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【完結までほぼ毎日更新】超巨大テーマパークで働いたら連続殺人に巻き込まれました。怪奇と幻想『ストレンジ・ワールド』へようこそ!  作者: 森月真冬


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沈黙

 暗い顔で黙り込む睦月を、申し訳なさそうに上目遣いで見ながら華音が言う。


「あの……。あたし、ムーちゃんにスクーター買ってあげるから……好きなの選んでね」


「いりませんよ。そんなの」


「ご、ごめん。……それと、これ。食券。食堂で好きなもの食べられるから……」


 取り繕うようにそういうと、華音は懐から十枚つづりの券を取り出して机に置く。

 睦月は呆れてしまう。


(スクーターやら食券やら……ガキ扱いもいい加減にしてくれよ!)


 バカにされてる気がして、睦月は無視を決め込む。華音はオロオロと所在なさげに辺りをさまよった後、呟いた。


「ねえ、ムーちゃん」


「……なんですか」


「ムーちゃんは……やっぱり、そんな身体になりたくなかった?」


「……少なくとも、なりたかったわけじゃないですね」


「…………ムーちゃんは、あたしが三年前に死んでいれば……よかったと思う?」


 その問いに帰ってきたのは、長い沈黙。

 華音は悲しそうにうつむくと、黙って部屋を出て行こうとする。

 その背中へと、震える声で睦月は言った。


「……先輩。俺、また先輩に会えて、本当に嬉しかったんですよ。それだけは、間違いないですからね」

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