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【完結までほぼ毎日更新】超巨大テーマパークで働いたら連続殺人に巻き込まれました。怪奇と幻想『ストレンジ・ワールド』へようこそ!  作者: 森月真冬


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ノクターンの湖

 大時計が五時の鐘を鳴らす。

 睦月は今、ドゥンケル城の裏手……ノクターンの湖のほとりに立ち、雨でけぶる湖面を眺めていた。

 甲冑は隙間だらけなので、雨水をよける効果はない。

 下に着たボディスーツには防水加工が施してあるが、素材が薄いので、表面を水が流れる度に少しずつ体温を奪われていく。


 インカムから指示が入らないので、とりあえず大きな木の下に避難した。

 園内にいるサブキャストの人数も普段の半分以下で、ケンゾーも休んでいるらしい。

 彼は、ゲストの安全が確認できないのに開園するだなんて、オーナーの方針についていけないと電話で話していたそうだ。

 まったくその通りで、実際のところ、睦月だって同じ気持ちだ。


 湖に船が浮かんでいる。フードを被った小柄な人物が、キャイキャイと騒ぎながら湖を櫂で突いていた。

 すると、周囲から触手や骸骨が飛び出ては船の上にちょっかいをかける。

 カロンの渡し船で、冥府の湖を散策するという内容のアトラクションだった。


 それをぼんやり眺めていると、通りから妙な人影が、傘も差さずにヒョコヒョコと歩いてくるのに気づいた。

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