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生きたり死んだり
「そのままの意味で、生き返った後も怪我だったり溺れたり、感電したり。他にも毒とかでも……とにかく、大体は普通の人が死ぬような事で、簡単に死んじゃうの」
睦月は、自分の首を恐々と擦りながら言う。
「……じゃあ、俺が、首が取れたのに生きてたのは……どういうわけなんですか? 普通、首が取れたら生きてませんけど?」
「死体の時に身体についてた傷は、痛みとか深さとか、ほとんど無視されて復活するのよ。血管も一時的にふさがってね。切り離されてた場合は、基本的に動けるのは頭がある方だけ。傷自体は普通に生活してれば少しずつ治っていくんだけど……あまりに深かったりすると、縫い合わせてしばらくしないと、くっつかないの。その首も、三日もすれば抜糸できると思うわ」
「はは……面白いですね。なんだそりゃ」
思わず変な笑いが出てしまう。
(切り離されても、どっこい生きてるって? ……ミミズやプラナリアじゃあるいまいし!)




