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冷たい
不意に、強い寒さを感じた。目覚まし時計を見ると、六時前だった。
ベッドの片隅に置いてあったジャージへと手を伸ばし、もそもそと袖を通す。
着ている最中に、それが寒さではなく、己の体温が下がった……つまり、冷たくなったのだと気づく。
睦月は愕然として自分の手のひらを見つめた。
白い。握り合わせると、ひやりと冷たい。とくん、とくん、と。鼓動に合わせ、冷たい血が体を巡る。
心臓は、間違いなく動いているのに……それは、死を連想させる冷たさだ。
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不意に、強い寒さを感じた。目覚まし時計を見ると、六時前だった。
ベッドの片隅に置いてあったジャージへと手を伸ばし、もそもそと袖を通す。
着ている最中に、それが寒さではなく、己の体温が下がった……つまり、冷たくなったのだと気づく。
睦月は愕然として自分の手のひらを見つめた。
白い。握り合わせると、ひやりと冷たい。とくん、とくん、と。鼓動に合わせ、冷たい血が体を巡る。
心臓は、間違いなく動いているのに……それは、死を連想させる冷たさだ。
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