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否死者
「ネグデッド?」
「造語だよ。ほら、アンデッドっていうと、なんかゾンビとかスケルトンとかイメージ悪いだろ? ボクらはちゃんと生きてるし、死なないわけでもない。でも死を否定するから、ネグデッド。教えてやったんだから、お前も早く質問に答えろ」
睦月は華音に言われたことを思い出しつつ、答えた。
「死んでも、夜が来るたび生き返るって聞いてます」
「あとは?」
「日のある時間はだるくなって、夜は体温が低くなって、ほとんどの病気にかからない。怪我の治りが早くなって、力も強くなる。食べなくても生きられて、年も取らなくて……」




