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第18話 武器無しの戦い

前回のあらすじ

愛は利明の事件があったのに、美歌を仲間にしようとした。洩夜は反対したのだが、結局仲間にする事になった。

〜4日後 ゲーム終了まで18日15:01:00〜

4日間特に何も起こっていなかった。変わったといえば、エリアがさらに小さくなったという事だけだ。駄目になったエリアは、112〜94と39〜57であった。美歌の方は、利明と違って愛は腕輪を見ながら言った。

愛「ついにこの島の人口が100人より下回ったようですよ。昨日の朝の時点で。」

洩夜「そうか。今は何人何だ?」

愛「わかりません。」

翔子「90人とかじゃあないの?」

洩夜「お前はどう思うんだ?」

美歌「え!?」

さっきからずっと黙っていた美歌に聞いた。戸惑いずつも、とにかく答えた。

美歌「その・・・翔子さんと同じです。」

頭に何も思いつかなかった為、適当に答えた。その後も美歌はずっと黙った。

愛「どうして何も喋らないんですか?」

美歌「え?それは・・・。」(別に話す事無いし、というより何で襲おうとした人にそんな簡単に、話かけられるのよ。)

内心本気でそう思ったが、口にする事は出来ずに

美歌「いっいえ。私なんかが話しても・・・。」

知らない人に無理矢理一緒に行動させられて、文句しか美歌には思い浮かばなかった。ハァとため息をついて、側の木に凭れかかった。そんな姿を見て洩夜は

洩夜「お前今迄この島で何人殺したんだ?」

その言葉にビクッとした美歌は、手を顔の横にして、手の平を上にし、目を瞑って

美歌「まぁ。ざっと数えて15人ぐらいかしら。」

洩夜「はぁ。何で俺らを殺さないんだ?」

左目だけ少し開けて刀を見ながら

美歌「やっぱり不利だから。だって確かに私はあの時のサバイバルナイフ以外に、武器を持っていたわ。でもあんな状況になって出せる訳ないじゃない。武器は結局取られちゃったし。」

この言葉を聞くと、腰にかけてある鞘を取って、戦闘態勢になった。それを見ていた愛は、洩夜の行動に理解が出来ず

愛「なっ何を?」

洩夜「結局は、隙を見て俺達を殺す奴という事と受け取って良いんだよな?その言葉は。」

美歌も立ち上がり戦闘態勢になると

美歌「えぇ。それでも良いわ。別にタイマン勝負でも良いわよ。あっ1つ言っておくけど私中学高校柔道部だったから、気を付けてね。」

少し微笑むと思いっきり洩夜に向かって左足で蹴りを入れた。右手を顔の横に移動させ、ガシッと足を受け止めると、今度は右足が顔の横に向かってきた。行動が一瞬遅かった洩夜はその攻撃を受けてしまった。

洩夜「うぐっ!」

うろつきながらも、立ち上がった。美歌は洩夜を蹴った後、クルッと回転して地面に着地した。

洩夜「てめぇ。」

だが洩夜が立ち上がると、美歌が洩夜に向かって走ってきて、洩夜の前まで来るとジャンプして、洩夜の首に足を絡ませて、次は洩夜と一緒に1回転し、洩夜は背中を地面に強打した。

洩夜「がはっ!」

美歌「大口叩いていたわりには、全然じゃないの。」

翔子は愛の耳元で

翔子「洩夜は武器等の使い方は、完璧なんだけど、こういう格闘系は全くのど素人みたいね。」

と呟いた。その言葉通り、洩夜の構えと美歌の構えは、全く別物の様だった。翔子は突然立ち上がり、美歌を睨みつけた。ニヤッと笑い、ちゃっと待ちなさい!!と言った。2人は翔子を見た。袖を捲り自身満々に

翔子「洩夜どきなさい。ここは私に任せなさい。」

心配そうな目で翔子を見ながら

愛「本当に大丈夫なんですか?」

翔子「えぇ。私だって小学校・中学校共に体育は全部Aだったんだから。中学校からは数字だったけど、体育は3年間全て5だったのよ。」

愛「え!?」(すっ凄い!私なんて体育で4以上取った事ないのに。)

2人共目を合わせて、両方ニヤッと笑うと美歌が一歩足を踏み込み、翔子の横腹に蹴りかかった。

翔子「おっと。」

足を片手で受け止めた。それで身動き取れなくなった美歌に仕返しだ!と言って、横腹を思いっきり蹴った。

美歌「ぐはっ!」

倒れはしなかったものの、蹴られた所をずッと抑えていた。チャンスと思った翔子は、腕を掴み美歌を地面に叩き付けた。

愛・洩「すっ凄い・・・。」(というか、あんだけ格闘出来るなら、ヤクザじゃなく警察になれば良いいのに。)

しかし翔子は首を横に振った。

翔子「いいえ。手応えが無かったわ。貴方受け身上手なのね。」

勢い良く叩き付けられた筈なのに、普通に立ち上がり服をパッパッと叩くと

美歌「言ったでしょ?私中学高校つまり、6年間柔道をしていたの。特に難しい技を家で何度も何度も練習をしていたわ。だって他の技は部活ですれば良いからね。だからこういった難しい技は、私の得意分野なのよ。」

フッと笑いゆっくりと翔子に向かって歩いた。翔子も美歌に向かって歩いた。蹴るとガードされ、また蹴り返すとガードされる。この攻防がずっと続いた。2人は流石に疲れたのか、息が荒くなっていき、最終的に2人同時に倒れた。

愛「翔子さん!!美歌さん!!」

咄嗟に2人に駆け寄った。だが2人は笑っており

美歌「ははっ!!久しぶりだわ。こんだけ互角に戦えたのは。」

翔子「私もよ。貴方の技強かったわ。」

笑っている2人を見て、ホッと胸を撫で下ろして

愛「良かった。死ななくて。」

洩夜「あぁ。」

倒れたまま洩夜を見て

翔子「貴方柔道とかみたいな、格闘系をやった事無いでしょ?」

顔を真っ赤にしながら、質問を無視して

洩夜「よしじゃあ移動するぞ。」

翔子「あっ!ちょっと!!質問に答えなさいよ!!」

この光景を見て、愛と美歌の2人は笑っていた。

現在状況


[愛・生存][洩夜・生存][翔子・生存][巽・生存][伊武・生存][紗夜・生存][晴明・生存][美歌・生存]

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