表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結までほぼ毎日更新】超巨大テーマパークで働いたら連続殺人に巻き込まれました。怪奇と幻想『ストレンジ・ワールド』へようこそ!  作者: 森月真冬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/146

目的

 ただ、そんな事を言われても、実際に橘のバラバラ死体を見ている睦月には、納得できるわけがない。

 匂い、断面、広がる血。……あれは断じて、夢でも妄想でもない!

 ヘルメットの上から、苛立たしげにガツガツと何度も頭を叩く。


「嘘だろ? どうして……っ!」


 誰が、なんの目的で?

 それを考えた時、ある人物に思い至る。


「まさか……オーナーが?」


 あの場にいたのは、自分とケンゾー、サンドラの三人だけだ。そして、自分とケンゾーは、彼女の命令に従って時計塔を降りたのだ。その後、

 警察が到着するまで小一時間程度だったろうか……実質的に、現場を動かせるのはサンドラだけと言う事になる。

 仮に、彼女が橘の死体を隠したのだとしたら。


 そして、その理由が、ストレンジ・ワールドの開園であるならば。

 ゾッとした。気が狂ってるどころの話ではない。

 人の死体を隠してまで営業し続ける遊園地など、あっていいわけがない。

 そんなもの、悪夢そのものだ。


 そんな睦月の様子を、転はネクタイを弄りながら面白そうに見ている。

 睦月にはその態度が(しゃく)にさわり、半ば八つ当たりのように彼を睨みつけた。


「……で、あなたは今、何をしてるんですか?」


「さっきも言ったろう? 捜査はできない。事件にはなってない。そんな場所に刑事がいる理由はないんだよ。だから、今は暇な時間を利用して、客としてテーマパークに来ているんだ」


「客として、ね」


 皮肉を隠そうともせずに睦月は言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ