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プロローグ
「よし、これで大丈夫だろう。両親には迷惑かけたくないしな」
ペンを置き手紙を封筒に詰めた。そして机の下に入っていた学習椅子を動かしカーテンの方へと近づけた。カーテンのレールにはロープが吊るされている。
「じゃあ・・・・やるか」
椅子に立ちロープを首にかけた。
そしてスタンガンに電源をつけた。
「こういうのを見ると怖いけどまぁ楽になるからいいか」
首元にスタンガンを近づけた。
「うっ!!」
強烈な痛みとともに意識は途絶え椅子から転げ落ちた。それと同時に首元にロープが引っかかった。
―――これで楽になれたな・・・
「ははっ、ようこそ死の世界へ。待ってましたよ~」
彼が目覚めた場所は彼の部屋に似ているが内装が少し違う場所であった。そして決定的な違いといえばそこに小さなおじさんがいるということであることだろう。
そこは暗くも明るくもない日常のような世界だった。