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社会人の独り言  作者: 黒船雷光


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イマジナリーフレンド

妄想友人を創作して孤独を紛らわせる行為で、他人からは見えない別人格と会話する。


しばし、文学作品にてネタになる行為だが、昨今ではインカム付けて会話しながら通勤している人もいたりして、リアルにそう言った行為に見えても、ちゃんと相手が居ることはしばし遭遇する。


が、インカムなく一人特定の場所をみて会話する老婦人が居たら、ソレはどういうことなのか…


「あら、そうなの?うふふふふ…」

イマジナリーフレンドは自分を笑わせる会話が出来るのか?!


バスの最後部に座る老婦人は優雅に足を組んで、周りには誰もいないように振舞う。

「そう言うことを言っているんじゃないわよ…馬鹿ね」


ギクリとする。


バスの最後部、窓際に座って震える私は一人で会話する婦人に怖くて向き合えない。

私の頭の中を読み解いているのか?彼女が?彼女のスタンドが?


スタンド…幽波紋…


話飛ぶけど、スターウォーズで理力(フォース)を再現した時「目に見えない力」をパントマイムで再現した。時代が流れて、強力な超能力はゲーム、特にPSゲームのファイナルファンタジー当たりの表現からエフェクトとして描写されるように変わった。

様々な作品や時にはマジックで、超能力の表現がされてきたが、ジョジョのスタンドという発明は、画期的で劇的、そしてマネすることも許されないオリジナリティな表現で「超能力をビジュアル化」した奇蹟だと思っている…荒木先生は天才過ぎる。


閑話休題


結局終点まで隣で震えながら窓の外を眺めて小さくなっていた私。


降りる時、老婦人のカバンから何かの冊子が落ちた。

「落としましたよ?」恐る恐る後ろから老婦人に声を掛ける。

振り返った彼女はフフっと笑いながら私が拾った冊子を受け取る。


冊子は…ドラマか舞台の脚本だった。

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