61/146
説明
血の気の引いた顔で震えていた睦月だったが、しばらくしてから顔を上げて言った。
「……説明、してくださいよ」
「あ……いるよね? 説明……?」
「当たり前でしょうっ!」
「え、えっとね……首の骨がバラバラだったから、針金で繋ぎ合わせるためにね、首を切ったから縫い痕が……」
「そこじゃなくて。なんで、首が落ちて生きてるか」
華音はしばし思案顔をした後、語り始めた。
「……ストレンジ・ワールド……つまり、この遊園地で死ぬとね……生き返るのよ」
「唐突ですね」
「なんでか……っていうのは、よくわからないんだけど……」
「そこは気にしてくださいよ」
「だって、気にしても仕方がないもの。オーナーは何か知ってるはずなんだけど……詳しく教えてくれないの。ただ、ここで死ぬと、霧が身体に染み込んじゃうからなんだって。そのせいで、夜になるたびに死んでも復活するんだって」
「えっ!? 霧って……だってあれ、ただの霧じゃないんですかっ!」




