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【完結までほぼ毎日更新】超巨大テーマパークで働いたら連続殺人に巻き込まれました。怪奇と幻想『ストレンジ・ワールド』へようこそ!  作者: 森月真冬


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落ちる

「な、なんだ、これ……?」


 そこにあったのは、こびりついた湿布でも、かぶれた肌でもない。

 縫い痕。

 首の周りをぐるりと、醜い縫い痕と傷が巡っていた。黒くて太い糸でジグザグに走るそれを、睦月はゆっくりとなでてみた。

 間違いなく、糸は肌に食い込んでいる……その下の傷も本物だ。

 まったく痛みがないのが不思議なほど深い傷である。


 青ざめながら、糸をカリカリと爪で擦る。どうやら、この縫い目が痒くなっていたらしい。

 その時、突然。扉が開いた。


「ムーちゃんっ!」


 飛び込んできたのは、キョンシー姿の華音だった。


「う、うわ? 先輩っ! こっち、男湯ですよ!?」


 ほとんど裸だった睦月は、反射的に下腹部を隠そうとした、その瞬間。

 糸が爪に引っかかって、ブツリと外れた。

 ずる、ずろり。音を立てて、首筋から糸が抜けていく。


 視界がゆっくりと横にずれ、そして……ごとん。


 首が、落ちた。


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