『実験結果』
プロローグ
『実験結果』
「----はい、申し訳ありません。試作品1は謎の失踪。2~1000号は死亡しました。
はい、こちらで確認済みです」
「一号に関しては、全精力を注ぎ、見つけ次第施設に連行し、抹殺します。」
と、真っ黒のガラケーを持ちつつ、ボールペンを動かしながら白衣を着た科学者らしき人物は語る。
誰かと話しているようだ。
「はい、1001号は只今、調整しております。」
続いて
「おそらく1~1000号の身体能力、頭脳などを兼ね備えておりますので、心配はいりません。」
「はい、それでは。」
真っ黒なガラケーの画面を耳から話し、ボールペンを胸のポケットにしまう。
「おい、1001号の様子は?」
と、先ほど電話をしていた科学者が問う。
「はい。およそ1時間ほどで完成いたします。 いまところ、異常はないようです。」
と、眼鏡をかけた女性科学者がその問いに答える。
「そうか。そのまま様子を観察してくれ。もし異常があったら、シャットダウンだ。いいな?」
と、電話をしていた科学者がいうと
「シャ、シャットダウンですか・・・、承知しました。」
眼鏡をかけた女性科学者がまずい顔をしながらいうと、その辺にいた科学者も苦笑を浮かべている。
「よし、一時間後・・・だな。」
にやりと笑うと、その場を立ち去る。