まぁ、ライザタニア語をキチンとマスターする所から始めるか?」
「あ、いや〜この本で勉強するのは、おれ、勘弁して欲しいんだけど?」
「なにを言っているんだ?運命の相手に出会ったら、お前、どうやって口説くつもりなんだ?」
「そっ、そんなん、今日明日に出会うもんじゃないだろう……!?」
「それは分からんぞ〜〜。今日明日にでも出会うかも知れんだろう?ーーああ、そうか!お前、アーリア様のことが……」
「わぁーーーー!? なっななななにを言い出すんだ親父!」
マジで何を言い出すんだ!? このバカ親父はッ!
俺が姉ちゃんーーアーリアの事をどう思ってるかなんて、父ちゃんには言った事なんてないのに。何を知っているって言うんだよ!?
アワアワと困惑して首と手を同時に振っていると、そこに一番事態をかき混ぜられたくない人物の声が割り込んできた。
「なになに?楽しそうなハナシしてんじゃん。やっぱり僕も混ぜてよ?」
バサリッとカーテンが開かれて、そこから笑顔が素敵なお兄さんその1が顔を出した。めちゃくちゃイイ笑顔なのに金色の目が笑ってないんだけど!? 超絶怖ぇぇ‼︎
ーひぃ〜〜姉ちゃん、助けてくれぇ!ー
ガッチリ掴まれた肩。ヒィィと悲鳴が喉の奥に飲み込まれた。
この後、見兼ねたナイルの兄ちゃんが俺とリュゼの兄ちゃんの間に入ってくれるまで、俺の地獄は続くのだった。
お読み頂きまして、ありがとうございます!
ブックマーク登録、感想、評価など、とても嬉しいです(*ノ▽ノ*)ありがとうございます!!
『父の故郷』をお送りしました。
リンクとリンク父との親子対談でした。
リンク父は登場当時さえヨボヨボとしていましたが、脚が治って以来リハビリを重ね、元ライザタニア民らしいムキムキの体躯を取り戻していきました。今では二三歳若く見られるほど若々しい容姿となっています。
次話も是非ご覧ください!




