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魔宝石物語  作者: かうる
魔女と狂気の王子(上)
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「俺の手下になれ!」2

 アベルの提案ーー探険に行くーーは、否を唱える以前に問題があった。その最たるものが『厳重な警備がなされた宮から、誰にも見つからず、どのようにして出て行くというのか?』というものだった。


 敵国の魔女アーリアには常に騎士によって監視がなされていた。しかし、監視対象が女性である事からある程度の配慮がなされており、騎士は常に側にある訳ではない。部屋の外扉の前で、魔女が不用意に出て行かぬように見張りについているだけなのだ。その代わり、部屋の中には侍女や侍従など幾人かの使用人たちがおり、いつもどこかに誰かの目がある。近頃では模範的な捕虜である魔女に対して、使用人たちの目が緩みがちではあるが、それでも監視の目がなくなる訳ではない。

 そんな中、子どもたちを伴って宮の外へ出て行けるのだろうか。


「そう言えば、アンナさんーー侍女は?」

「侍女ならば、あちらで紅茶の準備をしている」


 クイっと親指を立てられた先には隣室へと繋がる扉がある。扉はぴったりと閉じてはおらず、僅かに隙間が空いている。わざと開けてあるのだ。


「わ、わたくしたちは魔女様をーーアーリア様をお誘いに来たのですわ、『ご一緒に午後の紅茶をいかがですか?』と……」


 ソアラは兄アベルの背中からおずおずと首だけ出すと、魔女の部屋へ侵入した本来の目的を告げた。

 アーリアは二人の言葉に成る程ねと頷くと、部屋の中に一人の見張りもいない理由を察した。

 どうやら侍女たちは、可愛らしい子どもたちに絆されてしまったようだ。それに加えて、彼らは第二王子殿下の客人ーー子守の為だけに自身の宮へ招いた程に、信頼を寄せる軍務省長官のご子息とご令嬢なのだ。彼らの持つ信用度が高い。その事が、使用人たちが子どもたちを放置する理由にも繋がるのだが、アーリアからすれば「それで良いのか?」と突っ込みたい気分であった。


「だから、今のうちなのだ!」

「えっと、何が……?」

「鈍いな、お前。探検に行くのなら、今がベストだと言っているのだ!」


 アベルはアーリアの手を掴むと、グイッと引っ張った。アーリアは思ったより力強く身体を引かれ、反動でソファから腰を浮かすと、タタラを踏んでよろめいた。揺らめく身体を男児の手が危なげなく支える。


「お兄さま、失礼ですよ!」

「良いんだよ、このくらい。時間もないのだし」


 非難の声を上げる妹ソアラに対して兄アベルの言葉は実に素っ気なく、ソアラは「もう!」と怒りを見せた。淑女に対してあるべき対応とは真逆の対応をとる兄に大変ご立腹だ。


「あのぉ……探検に行くと言っても、どうやって?」

「フフン、調べはついている」

「……?」

「こんな事もあろうかと思ってな!」

「えっ?ちょっ……待っ……」


 アベルはアーリアのツッコミなど一切気に留めないままに掴んだ手を強引に引くと、部屋の隅ーー本棚が並ぶ壁際へといざなった。

 この室はアーリアが一日の大半を過ごす部屋。アーリアの背のおよそ二倍程ある高さの本棚には数え切れぬほどの書籍が並んであり、それら全てが第二王子殿下の蔵書だ。事典や辞典、歴史的読み物から料理本までと幅広く、読書家であるアーリアにとっては天国のような部屋なのだ。閉めれば夜のような暗闇に包まれるほど遮光性の高いカーテン。昼間でもほんのり薄暗い室内。古いインクと紙の匂い。その全てが読書家にとって居心地の良い空間であった。

 日がな一日読書にふけるアーリアの生活はとても捕虜のソレではないのだが、自主的監禁状態にあるアーリアに対して文句を言う者はいない。監禁初日から比べれば、毒気が抜けるほど穏やかな生活を送っているアーリアに対し、見張りの騎士たちの念頭には、もう『捕虜が逃げ出すかも知れない』という考えなどなかった。その事が今の緩〜い監視体制を作り出している訳だが……。


「あの、アベル様?」

「アベルでいい」

「でも……」

「あーーここだ。ソアラ、そっちはどうだ?」

「まだ、誰の気配もありませんわ」


 部屋の一番奥まった場所ーー本棚と本棚で出来た角まで来ると、アベルは棚に並ぶ書物に目を光らせ始めた。そして、神話や逸話の並ぶ棚に見定めると、一つひとつ番号と題名とを確認していく。


「……5ーVー2『誕生:光は君を迎える』。コレか!」


 アベルが分厚い皮張りの本に指を掛け、手前に引っ張った。すると、カチャンと小さな金属音が起こり、同時に本棚の一部が奥へと動いた。本棚は滑らかにスライドし、人ひとりが通れる程の空間がポッカリと生まれた。


「なッ!?」

「ほらな?」

「まぁ!」

「隠し通路、なの?こんな通路ものがこの部屋にあったなんて……」


 ドヤ顔のアベルを他所に、アーリアは本棚の仕掛けと突如現れた隠し通路に感嘆の溜息を漏らした。この一月ひとつきの間過ごしてきた部屋の中に、王族専用の隠し通路があったとは、思いもよらなかったのだ。本来、王族の住まう宮ならば隠し通路の一つや二つあって然るべきだ。しかし、これまでアーリアはそんな物を探そうと思った事はなかった。そもそも、アーリアは王宮からの脱走しようなどと考えた事は一度となく、その為、隠し通路の有無を確認する事は全く発想になかったのだ。


「さぁ、行くぞ!」

「え!? いやいやいや、ダメでしょう!?」


 手を広げ、いざ探検へ!といざなうアベルの勢いに、その場の勢いに流されやすいアーリアも流石に待ったの声を挙げた。


あったま硬いなぁ。それでも魔女か?」

「さすがに怒られちゃいますよ!勝手に居なくなったりすれば、心配もされますでしょうし。何より、隠し通路を遊びに使うなんて……」

「『遊び』ではない、『探検』だ」

「どちらでも同じです!」


 頭の硬い魔女アーリアは、年上らしく常識論を唱えた。王族専用の隠し通路を探検に使うなど、子どもの遊びであっても許される事ではない。第二王子殿下の信頼厚い軍務省長官殿のご子息たちであろうと、流石にコレはマズイだろう。また、ご子息たちが預けられた先で行方知れずになどなれば、残された護衛の騎士や従者たちの管理責任も問われるであろう。


「心配無用だ。俺たちは極悪魔女に『唆された』のだからな」


 焦るアーリアを他所よそに、アベルの反応は余裕そのもの。ハハン!と鼻を鳴らすと極悪魔女アーリアを指差し、突拍子もない事を言い放った。


「え……はぁ!?」


 アーリアはアベルに掴まれていた手を振り払うと、再度、イヤイヤと首を振った。


「魔女から隠し通路の話を聞いた俺たちは子ども特有の好奇心を発揮し、促されるままに隠し通路を発見。しかし、良識を思い出した俺たちが魔女に許否感を示すも、あの手この手と騙され絆され、ついには通路へと足を踏み入れる……」

「ちょちょちょっと待って!何ですか、そのストーリーは!?」


 これまでどうにか平静を保ってきたアーリアも、この発言には声を荒げて抗議した。少年の口からツラツラと語られる虚偽のストーリーを、すんなりと受け入れられる筈がなかったのだ。受け入れたなら、須く、イタイケナ少年少女を唆した犯罪者になってしまうではないか。例え自身がーー『システィナの東の魔女』が、ライザタニアに於いて『極悪人』だと思われていようとも、これ以上悪いイメージを付随する必要はないではないか、と……。


「やめましょう!怪我でもしたらどうします?きっとお父様も心配されますよ」

「それじゃ、俺たちだけでも行くけど良いのか?この場合、『魔女に脅された上、身の危険を察知してやむなく通路へ隠れた』ってストーリーになるけど?」

「ひぃっーー!?」


 どうあってもアベルは魔女アーリアを『極悪人』にしたいようだ。

 今日が初対面である少年に怨みを抱かれるような事は一切なかったはず。ならば、何故ーーー!? とアーリアの脳内は大混乱であった。


「アーリア様、諦めてください。こうなったお兄さまをお止めできるのは、お父さまだけです」

「そんなっ!?」


 兄アベルの言動にどこか諦め気味の妹ソアラはそっと目を伏せながら呟いた。頼みの綱は肉親からの説得だと思っていたアーリアは、望みが絶たれた事を知った。


「さぁ、行くぞ。こんな所で時間食ってる訳にはいかないだろう?」


 当のアベルはまるで駄々っ子に促すような言い方をした。アーリアは唇を尖らせるアベルの表情に、得心のいかない気分に陥ったのは言うまでもない。



※※※



「ー光よ!ー」


 驚いた事に、アベルは魔法を使って灯りを灯した。アーリアはその事に内心驚きを感じていたが、側にいた妹ソアラは表情を変えなかった。アベルが魔法を使う事は、兄妹(きょうだい)間では秘密でも何でもないのだろう。

 本棚の裏に隠された穴から通路へと足を踏み入れた三人は、アベルの灯した光と共に、奥へ奥へと歩みを進めて行った。先頭を行くアベルはワクワクといった笑顔で、その後ろをサポートするソアラは淡々とした無表情、最後尾を歩くアーリアはどんよりとした諦め顔。交わる事のない三者三様の感情を放ちながら、探検は思ったよりも順調に進んでいた。


「右右右左右……だったな?」

「ええ。お兄さま、もうそろそろ突き当たりに天使の像が見えるはずですわ」


 アベルの問いにソアラが淀みなく答える。そんな兄妹きょうだいの連携にアーリアは感心した。未知なる地で仲良く肩を寄せ、自分たちの行く先を真剣に相談している。そんな姿にアーリアは胸が暖かくなる思いだった。


 ー可愛い。リンクくらいかなぁ?ー


 兄を必死にサポートしようとする妹ソアラの姿。妹に怖い思いをさせまいと寄り添う兄アベルの姿。

 そんな二人を微笑ましく思っていた時、アーリアはふと通路に違和感を感じた。今歩いている通路は、最初に感じたカビ臭さとは裏腹に然程汚れてはいなかったのだ。多少の埃っぽさはあれど、脚の多い虫や脚のない虫などはおらず、寧ろ、天井も壁も敢えて清潔に保たれているのだ。


 ー管理されている?ー


 興奮気味なアベルや脱力気味なソアラはその事に気づかずにいたが、最後尾を行くアーリアはそれに気づく余裕があった。アーリアは二人よりもずっと年長者であり、尚且つ、先を行く二人に保護者宜しくついて行けば良いだけという身軽さを持っていたからだ。


 ー二人が怪我をしないように気をつけなきゃー


 『捕虜が人質を連れて脱走』という、自身に課せられた状況は最悪ともいえる中で、二人の子どもの無事を確保すること。それだけがアーリアの心からの願いであったのだ。

 どの様に見積もっても、捕虜アーリアには罰則が与えられるだろう。『子どもに脅迫された』と言った所で、誰が信じるというのか。軍務省長官のご子息たちと敵国の魔女。どちらの言が優先されるかなど、考えずとも明白。ならばせめて、子どもたちが怪我なく冒険を終えられるようにサポートせねばならない。

 そうアーリアが心を決めたとき、前方ーー突き当たりに天上を突くほど高い彫像が現れた。


「あった、天使の像だ!」

「まぁ!素敵な彫刻ですわ」


 歓声を上げるソアラにアーリアも同意した。目の前に現れた天使の像は今にも(てん、)に駆け上がりそうな躍動感がある。材料には象牙細工のような白い石が使われており、魔法の光に照らされて眩い輝きを放っている。


「軍神ルドルフに仕える天使ですね。あ、ほら、右手に金の盾を持ってるでしょう?」


 アーリアは二人の兄妹の背から手を伸ばした。すると、しげしげと天使像を観察していたアベルが顔を背後へと向けてきた。


「なぜ盾なんだ?矛ではなく……」

「軍神をお守りする為ですよ。彼は無類の強さを持つ神だけど、生まれながらの盲目。強敵を撃つ事はできても、身を守る事には長けていなかったのです」

「なるほど。だから天使が盾を持って軍神をお守りするというワケか」


 アーリアの話した内容は創世神話から抜粋したものだった。この世界を創った神と神々に仕える天使たち。それらの存在は、魔法や魔術に於いても重要なキーワードなので、いくら信仰心の薄いアーリアであっても無視する事はない。


「先を急ごう!」


 アベルに先を促され、天使の像を横目に左右に分かれる道を右方へ足を向けた。


 仄かに輝く壁面に右手をつきながら歩く事十数分、鼻先に水の匂いを感じた。すると、数分もしない間に水音が聞こえ始めた。足下に響く振動は紛れもなく水流によるもの。通路に水の流れる小川はない。その代わり、足下ーー地面の下を水が流れているのだ。

 歩みを進めるごとに次第に水音は激しさを増し、同時に肌に感じる水分量も増えていった。


 ーザァァァアアアア……ー


 壁面を流れ落ちる清水。滝と呼んでも差し支えないような規模の多量の水が、遙か頭上から落ちてくる。烟るように立ち昇る瀑布。忽ちの内に髪がしっとりと水分を帯びていく。

 高い天井から落ちる多量の水は、床面に形成された泉下へと吸い込まれていく。瀑布によって底の見えぬ泉に足を取られないよう、細い足場を開けた場所を目指して歩く。腰が引けそうになりながら、三人は手を繋ぎ、一列になって歩いて行く。


「何だ、ここは……?」

「聞いたお話には、出てきませんでしたね?」


 どうやら、予定にはなかった場所のようで、二人は困惑気味にボソボソと会話をかわす。ーーとその時、列の真ん中にいたソアラが突然立ち止まり、アッ!?と悲鳴じみた声をあげた。


「お兄さま!あれって……!?」

「なーーッ!?」


 ソアラが指差す先ーーそこには、立ち込める水幕に隠れるようにして大きな彫像があった。氷像のように蒼い彫像は大柄な人型を模してあり、通路の途中にあった天使の彫刻よりもずっと精巧であった。


 ーまるで生きているみたい……ー


 そう考えた時、アーリアの耳に震える少年の声が届いた。


「現王、陛下…………」


 震える声でアベルが呟いた。その声にアーリアが視線を寄越せば、顔面蒼白なアベルがそこに居た。妹ソアラなどは兄アベルの裾を掴んで離さず、同じく、唇まで真っ青にして固く口を噤んでいる。

 アーリアにはその名に聞き覚えがあったが、その顔こそ覚えはなかった。現王の絵姿は何処にも出回っておらず、これまで一度も目にした事がなかったのだ。

 ライザタニアの現王たるアレクサンドルは、実子たるシュバルツェ殿下に言わせれば『愚王』であり、他所から聞く噂であっても良い印象を受けない。『狂心者』であり『戦狂い』……戦いを好み、戦いに身を置く為だけに戦争を起こしていたとも聞く。それらの噂からアーリアは、現王に勝手なイメージを抱いていた。


「あれが現王陛下?てっきり、もっと厳つい感じの国王(ひと)だと……」


 例えばトアル将軍のような脳筋男を、とアーリアは脳裏に一人の男の姿を思い起こした。

 体躯が良く、筋肉隆々ーー所謂、ムキムキマッチョな体格(ガタイ)をした軍人のような壮年男性を思い浮かべていたアーリアは、自分の想像とまるで違う姿形をした氷彫刻を呆然と見つめた。


「あ、そっか、シュバルツェ殿下のお父様だものね?」


 性格に難ありの第二王子殿下だが、顔の造形(つくり)だけは極上だ。そう思い直しながら、アーリアは現王アレクサンドルの彫像に視線を定めた。

 想像よりずっと細身(シャープ)で長身痩躯。恐ろしく整った容姿。切れ長の柳眉は力強い曲線を描く。どこか冷たい印象を受ける瞳は真紅。背に流れる髪は黄金。顎を引き目線は正面に向けている表情から、彫刻であるにも関わらず、強い威圧を感じた。


「ねぇ、アベル様……って、どうしたの!?」


 ともすればカタカタと震え出しそうな程に、アベルとソアラは互いに身を寄せ合っていた。


「怪我をしたの?それとも、具合が悪くなった?」

「だ、大丈夫だ……」

「大丈夫って表情(かお)じゃないよ!」

「心配ない、驚いただけだから……」


 アーリアは子どもたちの肩を抱いて部屋を出ると、倒れそうなほど青い顔をする子どもたちの前に膝をついた。「失礼しますね」と一言、声をかけてアベルと次いでソアラの頬や額に手を置いた。じっとり濡れる頬。額を流れる汗。揺れる瞳。引き結ぶ唇は紫色に染まっている。

 アーリアはポケットからハンカチを出すと、まず、兄アベルの裾を掴んで離さぬソアラの額に滲む汗を拭い、額に張り付く髪を手櫛で梳きとく。ともすれば、涙を零さんばかりに表情を歪めるソアラを宥めるように、頭をゆっくりと撫でる。するとソアラはハッと顔を上げると、困惑に眉を歪めるアーリアの顔を見つめて「お母さま……」と呟いた。

 そのままジワリと滲む涙。泣き出し始めてしまったソアラを、やや躊躇ってからアーリアはそっと抱き寄せた。そして、トントンと小さな背を撫でる。


「ーーすまない、もう大丈夫だ」


 ソアラが泣き止んだのを待って、アベルはアーリアに言葉をかけた。

 とても『大丈夫』には見えない二人の様子に、アーリアが『冒険をやめて引き返そう』と提案しようとしたその時、アベルは自身の頬を両手で挟み込んだ。パン!と乾いた音が響く。


「よし!先を進むぞ」

「えっ!? 進むの……?」

「当たり前だ。まだ迷宮に入ったばかりだろう?それに、俺の辞書に後退などという言葉はない!」


 自身の提案を見破るかのような宣言にアーリアが顔を痙攣らせていると、目を赤くしたソアラが「アーリアさま、諦めてくださいまし」と照れ隠しのように笑った。





お読み頂きまして、ありがとうございます!

ブックマーク登録、感想、評価など、とても嬉しいです( *´艸`)ありがとうございます!!


『「俺の手下になれ!」2』をお送りしました。

良いのは外面だけで、中身はなかなかクセのある侯爵令息アベル。そのマイウェイな性格と行動力に、押しに弱いアーリアはすっかり手玉にとられています。


次話「俺の手下になれ!」3も是非ご覧ください(*`▽´*)

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