七番出口
大ヒットした「8番出口」は、ゲームも映画も良く出来ていた。
この、きれいで整備されているはずの公共施設だけど、閉鎖的で他に誰も居ない…って言うことに対する恐怖感って、ゲームに触れたことが無い人でも感じたことがあると思う。
私も、色々な場所に行き、人工的に清潔でも恐怖を感じる空間と言うのを何度か経験している。
そこに一つでも理不尽が重なれば、それは致命的な恐怖を呼び起こす…
それは、漠然と慣れた場所でも少し深夜に差し掛かったとか、終電で帰って来た地下鉄の出口で…
「誰も居ない」
という状況に対しての無機質な空間が急に恐怖にすり替わる時がある。
また、初めて通る地下道で行き先が不明であったりすると、急に不安になったりする。
それは、このまま進めばちゃんと目的に付くのか?実は曲がる角を間違えてないか?
……出口の番号は合っているのか?
そうした心理、普段感じない違和感が感じやすいのが、地下道という身近で通り過ぎるだけの場所でも見慣れても見慣れない…「ここにそんなモノあったっけ?」と疑うと何も確信が持てなくなる
写真は、某県の地下街を少し逸れて、市役所や至便とホールに繋がる通路なのだが、何もない壁がずっと続くので、初めて通ったときにかなり不安になった記憶がある…
この言いようのない不安感をあの作品は上手く封じ込めている。
だからと言って、今この通路を通る時の漠然とした不安感は結局消えない。




