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物語で使われる主な特殊用語と設定解説

●永劫の香り(えいごうのかおり)

千年前、竜を一瞬で魅了した姫の体臭──白檀を基調とした甘く清冽な香気。その残光がエリザベートの血脈を通じて継承され、伯爵を鎮め、呪いの核にも傷を入れる“鍵”となる。


香鏡回路こうきょうかいろ

ヒロインの香りを媒介に“過去と現在の魂・記憶”を映し合わせる精神共鳴システム。作動すると姫と竜の悲恋が走馬灯のように流れ込み、隠された真実へ道が開く。回路が展開すると周囲の楽器や結界が共鳴音を発するのが特徴。


香花蜜こうかみつ

竜山に咲く香花の樹液が変質した黄金色の蜜。姫の遺骸を保存し、あらゆる呪いを“甘く包み込んで鎮める”浄化触媒になる。物語終盤は微量しか残っておらず貴重。


赦火しゃか/赦火の剣

黒騎士ランスロットが流した“赤灰”と香花蜜が融合して生まれた白い聖炎。その結晶で鍛えた短剣は〈竜血を焼き浄め、魂を赦す〉力を持つ。命と引き換えに放つ一撃が核珠を裂く導火線となった。


赫核珠かくかくじゅ

王都地下に移設された黒竜の心臓片。怨念と竜血が凝縮した赤黒い宝珠で、伯爵の《半竜残滓》と共振して暴走を呼ぶ。砕け散った後、白桜色の“再生核”が残る。


半竜残滓はんりゅうざんし

ラヴェル家の男系のみが胸に刻まれる呪印。満月や核珠に呼応して鱗・翼を顕現させる。伯爵は最終的に残滓を捨て、そこへ浄化核を埋め込むことで呪いの連鎖を断った。


魂樹こんじゅ/魂樹ネットワーク

ヒロインと伯爵が〈香鏡+赦火+蜜琥珀〉を束ねて発芽させた光の大樹。地脈と人の魂を接続し、王都全域へ浄化を拡散する根と枝を張る。「媒質樹」(ばいしつじゅ)とも呼ばれる最終進化形が、呪いを正反対の祝福へ反転させた。


白赦火びゃくしゃか

魂樹が咲かせる白い炎形の花。呪いを雪のように溶かし、空に舞う光弁は“香暁祭”の象徴。


香暁祭こうぎょうさい

赫霧が晴れた日を記念する王都の祝祭。白赦火の花吹雪と“添い寝枕行進”が名物。


●添い寝枕

伯爵が第一話から肌身離さず抱いて眠った品。ヒロインの香りが沁み込み「鎮静・合図・楯(!)」と何度も活躍。終盤は魂を繋ぐ儀式具となり、結婚後も二人の象徴アイテム。


竜哭獣りゅうこくじゅう

赫霧が生んだ怨念の下位具現。白赦火を浴びると粉塵へ還る。王都外縁〜本邸で大量発生。


骨鐘こつがね・竜骨祭壇

地下洞で核珠を護る結界構造。鐘を割ると禍々しい心臓が露出する。破砕音が竜血を刺激するため“耳栓必須”とサイラスが註釈。


●竜樹のりゅうじゅのつた

怨念が擬似植物化した拘束具。棘から呪血が滲むが、赦火か香花蜜を塗れば枯死する。


●黒竜怨念

千年前に討たれた竜と姫の無念・英雄の罪悪感が混ざり合った闇。擬態姫の姿を取って伯爵とヒロインを取り込み“永遠の夜”を望む。


竜妃伝りゅうひでん

王家非公開の年代記。悲恋を隠蔽するため初代伯爵が改竄したが、余白の竜語走り書きに真実が残った。


蜜琥珀みつこはく

姫の遺骸を香花蜜で結晶化した聖遺物。最終鍵の一角であり、魂樹の心臓部に移植される。

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