それぞれの決断1
※争乱編※
「ーー陛下。以上がアルカードより齎された情報でございます」
長い長い沈黙。それが国王陛下の困惑と心情を物語っていた。
夜に王宮を去った宰相アルヴァンド公爵より急遽早馬があり、国王陛下は家族団欒の時間を中断させざるを得なかった。急ぎ衣服を整え、後宮から王宮の執務室へと足を運ぶと、そこには既に宰相アルヴァンド公爵と軍務尚長官エルラジアン侯爵が揃い踏みであったのだ。
国王陛下は自室へ入室するや否や、異様なほど張り詰めた空気に内心、顔を痙攣らせた。国の政治の長たる宰相と、国の軍事の長をたる軍務尚長官。普段から仕事に於いては生真面目さを見せる両者であっても、ここまでの空気を纏う事はそうはない。この両者が苦手(意訳)な貴族相手の時ですら仕事と割り切り、露骨な態度を見せる事などあり得ないのだ。それが今、両者の表情は酷く硬い。眉と口はきつく結ばれ、眉間には深い溝が刻まれていた。
入室時に異様だと思った空気も一時の事、国王陛下は宰相アルヴァンド公爵より事の次第の報告を受けた今、その空気も最もなものだと納得した。
ーアルカード襲撃ー
アルカードはシスティナの東部にある軍事都市だ。隣国ライザタニアとの国境を接しており、政治的にも重要な拠点であった。また、凡そ三年前にはライザタニアより一方的な宣戦布告が行われ、以来、事実上の戦争状態に突入。『東の塔』を拠点にライザタニア軍の侵攻を防ぐ《結界》を施していた魔女が戦時中に死亡。戦争状態はシスティナ不利のまま膠着状態を余儀なくされたというのは記憶に新しい。
平穏は脳を鈍らせるものだ。戦争のなかった期間が続いていたシスティナでは、突然の戦争状態に各機関は混乱し、政治機能は飽和状態となる。被害が東部に留まらぬと知るや、己の生命と自治領だけを守らんとする貴族や戦争を食い物にする貴族が跋扈した。どうにか自分だけは助かろうとライザタニアに擦り寄る貴族らも出現し、王宮はそれらの対処に追われ、本当に必要な東部アルカードへの支援が後手後手に回ったのは、国王陛下として一生の不覚であった。
ーあの混乱の時期に『等級試験』を推し進めたのは、バークレー侯爵であったな?ー
バークレー侯爵とは前軍務省長官の事だ。また侯爵はライザタニア軍に殺害された前『東の塔の魔女』の身内でもあった。
彼は実の姉の死による悲しみの最中にありながら、サリアン公爵の野心を阻止すべく戦いを挑んだ。それが『等級試験』で新たに力ある魔導士を誕生させる事だったのだ。
サリアン公爵は己の娘の代わりにアルヴァンド公爵の娘を次代の『塔の魔女』とする為の政策を推し進めていたのだ。当時、サリアン公爵とアルヴァンド公爵の二人は拮抗した勢力を有していた。そのバランスは少し重さを変えてやるだけで現在の勢力を崩しかねない不安定なものであったのだ。
だからこそ、アルヴァンド公爵を推す派閥は政治世界には関わりの薄い新たな魔導士を欲した。
結果として例年になく豊作で、しかもその中から現在『東の塔』の守護を担っている大魔導士が誕生したのだから、バークレー侯爵の無謀な策は功を奏した事になる。
ー実に皮肉な事だー
大魔導士として呼ばれるにはうら若き魔女。彼女にとって『東の塔』を守護する事に何の利益もない。当初から彼女は富も名誉もーー『何も』望んではいなかったのから。彼女が望んだのは『平穏な日々』のみであった。
神とは本当に不公平な存在だ。およそ三年経った現在も、その魔女は国の思惑にーー貴族社会の暗闇に翻弄されている。国の統治者たる国王陛下としては、魔女にばかり政治の皺寄せが行ってしまっている現状には頭を悩まされている。
隣国エステルとの関係改善の為の布石ーー国の政策の為とは云え、魔女は現在『システィナの姫アリア』を名乗って貰っている。つまり、国王陛下の義娘であるのだ。政策上の義理であろうが娘は娘。愛娘の不幸を望む父親がどこにいるだろうか。
兎にも角にも、国王陛下の愛娘ーー『東の塔の魔女』アーリアは現状、不幸のドン底へと向かい下降の一途だという事なのだ。アルヴァンド公爵からの報告を受けた時、溜息どころか言葉も出なかったのは魔女の現状を思えばこそ。国王陛下は己の胸から沸き起こる強い怒りに閊えて仕方がなかった。
「アルカードに襲撃者か。十中八九ライザタニアの仕業であろうな」
一国の主として、襲撃者ーーつまり敵の正体を『断定』してしまう発言は非常に危険の孕む。しかし、向かい立つ宰相と軍務長官の両者は国王陛下の言に異論を唱えるどころか嗜める事さえなかった。彼らとて百官の長。国の実情を正しく見据えているからこそ異論など出はしなかったのだ。
「『東の塔』の《結界》が未だ破られたとする報告はないが……アーリア殿はご無事であろうーー……?」
話を続けようとした国王陛下は執務室の外が騒がしくなる気配を捉え、口を噤んだ。すると、やや荒々しいく扉が開かれ、近衛を伴った皇太子が姿を現した。
「ーー陛下、失礼致します」
「ああ。連絡が届いたようだな?」
国王陛下の問いに頷きを持って返す皇太子殿下。ウィリアム殿下は普段見せぬ程の焦りを見せていた。
「参上が遅れまして、申し訳ございません」
「良い。夜会だったのだろう?」
「はい」
皇太子殿下は普段よりも豪奢な衣服を身に纏い、髪を整え、顔にも薄らと化粧が施されていた。事前情報では皇太子殿下は今夜、王都内の何処ぞの屋敷で催された夜会へと駆り出されていた筈であった。急遽、王宮より齎された連絡ーー『アルカードに襲撃者有』ーーを受け、この短時間で王宮へ戻って来れただけでも善しとせねばならない。
「私はどれ程、聞き逃しましたか?」
「いや、大丈夫だ。そなた、簡略化した情報は聞いたな?」
「はい。『アルカードが襲撃を受けている』とは、本当なのですか⁉︎」
「……残念ながら本当のようです、殿下」
ウィリアム殿下はアルヴァンド公爵とエルラジアン侯爵の間を抜けて、足早に国王陛下へ側へと歩みを進めた。すると、殿下の質問に対して答えたのは国王陛下ではなく宰相閣下であった。ウィリアム殿下はその鋭い眼光をアルヴァンド宰相へと向けた。
「……アルヴァンド宰相。貴殿であったな?アルカードからの連絡を受けたのは」
「はい。アルカードより情報を持つ騎士が送られて来ました」
「騎士が、送られてきた……⁇」
アルヴァント宰相閣下の言葉に訝しむウィリアム殿下。眉を潜めた王太子殿下に対して、アルヴァンド宰相も同じ気分だった。自分自身が体験した事でなければ、とても信じられなかっただろう。
一部の王族や国の上層部に位置する貴族は、魔術に《転送》や《転移》といった奇跡の術がある事を知っている。そして更にはその術を込められた魔宝具があるという事も。しかし、それらの魔術は本来、扱う者の限られた術なのだ。考えてみればすぐに分かる事なのだが、何処でも彼処でも《転移》できてしまう魔術など、確実に犯罪に繋がるではないか。
昨夏に起こった事件が良い例であった。トアル変態魔導士によって王宮に獣人が送り込まれてきた悪夢のような事件は、苦々しい思いと共に記憶に刻まれていた。
そもそも《転移》や《転送》魔術は高位魔導士にしか扱う事の出来ない術であり、彼らには魔導士を代表とした正しい倫理観を求められている。また、それらの魔術が込められた魔宝具は非常に高価であり、高価である事が『限られた者にしか扱う事を許されてはいない』事に繋がっていた。
だからこそ、『アルカードから情報を知る騎士が送られて来た』という状況には、誰しも首を傾げる状況であったのだ。
「ーー⁉︎ まさか、アーリア、が……⁉︎」
「ええ、その『まさか』です。騎士はアーリア殿を守る護衛を務めていたとのこと」
「その護衛騎士がアーリアによって《転移》させられてきたという事は……」
ー狙いは『東の塔』の《結界》ー
ウィリアム殿下は唇の端を知らず噛み締めていた。ギリリと握りしめた拳に爪が食い込む。
「送られてきた騎士はっ?」
「重傷を負っておりましてね。ただ今、治療中です」
「何ぃ⁉︎ では、アーリアも……っ⁉︎」
「それは何とも……」
ードンッ!ー
歯に物が挟まったような物言いをするアルヴァンド宰相に対し、ウィリアム殿下の頭は一瞬で沸騰した。握っていた拳を丸卓に叩きつけると、キツく宰相閣下を睨みつけたのだ。
「何を悠長な事を‼︎ 貴殿はこの事態をどうお考えなのか⁉︎」
「殿下……」
「アーリアに命の危機が迫っていると言う事がどういう事態を意味するか、それを分からぬ貴殿でもあるまい!」
ウィリアム殿下の瞳がキラキラと赤い輝きを帯びる。王太子殿下には魔術の素養はないのだが、魔力量自体は多いと言われている。その為、殿下は魔宝具を使う事だけには長けている。
「落ち着け、ウィリアム」
「ですが父上……!」
「落ち着けと言っておる!」
「っーー!」
声を荒げる王太子殿下に国王陛下として叱り、嗜める。王太子殿下は国王陛下からの強い目線を受けると、言葉による追撃を止めた。
国王陛下は怒りを胸の内に収めた王太子殿下を見届けながら、つい溜息を溢してしまった。元来より血の気の多い王太子殿下だが、このように怒りに任せて声を荒げるなど、久しく見なかった。
「……すまない、アルヴァンド宰相。言葉がすぎた」
「お気になさらず。私もこう見えて、この事態を受けて貴方様同様に憤っているのですから」
「っ……そうか……」
王太子殿下からすれば、アルヴァンド宰相の表情はいつもと然程変わらぬように見えた。しかし、それは長年に渡り政界に身を置く事で身につけた特技のようなものだった。
「殿下。私はこの国に対する想いの強さを認められたからこそ、陛下より宰相位を賜ったのだと自負しております」
「ああ。私も貴殿の忠誠心を疑った事はない」
「ーーですが、たがらこそアルカードを襲った襲撃者を到底、許せはしないのです」
アルカードを襲った襲撃者。襲撃者の狙いは『東の塔』の《結界》。その為には《結界》を施した魔女の命を狙うだろう。
もし、『塔の魔女』が命を落とし《結界》が敗れる事があれば、確実にライザタニアはシスティナへ攻め入るに違いない。
「襲撃者の手は『塔の魔女』ーーアーリア殿にまで伸びております。《転移》させられてきた騎士が何よりの証拠。此方に召還されている専属護衛もまた、その確信を持っておりました」
塔の騎士は兎も角として護衛騎士ーーリュゼの名に王太子殿下は、いや、国王陛下を始めその場に会した者たちは眉を潜めた。
「失礼、宰相閣下。それはどういう意味ですかな?」
これまで視線を巡らせ周囲の会話に耳を澄ませていたエルラジアン侯爵がここに来て口を開いた。エルラジアン侯爵は先日、『塔の魔女』の専属護衛を務める青年と対面していた。その時、専属護衛の人となりを確認するに至った。お世辞にも模範的な騎士とは言えぬ雰囲気を纏った青年ではあったが、主を守る想いだけは本物であったのを覚えている。
「専属護衛は魔女殿と《契約》を交わしているのです」
アルヴァント宰相はこの場にいる者たちに向けて、負傷した騎士が《転送》させられてきた時の詳細な状況と襲撃者の情報、そして護衛騎士の身に起きた《契約》の印の異変について話した。
「もう既に専属護衛をアルカードへと《転移》させていたとは……」
「勝手を致し、申し訳ございません。しかし、何分と時間がございませんでしたので」
『塔の魔女』を救う事は何より急務。それに加え、アルカードの現状と襲撃者の詳細な情報は必要不可欠。そのように説明を受ければ、エルラジアン侯爵も納得せざるを得なかった。
「……《契約》を取り交わした相手の危機が双方に伝わるとは、なかなかに面白い作用であるな?」
エルラジアン侯爵は一の説明から十を理解する能吏として有名であった。そして、顔に似合わず饒舌であり、話し出せば己が納得するまで語り合い事でも有名であったのだ。
「騎士団内の騎士による裏切りとは、誠に穏やかではありませんな。して、その騎士は……?」
「重傷は負っておりますが、アーリア殿の初期対応のおかげで命は取り止めました。しかし……」
「それでは、詳しい状況を聞けはしないでしょうな」
エルラジアン侯爵は腕を組むと顎髭を摩りながら考えを纏め出した。
「裏切りの騎士は一人だけではあるまい。複数人ーーいや、数十といよう」
「でしょうな。塔の騎士は『アルカードの各施設に襲撃』、『街中に火の手が上がった』、『東の森が火に包まれた』と報告してきました。加えて騎士たちの住まう駐在基地。其々を同時に襲撃するなど、相当数の同志がおらねば成せぬ事でしょう」
「ああ。それも内外に……」
エルラジアン侯爵の言葉にアルヴァンド公爵も頷きながら同意した。
「同時多発テローーそのような計画的な襲撃、とてもライザタニアからの襲撃者のみで準備されたとは考えられまい」
ーー何故なら、東の国境には『塔の魔女』の施した《結界》があるのですから。
エルラジアン侯爵の瞳がギラリと動いた。そのまま軍務長官は視線をウィリアム殿下へと移動させると、やや不遜ではないかとも呼べる大柄な口調で王太子殿下に問い質した。
「ウィリアム殿下。『東の塔』の《結界》の特性は『攻撃無効化』、『外敵の侵入不可』でありましたな?」
「そうだ」
「《結界》の外部からは物理攻撃も魔術攻撃も効かぬ。何とも素晴らしい防御力ですが、《結界》内部からの攻撃ならばどうなのでしょうか?」
「それは……!」
「殺意ある者の侵入を拒む。ライザタニア国軍は軒並みアウトでしょうな。しかし、戦争難民や商人等の行き来は未だあると聞きます。彼らの中にシスティナ国民へと殺意を抱く者がおれば、《結界》はどのように反応するのですかな?」
捲し立てるかのようなエルラジアン侯爵の考察に、ウィリアム殿下は舌を巻いた。そして遂に、究極の質問を呈した。
「ーー『東の塔』の《結界》は、『塔の魔女』の死により決壊するのでしょうか?」
蛙を睨む蛇のような目つきでエルラジアン侯爵はウィリアム殿下を捕らえた。侯爵の瞳から発せられる威圧感にウィリアム殿下は言葉を詰まらせた。
「……。アーリアは『己の身に何があろうと《結界》は崩れぬ』と言っていた。『己の身に何かあれば見捨てろ』とも。しかし、私は……」
ーー己が国の安寧の為に魔女一人を切り捨てるなど、したくはないのだ……‼︎
ウィリアム殿下は乾いた唇を噛みながら漸く言葉を綴った。殿下の願いは王太子としては甘い考えだ。一人の命よりも百人の命を救える策を選ぶの事こそ、国の統治者として『正しい選択』なのだから。その『正しい選択』が分かっていながらそちらを選ばぬのなら、ウィリアム殿下はこの国の王太子として相応しく無いと判を下されても仕方ない事であった。
目を伏せたウィリアム殿下は、己の甘さに打ち震えていた。しかし、どうしても『もしもの時は自分を見捨てて構わない』と言った魔女の表情が頭にこびりついて離れなかったのだ。
「殿下。よく申されましたな?」
「ーーは?」
ウィリアム殿下は自分の肩に置かれた手に、そしてかけられた言葉に疑問が浮かんだ。殿下は困惑し擡げていた顔を上げるとそこには笑みを浮かべた大人たちの顔が並んでいた。
「ウィリアムよ。システィナ紳士たるもの、淑女の危機に駆けつけるのは常識ではないか?」
……とは、国王陛下の言葉。息子の成長を祝う父親は今日も親馬鹿全開。ウィリアム殿下を見上げる表情には多分の悪戯心を秘めていた。
「殿下。女性が助けを求めているのに手を差し出さぬなど、システィナ紳士には有るまじき行為だとは思いませんか?」
……とは、アルヴァンド公爵ルイスの言葉。彼はアルヴァンド公爵家の騎士として王国と王家に生涯の忠誠を立てている。現在も多くの女性を愛し愛されるアルヴァント公爵ではあるが、『生涯の伴侶』は亡き妻だけであった。
「王太子殿下。麗しき姫を助けるは騎士の務めでございましょう?例えその姫に『助けに来ずとも良い』と言われたとしても……」
……とは、エルラジアン侯爵の言葉。先の二人とは違い、何処か憂のある表情を見せていた。侯爵は生涯独身を貫いており、心より愛する女性は心に秘めたままだという。
「ウィリアムーー我が最愛の息子よ。私はアーリア殿を前任者のように死なせるなど真っ平御免なのだよ」
国王陛下は先の戦争に於いて『正義感は人を腐らせる』事を知った。『国の為』ならば一人の生命など芥に等しい。『国の為』ならば致し方ない。そう口にする貴族ほど、己を犠牲に差し出す者など居ない。遠い地で起こる戦争を他人事のように眺めているだけなのだ。それ以上に虫酸が奔るのは、心の奥底では戦争を賛美しながら懐に入る金を勘定している貴族どもだ。そんな貴族連中の所為で前魔女が命を落としたと言っても過言ではないのだ。
ー悔やんでも悔やみきれぬー
国王陛下の膝の上で握った拳が微かに震えた。
「ウィリアム。お前はどうしたい?どうするのが『最善』と思うか?」
真っ直ぐに見据えられた瞳。ウィリアム殿下は国王陛下からの目線を真正面から受け、大きく唾を飲みこんだ。そして、意を決すると徐に膝をついた。
「陛下。私に兵をお貸しください。そしてアルカードへの援軍指揮を私に一任して頂きたい」
ザッと頭を下げたウィリアム殿下に対し、国王陛下は一つ頷くと命令を下した。
「王太子の意思に理解を示そう。王太子ウィリアムよ。窮地にあるアルカードへ赴き、『塔の魔女』を救い出すが良い」
「ハッ!」
こうしてアルカードへの援軍が決定された。しかし時を同じくして、アルカード内ーーそれも騎士駐屯基地の園庭に於いて、『塔の魔女』は重大な決断を下そうとしていた。
※※※
「ーーアーリアッ‼︎」
「さよなら、リュゼ……」
輝く星々に包まれ、それぞれの人生は動き往く……
お読み頂きまして、ありがとうございます!
ブックマーク登録、感想、評価など、とても嬉しいです!ありがとうございます‼︎
争乱編『それぞれの決断1』をお送りしました。
アルカードにリュゼを送り出したアルヴァンド宰相閣下。彼は王宮に参内し、国王陛下への謁見を果たします。
国王陛下、宰相閣下、軍務省長官。そして王太子殿下の決断。それは『東の塔の魔女』を救い出すというもの。ーーしかし、時は一刻を争うもので……。
次話、『それぞれの決断2』も是非ご覧ください。




